3-2
過去に魔王軍が帝国へ侵攻してきたとき、いくつかの大型魔物の出現は記録されている。
その中で多かったのが晶凍ノ鰐。
ワニ型の異形をしたこの魔物は、存在するだけで周囲環境を凍土へと変えてしまう。更に全身を覆う鱗は鋼よりも硬く、ダメージを与えることが難しい。
それからネズミ型の異形の魔物、窮鼠宴戯。
ヤツは周囲の魔物や魔族へ支援能力をかけることが出来る。ネズミらしくすばしっこく逃げるのが得意で、一撃当てればすぐ昏倒するがそれが難しい。
……そして、あの穴だらけの鯨。
観測史上最大級の大型魔物。おそらく《魔界域》で機会を窺いながら息を潜めていたのだろう。
だが、何よりも警戒すべきは――その3体の大型魔物の体に紅い大蜘蛛針の影が見えることだ。
「さすがに騎士団の手には余りますか、一度後退してもらいます。リウ、時間を稼いで――」
「グゥゥウウオオオオオオオオオオゥゥオオオオオオオッ!!」
「ブォオオオオオオゥゥウウウウウウウウウウオオオウウウウウウウッ!!」
ピキ。
ピキピキ――ビキビキビキビキビキッ!!
【っ、我が魔力の式を法則に組み込み、万物を拒む結界を生み出せ! 法則を事象化し、実体化せよ―――隔絶の堅牢ッ!!】
ものすごい勢いで何かが迫ってくるのを感じ取り、リュウレイは咄嗟に最上位の防壁術式を城の目前に展開。
本来なら帝都クィーフィの結界はきちんと機能しているので、例え魔物の術が何百km離れているこの場所に届いたとしても、結界がそれを防ぐ。
――はずだった。
「っ!?」
しかしクローツの視界に広がるのは隔絶の堅牢の不可視な壁すら氷漬けにし、その壁1枚隔てた“向こう側”が全て氷と化した街の有様だった。
「ば、馬鹿な……結界を、破壊したというのか……?」
あり得ない。
だが今の刹那に、結界が砕ける音と帝都のほぼ半分が凍土になったのは同時だった。
リュウレイが咄嗟に防壁術式を展開しなければ、もしかしたら帝都――いや、帝国領全土がそうなっていたかもしれない。
……こんなこと窮鼠宴戯がいたとしてもあり得ない。だとすれば、やはりあの紅い大蜘蛛針の力か。
「義父上! リウが!」
不意にジェシカが声を荒げてクローツを呼ぶ。振り返れば、地に膝を着き尋常ではないくらい大量の汗を流す少年の姿。
「――リウ、魔術の負担は後ろにいる者たちへ流しなさい。貴方が倒れれば、人工勇者は機能しなくなります」
管理基盤を持つのはリュウレイだけだ。こうして複数の魔術を同時展開出来るのも、人工勇者たちの持つ『人工証』を統括し管理する管理基盤あってもの。
それを皆理解しているし、少年もまた、分かっていることだ。
心配そうなジェシカに支えられ、リュウレイは再び立ち上がって頷く。
「油断した。さすがに、こんなん……クローツさんだって予想してなかったでしょ」
「……そうですね。まだ驚いてます」
今ので騎士団は全滅だろう。それに結界が破れたことで、帝都に魔の者が押し寄せてくる。
「オレはデカい方優先、で良いん?」
「ええ。それと氷を溶かせる術式も使って下さい。運の良い騎士団員が生き残っている可能性もあります」
「分かった」
リュウレイはすぐに集中を高め、術式を“窓”に刻み始める。
クローツは声繋石で隊員たちへ指示しながら、己もまた剣を抜く。
そして。
【膨張巨化、雷槍牙、焔花葬、……我らの魔力を糧に生み出せ魔槍!――――“弔雷槍、華焔槍”!!】
【芽吹きの刻だ。本性を顕わせ、釘つけられた呪堕の眼――――術式改変、“放たれた呪堕の永眼”!!】
リュウレイが杖を前方へ振りかざす。“窓”が割れた瞬間、そこへ現れたのは巨大な2本の槍。名前の通り一つは雷を纏り、もう一つは炎を纏っている。
それを射出すると凄まじい速度で宙を裂き、やがて氷によって埋められた地割れの近くに突き刺さる。
槍から放たれる雷と炎は周囲の魔の者へダメージを与え、氷を溶かしていく。
一方で、地割れの奥底で、何かが蠢いていた。
深淵の闇に潜んでいた目玉が血走ったように赤い筋を浮き立たせ、地上を求めるように蔓のような触手が一斉に地割れから飛び出てきた。
ずりずりと何かを引き摺るような音と、「ァ、ガァ、ア”、ガアア”ア”」と震えるような呻き声。地割れは更に広がるように押し開かれ、大きな地響きがリュウレイたちのいる城の方まで伝わってくる。
――来る。
城の屋上へと3体の魔族が飛び込んでくるのと、周囲に魔術紋陣を浮かべた巨大な目玉が地割れから飛び出してきたのは同時だった。
「“領域変換”――!」ちりんと鈴が鳴り響き、クローツは魔族たちへ一閃!
1体の魔族の左腕を刎ねたところで、残る2体の魔族から挟撃されそうになるが、それを宙に跳んで回避。そのままクローツは“窓”を展開し高速で詠唱すると、彼らの頭上に鉄矢の雨を降らせた。
「ニンゲン、フゼイ、ガァ――!」
左腕を失った魔族が頭に矢を貫かれた状態で襲いかかってくる! 痛みに鈍感な魔物や魔族は大抵自己再生能力を持っている。現にクローツへ突っ込んでこようとするそいつの腕は根元から削いだのに、すでに半分戻っていた。
だが、遅い。
まだ地に足をつけていないから、その鋭い爪で切り刻もうとしても避けられないと考えたのか――だとすれば愚かな。
「オーガス流、激流の構え。――《昇階流戟》」
ぴたり、と落下していたはずの体が宙で止まり、魔族が驚きに目を見開く間に体勢を整え、迎え撃つ!
ほとんど腕が治りかけていた目の前の魔族を、咄嗟に己の魔装具を庇う両腕を斬り落として、魔装具へ剣を突き立てる。ヒビが入った。
すぐに鉄矢からのダメージから抜けた2体の魔族が、祈術を発動。クローツは腕を失った魔族から離れると、結界を展開しそれを防ぐ。
そして宙を飛び、1体の魔族の首を刎ね落とすと魔術を展開。周囲に小さな鉄の玉を浮かべると、それを縦横無尽に弾き跳ばす。それは魔装具に致命的な傷をつけた魔族の命を刈り取り、もう1体の魔族への牽制になる。
それを一瞥し、頭を失っても生きている魔族が祈術を発動する前に魔装具を剣で貫き、“核”を失った2体の魔族が消えるように霧散した。
――クローツの待つ”鈴”の効果は、己のみを対象にした無重力空間を周囲に創り出すことだ。ただし他の“鈴”よりも効果範囲が狭いのが難点だが、魔術も使えるクローツにはさほど問題ではない。
それから先ほどクローツが使った剣技《昇階流戟》は、敵にダメージを与えるほど次に与えるダメージを重ねがけ出来る。
トラクタルアース流が“残撃”、セレット流が“自在”という特徴なら、クローツの使うオーガス流は“加算”だ。
残る1体の魔族とクローツが睨み合っている傍らで、リュウレイは魔術の制御に苦戦していた。
地割れから飛び出した、あの大きな目玉。周囲に浮かぶ魔術紋陣から黒い蔓を伸ばし、魔の者を捕まえると引き寄せて大きな口を出現させて咀嚼する。
一見大型の魔物と見紛う悍ましさがそこにはあるが、――それはリュウレイとクローツが対大型魔物と魔王に対抗すべく創り出した、言わば『魔術生体』。
「っ、思ったんより、言うこときかんやつだなぁ……っ!」
理論は出来上がっていた。術式に誤りはない。あれは生物ではあるが、意志は持たない。
だが魔物の“式”を組み合わせている故に、その“式”に忠実なだけだ。
制御するために更に魔力を練り上げる。その度に後ろから咳き込む声や、倒れる音が聞こえる。
「リウ、焦るな。私たちはまだ大丈夫だ、集中しろ」ジェシカだ。
大丈夫? そんなわけないじゃん。制御するための魔力も、術の負荷も、全部後ろにいる人工勇者たちに負担させてるんだから。
あと何人残ってる? この苦痛から逃げたいと思ってるんじゃないの?
背筋がひやりと冷たくなる。
「リウ」
ギリギリと歯を食いしばるリュウレイの背中を、抱きしめるようにジェシカが寄りかかる。
「術式に精神が引っ張られているのか? まったく、本当に世話のかかる義弟だな、君は」
「世話なんてかけてもらった覚えないんだけど」
彼女の言葉に苛立っている自分がいる。確かに言われた通り、引っ張られているのかもしれない。
何度も深呼吸して落ち着きを取り戻し、それでもどうしてかジェシカを突き放そうとは思わなかった。
「確かに、君はいつだって物分かりが良かったな。人工勇者の件も、君はすぐに了承したんだったか。……でも、君が来たばかりの頃はよくおねしょしていたな」
「!?」
あ、危なかった……危うく制御を誤るところだった……!
「あ、あれは――!」仕方なかったのだ。毎晩毎晩、“あの頃”の夢に魘されていたから。母親に虐待され、希望を見いだせたと思ったら村人たちに殺されかけて。
あのときの恐怖も。
あのときの絶望も。
いまだにリュウレイの中で燻っている。
「リウ。私は、死ぬことは怖くないんだ。……人工勇者になる前は、ある意味死んでいるようなものだったから。ずっと機械に繋がれて、ずっとベッドの上で息をして――そのまま消えてしまうことが、私にはとてつもなく怖かった」
だから、と彼女は言う。
「残して欲しいんだ。私が、私たちが生きていた証を。消えてなくならないように。忘れ去られないように。……この戦争で。魔の者を、魔王を倒して。帝都の、あの公園にある勇者の慰霊碑みたいに。――刻みつけて残して欲しい」
「……………分かった」
確かにそれは、リュウレイの役割だ。
ジェシカが背中から離れるも、そこにあった温もりはすぐにはなくならない。
リュウレイは杖を再び振るう。
地面に突き刺さったままだった2本の魔槍を魔術生体――“放たれた呪堕の永眼”の触手が絡め取り、引き抜く。
まずは、鯨から。
ブォオオオオオオゥゥウウオオオォォォ……ッ!!
“弔雷槍”を振りかざし、とにかく目に入るヤツの腹をザクザクと槍で何度も突き刺す。音孔鯨は痛みに悶えるように身じろぎし呻くが、傷つけた箇所がすぐに治っていく。
自己再生能力持ちだ。
更に晶凍ノ鰐が動き出し、“放たれた呪堕の永眼”を無視しようとしたので蔓で体を押さえつけて地面に固定し、その硬い鱗へこちらも何度も“華焔槍”で叩き割ろうと試みる。が、上手くいかない。
窮鼠宴戯はあくまでこの2体の支援に徹するためか、蔓の攻撃を避けながら様子を窺っているようだ。
――飽和状態。
いや、もしまた3体が連携して最初の爆発的な氷域を作り出されたら困る。
城の前に展開した防壁術式もそう何度も保たないし、例え“華焔槍”があってもあの攻撃を防ぎきれず“放たれた呪堕の永眼”が破壊されてしまう可能性もある。
別の魔術を展開する? でも何の魔術がこの場合効果的なのか。
自己再生能力を持つクジラ。
強固な鱗を持つワニ。
逃げ足の速いネズミ。
どれも簡単に倒せる魔物ではない。
とにかく――1体ずつ、確実に倒していくしない。
蔓という手数はあるのだから、ネズミは包囲網で潰そう。それからワニの方は、確か腹の鱗が薄かったはず。ひっくり返して集中的に狙えば――
「ギッ♪ キキキキッ♪ ギキキッヒヒィ! キキッキィ♪」
捕まえようと飛び交う蔓が網のように格子状となって、窮鼠宴戯を少しずつ追い詰めていく。だが、ネズミは嗤う。歌いながら。玩具のような目をぐるぐる回しながら。踊りながら。
「ギギッ♪ ギヒヒヒッ♪ ギヒャヒャヒャヒャッ! ヒャッハハハハハァッ!!」
その様子を晶凍ノ鰐は静かに見つめ、音孔鯨は目がないので歌を聴き、それが合図だったのか魔物たちは大きく口を開いた!
「グゥゥウウオオオオオオオオオオゥゥオオオオオオオッ!!」
「ブォオオオオオオゥゥウウウウウウウウウウオオオウウウウウウウッ!!」
「っ、“華焔槍”!!」
ネズミによって術を強化され、ワニの鱗から大量に噴き出される冷気がクジラの音波によって爆発的に拡散される。
名前にするなら『氷結烈波』と呼ぶべきか。
リュウレイは魔物たちが咆哮するときにはすでに蔓を使って“華焔槍”を回転させ、なんとか“放たれた呪堕の永眼”が氷漬けになるのは防げたが。
ビシッ! と目の前の防壁術式に大きくヒビが入る。
「はぁ……っ、はぁ……っ」
ぼたぼた、と足元の床に汗と血が零れる。
鼻血だ。
それからたぶん、熱もある。
先ほどと違って負荷は後ろに回したが、流し切れていない。誰かの呻き声がいくつも聞こえる。
――今この場に立っているのは、一体どれくらいいるのだろうか。
駄目だ、そんなこと考えてる場合じゃないん……!
まだ魔王も出てきてない。
とにかく倒せ。
そのためにここにいるんだから―――!
「はぁぁあああああああッ!」
魔力をこめて蔓の量を増やす。
晶凍ノ鰐をひっくり返し、その腹を無数の蔓で貫く!
更に格子状にした蔓が窮鼠宴戯をなんとか捕らえ、そのまま圧殺する。
「……はぁ、はぁ、はぁ、」
疲労感が半端ない。使える魔力もそろそろ限られてきた。
横目でクローツの方を窺うと、どうやら加勢にきたのか魔族の数が増え、5人の魔族相手にさすがのクローツも満身創痍だった。
勝つんだ。
ジェシカたちのためにも。
勝つんだ。
オレの存在理由のためにも。
「あと、1体」
残る大型の魔物はクジラだけ。あの穴ボコだらけのクジラさえ倒せば。
だが、そんなリュウレイの想いをねじ伏せるように、音孔鯨は再び大きく口を開き――そこから大きな影を落とした。
「嘘、でしょ……?」
一つ。二つ。三つ、四つ、五つ………。
ぼと。ぼと。ぼと。とクジラの口から降り立つ大型魔物。
最初の二体なんて序の口だと言わんばかりに、次々と地面へ着地する。
巨鬼10体、大翼竜3体、晶凍ノ鰐2体、精魔影人3体、窮鼠宴戯2体、狐鬼駆5体……。
「アハハッ! 絶望してる! 嘆いてる! 馬鹿なニンゲン! 愚かなニンゲン!――本当に勝てるトカ、思ってたワケぇ?」
ヒビの入った防壁術式の上に座った魔族が、リュウレイを指差して笑う。
いや、リュウレイだけじゃない。
クローツもこの状況に、すでに勝機を見いだせていない。
すでに帝国領内に魔の者が侵入している。親衛隊員や警備に回した騎士団員を使って抑えても、それでも国が半分氷漬けにされたのだ。人々は恐怖に混乱し、それらを守りながら戦うことなど難しい。
何よりも大型魔物の大群。リュウレイの魔術だけでは抑えきれない。
「それでも……っ!」
剣を支えに息を乱していたクローツは、吼えるように再び構える。
“領域変換”と魔術を駆使して、魔族を圧倒しながら彼らを削っていく。少しずつでも良い。戦って、削り取って。それが必ず致命傷になるはず。
「この国も人間も、――負けない。終わらない。女神様も勇者も、人々を見放したりしないからだ!」
「その通りだよ、クローツ・ロジスト。……お待たせ、救いにきてあげたよ?」
クローツの言葉に応えるように、どこからか聞こえた声を辿って空を見上げたリュウレイは。
「―――、」
音孔鯨の目の前に浮かぶ人影を見て、言葉に出来ない感情が渦巻く。
目深に被ったフードのせいで顔は見えない。はためくコートの裾を翻し、すらりと腕がまっすぐクジラへと伸ばされた。
その瞬間、その人物から膨大な魔力量と、禍々しく悍ましい“何か”が蠢くのを感じた。
彼は言う。
【――――収斂の火葬】
その刹那、まるでその空間から逃げ出せないように、体を固定されたように周囲の空気が重くなる。
そこでようやく音孔鯨も嫌な予感がしたのか、藻掻きながらあの超音波を放とうとするが―――それよりも速く周囲の空気が押し寄せて圧力を加える。
空を覆い隠すほどの巨体はみるみる内に空圧によって押しつぶされ、圧搾され、リュウレイくらいの大きさまで縮まると突然発火し、焼け落ちていった。
そして、それだけではない。
【――“業炎の砲撃”】
彼の周囲に黒い炎弾が無数に生み出され、それは地上に降り立った大型の魔物たちへと降り注ぐ!
凍り付いていた大地は黒く燃え上がり、魔物たちや巻き添えになった魔族たちの断末魔が響き渡る。
「……………」圧倒的な力だ。あれだけ大魔術を使っても苦戦した相手を、ほぼ一瞬で仕留めてしまった。
だが、それよりも――あれは魔術じゃない。
“窓”を展開せずに魔術は使えない。かといって、魔族が使う祈術というモノでもない。
――ああ、そうだ。あれは。「魔法、なん……?」
確信があるわけではない。でも、旅をして散々アルニが使う魔法を見てきた。
じゃあ、あの人は魔法師なのか?
でも、何かが違う。……なにが、違う?
「―――『勇者の亡霊』、遅かったの。ようやく現れてくれたの」
そのときだ。
地上の黒い炎を凪ぎ消し、現れたのは全長5mほどの巨大な紅い大蜘蛛針。その上に一人の少女が乗っていた。
ひどく長い黒髪を靡かせ、大事そうに猫のぬいぐるみを抱えた、10歳くらいの女の子。
だが、こんな場所に人間の少女がいるわけがない。
でもその見た目はあまりにも魔族とは思えない。
「あははっ♪ 俺としては君の方を待ってたけどね! 待ちくたびれ過ぎて、ちょっと街で遊んじゃった♪」
ズバンッ! とクローツを囲んでいた魔族を一掃した人影にクローツが「ガロ……!」と複雑そうに呼ぶ。
「んふふふ♪ クローツが俺を呼び捨てにすんの、なんか改めて新鮮味感じるなぁ。でもごめぇ~んね? 俺の相手はあっちなんだよね。――見える? あそこにいる蜘蛛に乗った女の子」
距離的にクローツには見えないが、“放たれた呪堕の永眼”と繋がっているリュウレイはその視界を共有出来るためにガロの指す少女が分かる。
「あの子こそが人類の敵!――『魔王』だよ」
次回は混戦、混戦、混戦!
入り乱れて、ぐちゃぐちゃに、滅茶苦茶に。