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自我を保て俺

門を抜け、さぁ出発と思っていたのだが直ぐにまた一度^_^停止する。


何だろう?と気になり窓から顔を出すと武装した4人の若者達が頭を下げて待っていた様だ。



【キリス】20歳 ・戦士。

青い髪を短髪にし、爽やかな顔立ちの男。

鉄製の板が仕込まれた動きやすさ重視の皮の鎧を着用し、武器はロングソードを装備している。


【パクストン】20歳・戦士

金の髪を、オールバックに流していて、角張った四角い輪郭が特徴的な男。

キリスとは違い、全身をくまなく重い鉄製の鎧を着用し、武器はハルバードという斧と槍の中間みたいなのを装備している。


【テリーネ】20歳・魔法使い

紫色の髪を腰まで伸ばし、整った顔立ちをしている。また魔法使いと言う割には露出度の高い動きやすさ特化の服を着ていて、見た感じだと踊り子にも見える。

身体つきも鍛えてはいるが筋張り過ぎない綺麗な体感をしていてスタイルも良い。

胸もDカップ程だろうか?いい具合にあって申し分ない。って何言ってんだ俺は!?


武器は両端に石がはめ込まれたバトンの様な物を持っている。


【マロン】20歳・神官

こちらは露出度の高いテリーネとは違い赤茶の髪を肩上のボブで切り揃え、前髪は顔を隠す様に長くしている。

また全身もダボついたようなベージュのローブを着ていて、武器はメイスを装備。

正直かなりダサい服装だが、俺の鑑定スキルが発動しているのか俺の目は誤魔化されん。間違いない。


!!!!!!Eカップだ!!!!!!!


ニヤリと笑う俺は急に我に帰る。って何で!?見るつもりないのに!


困惑し、慌てて頭を左右に振る。

このままじゃ只のエロガキになっちまう!!


オッホン。


さて、この4人だが、どうやらギルドに所属する冒険者達の様だ。


父さん曰く、闘う術の無い人々は大概冒険者ギルドにお金を払い護衛を付けるのが一般的だそうだ。


「外には魔物が沢山いるからね。」


父さんはそう言ってニコニコした表情で俺に言うが、先程のシーンを見てからでは本当に闘う術を持っていないとはとても思えないけどな。


ヒョロヒョロしてる様に見えるけど魔法も使えるし、実の所メチャクチャ強いとか?


 ステータス鑑定は手を合わせないとできないからな。


考えていると、自己紹介を終えた冒険者達が整列する。


「この一泊2日、しっかりとお守りしますんんでよろしくお願いします。」


礼儀良くキリスが頭を下げると、他の3人も続いて頭を下げた。


どうやらキリスがこのパーティーのリーダーの様だ。


俺がそんな光景を父さんの後ろで眺めているとキリスが俺に気づき話かけてくる。


「ネイブル卿の御子息様ですね。よろしくおねがいします。」


こんな子供にまで礼儀正しいキリスにテレパシーは無いだろうと思い、まだ舌足らず気味な発声で言葉を返す。


「ハルでしゅ。よろちくお願いちます。」


俺がそう発言すると、テリーネとマロンがキラキラした瞳に変わり「可愛いぃ。」と声を溢す。


我ながら恥ずかしすぎる!!


それを聞いていたキリスが「こら!伯爵様の御子息様だぞ!み、身内が失礼しました!」と、キリスが慌てて俺と父さんに頭を下げる。


伯爵の御子息と言う事は歳下でも目上の者になる。


だけど俺自身がそんな大それた人間だとは思ったことはないし、本当に身分とかに興味もない。


 こんな気を使われながら一泊2日はやめてほしい。

俺だって気を使うしね。


「べ、別にしょんなに改まることはないでしゅよ。歳下だし、敬語もいらにゃいじぇす。」


どうも所々が発声しにくい。


滑舌トレーニングを毎日してはいるが舌の筋肉がまだ未熟なのだ。


「そ、それは‥」とキリスは父さんに目をむけると、父さんは「構わないよ」と一言。


 するとキリスを押しのけてマロンが急に俺の間近に迫る。


な、なんだ?


「い、‥いいの!?本当に敬語は使わなくていいの?」


目は髪で隠れているが瞳がキラキラしているのは分かる。

っつか勢いが怖い。


「マロン!」とキリスが注意しようとするが俺はそれをまぁいいだろうと「い、いいでしゅよ。」と言うがすぐに後悔する事となる。


「やった!なら!‥ふー、ふー、ふー」


鼻を膨らませ興奮する素振りを見せるマロン。


え?メチャクチャやばい人ですか?

ちょっと安易な発言だったかな?と思った途端に俺の両手をマロンは握り込みマジな顔で俺を見る。


何度も言うけど鼻息荒い!


めっちゃ怖い!!


「だ、‥だだだ抱っこさせて!!!!」


え?抱っこ?


 敬語をつかわないはいいが、いきなり馴れ馴れしくしろとは言ってないんだが‥


 困惑するが、別に偉そうにしたい訳でもないし、ここまで正面切られると断りずらいしな。


「い、‥いい‥でしゅよ。」


「キャァー!!!」とサイレンの様に奇声を上げ興奮するマロンはガッツク様に俺を抱きしめ振り回した。


わわわわー!


「なんて可愛いの!なんて可愛いの!?こんなに可愛い子がこの世にいるなんてぇ!」


瞳をキラキラさせ、擦り合わせるかのように激しく顔をすりすりされ胸に押し付けられる。


む、胸が!フワフワの‥!!息が‥。


その様子に頭を抱え呆れるパクストン。


「でたよショタコン。」


父さんも苦笑いだ。

キリスが恐る恐る父さんに聞く。


「ネイブル卿。本当に良かった‥のでしょうか?」


「ほ、本人が良いなら良いんじゃないかな。ははは。」


苦笑いを返す父さんだった。


って、ここまでとは聞いてなかったし!!


っつかオッパイに顔を埋めるんじゃない!!


モフモフモフモフモフモフ~。


「やめ!‥」


モフモフ~。


‥。


やっぱりデカイな。


モフモフ~。


顔もよく見れば全然悪くないし、普通にすれば可愛い感じじゃないか!


くくく。良きオナゴじゃ!って、は!!?今、俺は一体何を考えていた?


し、しかし!


モフモフ~。


ま、まんざら嫌でも無くなってきてる自分が悔しい!


そんな時にテリーネも寄ってきた。


「マロン!私も抱かせて!!」


テリーネさんもか!!


思わず心を踊らす自分に首を振る。


自我を保つのだ!俺!!!冷静に悟りを開け!


無になろうとすればする程頭の中で沢山のオッパイが揺れ踊る。


オッパイオッパイオッパイパイパイ!

オッパイオッパイオッパイパイパイ!


何のBGMだよ!!


「キャー!」


テリーネさんとマロンのオッパイに見事挟まれ、口と鼻を塞がれる。


 棒立ちの硬直状態で振り回される俺。


く、苦しいっす!!


でも!


幸せかもしれない!!


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