表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/25

第ニ章 旅は道連れ世は情け

一方一人走り出していたアリアは、持ち前のドジっ娘気質を発揮し、山林で足を滑らせ転倒。

滑って落ちた先で魔物を上から押し潰すなど、本人も痛いが魔物も不運(ある意味幸運?)な事故に巻き込みながら慌てて向かう。

最終的には鳥型の大型魔獣、コンドリアに捕まり、上空へ拉致される。

当然激しく暴れるアリア。

「は、離して下さいっ!ちょ!あぶなっ!」

捕まるときに掴んでいた石を投げるとクリーンヒット。

コンドリアの爪から逃れるもそこは上空。

たまたま城下町の真上である。

「ちょ、離せとは言ったけど、こんなと…い、いっやーーーーーーーーーーーーっ!」

アリアは絶叫とともに、ノーロープバンジーをするはめになった。


少し時間が戻り、孤児院にいたロビィとステラ。

先程までは他の子供たちと遊んでいたが、突然飛び入ってくる騎士。

少し慌てた声で、修道院の長を呼ぶ。

驚いた声が聞こえてくる。

戻ってきた長が、少し慌てながらも、みんなに荷物をまとめて、出掛ける準備をするように話してきた。


二人は先日、自分たちの村を襲われたばかりである。

その時の親など大人達の行動に、騎士や長の様子がとてもよく似ていた。

結果として孤児院の中では、逸早く異変を察知したのである。

「…おにぃちゃん…」

不安げな声をあげるステラに、安心するように、無理に笑う兄のロビィ。

「大丈夫!ここは村と違って、城壁もしっかりしてるし!」

気丈に振る舞うも、やはり以前の恐怖で、嫌な汗が背中を伝う。

まだ旅立った話は聞いていないし、ハルにぃ達もいるなら…と、淡い期待を持ちながら。


手早く荷物をまとめ、みんなで城へ向かう途中。

上空に魔獣が現れる。

慌てる孤児院の面々。

迎撃と警護の体制に構える騎士達。

そしてコンドリアが爪から何かを離し、絶叫が響き渡る。

孤児院の面々は声から誰かを判断した。

そしていつものドジっ娘気質により、こうなると瞬時に察知した。

結果、フリーズする騎士達に風魔法と水魔法を使って、落下するアリアを助けるクッションを作ってもらった。


落下の恐怖で気絶したアリア。

ここに来るまで、色々と壮絶なことがあったのだろう。

泥だらけの服は、処々裂けている。

しかし何故か怪我は一つもないようである。

騎士達にお願いし、担いで運んでもらう。


城まで辿り着いて暫くしてから、アリアは気付いたのであった。

落下時の夢を見ていたようで、慌てて飛び起き大絶叫。

何人かは、

『こ、鼓膜が…』と、うめき声をあげる始末になったのは、言うまでもない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ