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「カタノリコンコンキツツキ」

 「カタノリコンコンキツツキ」とは、2042年に発見された新種のキツツキである。


 「カタノリコンコンキツツキ」は非常に温和で、人になつきやすい性格から一躍ブームとなった。仕事のストレスを緩和するという効果から「カタノリコンコンキツツキ」同伴の出社を認める会社も続出し、町は「カタノリコンコンキツツキ」を肩に載せて歩く人で溢れかえった。かごに入れなくとも脱走の心配はなく、不思議と食べ物も必要としない点が、初心者でも買いやすいと流行に拍車をかけた。


 「カタノリコンコンキツツキ」は肩に乗ったまま時折飼い主の頭をつつく習性があったが、特に痛みを感じるほどではなく、むしろ可愛らしいスキンシップとして喜ばれた。しかしそれは、「カタノリコンコンキツツキ」が麻酔液を注入しながらつついていた為であった。


 「カタノリコンコンキツツキ」はそうやって気付かれないよう少しずつ飼い主の頭蓋に穴をあけ、やがてそれが脳に達すると、細長い嘴と舌で脳を食い荒らし、栄養を得ていたのだ。


 そうして宿主の脳を啜り切った「カタノリコンコンキツツキ」は、新たな肩を求めて、飛び立って行くのだ……

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