第ニ章 旅は道連れ世は情け
年明けて新年会シーズンも終わり、ぼちぼち落ち着いて…ってことはなく、来月から確定申告の準備などで、いつ書けるかわからなかったので、少し今のうちに書いてみました。
あー…確定申告の用意が地獄だ…
「すすすすす、すみません!」
慌てふためくアリア。
「とりま怪我ない?なら無問題」
と、二人でバングルから出た荷物を拾い集める。
だいたいの物は拾い、バングルへひょいひょいと放り込んでいくハル。
「このステッキは何ですか?」
と、アリアが不思議に思い、ステッキの宝玉部分を触ると、アリアの体が光輝き、その光はステッキへ吸い込まれた。
するとステッキから音声が流れてくる。
「バージョンアップのお知らせです」
「追加職業…男性=神父。女性=シスター」
「サブ効果特になし」
「今回のバージョンアップにより、ステッキでの職業変更に関して、所持者の任意の者は、ステッキによる職業変更が可能になりました」
「職業の習熟度を上げると、上級職や派生職が新たに追加されるようになりました」
「バージョンアップ回数は残り3段回。それを済ませた後、マスターアップを行って下さい」
「以上。音声を終了します」
「………これは何ですか?」
「実は…」と、簡単に手に入れた経緯などを話す。
とりあえずの説明を終えて、バージョンアップした内容を試してみることにした。
と言うわけで、ハルはお試しで神父さんのジョブに。
服装まで合わせて変更しているところに、アリアはかなり驚いていた。
任意の者も使用可ということなんで、アリアにも使ってもらう。
アリアは普段シスターの服装を着ている。
冒険者の服装は、軽装でピッチリと、動きやすい服装になる。
結果として、アリアのシスター服でもわかる巨乳具合が。そして普段は見えなかった引き締まったウエストなどのラインが、かなり強調されている。
ハルは心の中で、GJ!と親指を立てていたのであった。
アリアはそんなことは気付かずに料理人へ。
コックコートになるなど、結構コスプレごっこを楽しんだアリアはアリアで、ご満悦な顔であった。
みんな戻ってきたら、是非是非使ってもらおう!
と、心に誓うハルであった。
それはさておき、遅れを取り戻すため、少し歩を早め、王都へ戻る。
王都へ近付くと、何かが焦げた臭いがしてくる。
騒音までも聞こえてくる。
慌てて走る二人。
王都へ向う道の途中。少し小高いところへ出る。
王都へと繋がる道すがら、騎士団と魔物の群れが戦闘になっていたのだ。
魔物の軍勢はかなりのようだ。
「何で王都に?てか数的にヤバないか?」
「ここで攻め入られると、街の子ども達が…」
青い顔をしたアリアは、ハルが止める間もなく走って行ってしまった。
「あー…もう!見捨てるわけにもいかんし、行かなしゃーないやん!」
と、アリアではなく魔物の群れの方に向うハル。
(みんなも早ぅ来てや…)と、仲間達が早く気付いて来てくれることを願いながら…