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 日の出と共に目が覚めて軽く身体を解してから朝食を摂った。武道大会初日は予選だけだけど、どんな人が出るのか見ておきたいから早めに観覧席に着いておこう。ん?ロールズさんが来たみたいだ。


「お、もう起きていたのか。昨夜はよく眠れたかな?」


「おはよう御座いますロールズさん。ロールズさんのお陰でぐっすり眠れました。本当に有難う御座います」


「いや、礼を言うのは此方の方だ。先程入り口を見て来たが、少々文句を言う者は居たが例年の様な混乱は起こっていなかったよ。君のお陰だ」


「それは良かったです」


「私はまた入口へ戻るが、君は自由にしていてくれ。ああ、言い忘れていたがトイレは部屋を出て右に行けば直ぐに解る」


「はい、解かりました」


 態々そのために来てくれたのかな?昨日話した衛士さん達もだけど優しい人達じゃないか、街の住民達からの誤解が早く解けると良いな。


 部屋を出て行くロールズさんに頭を下げてから観覧席へ向かった。闘技場全体を見渡すと観客席に続々とお客さんが入って来るのが見えた。


 円形の擂鉢状の闘技場の中心には四つの舞台が設置してあった。あの上で戦うと言う事は場外負けも有りなのかな?


「ん~・・・観客は五千人位入れるかな?予選は何組行うんだろう?」


 流石に予選から国王は見に来ないだろうけど、最悪人質に取ってでも逃げる事を優先しないとな。さて、逃走経路でも考えて・・・あれ?もしかして出入口って僕の入って来た南側の一つだけ?そりゃぁ混雑もするよなぁ・・・ま、まぁあそこからは出られそうにないから壁を飛び越えて逃げよう。


 色々考えている内に観客席は埋まっていて、東西に設けられた出入り口から大勢の人が出てきた。参加者かな?武器は持ってないみたいだから開会式でもするのかな?


「ん?・・・え、えぇ~・・・・・」


 入って来た人達が四つの舞台に別れて上がって行き、何処からともなく太鼓の音が鳴り響くと同時に殴り合いが始まった。前振り無しでバトルロイヤルかよ!


 う~ん、どうやら各舞台の勝者が本戦に進めるみたいで、四つの舞台で二回、合計八人が本戦で戦うみたいだ。勝った八人がくじを引いてるからトーナメントだろう。


 予選を見た感じでは戴して強い人はいなかった。あの程度で十年無敗の人と戦うとか本気かな?まぁ僕もその人を見た訳じゃないから何とも言えないけど、少なくともあの程度で勝てるとは思えないんだよなぁ。


 開けて翌日。舞台は二つになっていて、午前と午後で二試合ずつ四回試合が行われた。主な武器は剣と槍で二人だけ盾と剣を使う人が居たけど二人とも負けていた。勝ったのは両手剣士と長槍使いで決勝は明日らしい。


 正直何方も『朧』所か脳内麻薬すら使わずに勝てる相手だから見るに値しないが会場は大盛り上がりだった。この世界ではあの程度でも結構強いらしい。


 この日も国王と覇者は現れなかった事から優勝者と覇者が戦うんだと思う。パンドラさんが選んだんだから弱いって事はないんだろうけど、何だか不安になってきた。


 何にしても明日だなと毛布に包まり夜明けを待った。


 決勝当日。舞台は闘技場の中央に一つだけになっていて、試合が始まっても国王も覇者も現れなかった。試合は槍使いが勝ち、午後から覇者との対戦が行われる予定だと言う。けど槍使いの人怪我したんだよね。横薙ぎに振られた両手剣を受け損なって手首を捻ってる。治癒とかして貰えるのかな?


 昼食を挟んで暫くした後、槍使いの人が西の出入り口から出てきて舞台に上がり北を向いて跪いた。


 観客席の北側にある貴賓席に複数人が入って来るのが見えると観客席が静まり返り、東の出入り口から一人の男が入場してきた。彼がこの大会の覇者か・・・ちょっと見普通の人にしか見えないな。


 大会の覇者が舞台に上がると槍使いが立ち上がった。


「其方が望むは何か!既に富と名声は手に入れた!それ以上を望むならばその手の武器を構えよ!!」


 覇者の問い掛けに槍使いはその手の武器を手放した。う~ん、賞金と優勝者って言う名声だけでいいのか~。まぁ、だからあの程度の腕って事だしなぁ。


 観客から槍使いに拍手が送られる中、僕は立ち上がって舞台に向かって飛び出した。それ程強そうに見えないけど行かないと何しに来たのか解らないしね。

ここまで読んで頂き有難う御座います。

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