主要登場人物 その三
七章、八章に登場した人物をまとめました。
本編の軽いネタバレが含まれます。記載は登場順です。
【】で表記している職業やレベルは、主人公の呪文【達人の目】によって計測した情報です。
基本的に作中の世界にRPG的な『職業、レベル』という概念はありません。
【達人の目】については第二章『冒険者ギルド』の記述を参照してください。
※なお、職業欄が『魔法使い』となっている者もいますが、これはセディアの『魔術師』を『まあ魔法使いみたいなものだろう』と分類しているためです。
【ハリド/人間/男性/52歳(故人)/盗賊13レベル】
複数の船団と秘密拠点を有し、リュウス湖の水運を事実上支配していた『大湖賊』。リュウス同盟の裏社会にも強い影響力を持っていた。
猜疑心が強く、配下にもほとんど顔を見せたことがない。それは長年大湖賊として君臨する役には立ったが、最後の最後で判断を誤らせたのである。
現在、『ハリド』として湖賊や盗賊ギルドに命令しているのは、ジオに協力するレリス市盗賊ギルドのメンバーである。
【ライル・フィム・ランデル/人間/男性/27歳/戦士2レベル】
ラウリスの貴族。弱小男爵家のしかも妾腹の子であったが、『喪失戦争』によって難民となったラウリスの民と王家を保護するため尽力してきた。辛酸を嘗め尽くしてきていると思われるが、実直さと誇りを失っていない人格者。
ラウリス奪還後、ラウリス宰相へ推されるも辞退。復興事業の中心として活躍している。
【アルガン/人間/男性/70歳(故人)/魔法使い10レベル】
ラウリス王族にして宮廷魔術師。
ツアレスの儀式によって『巣』を生み出すための『鬼杯』に変えられる。儀式が完成する前に自害するも、『巣』は発生し『喪失戦争』を引き起こしてしまう。
【ザルザム・スラードラス・ザグム/人間/男性/48歳/僧侶15レベル】
北方の王国の太守にして、暗鬼崇拝者の司祭。全身
無毛、盛り上がった後頭部という異相の持ち主。
廃都ラウリスで行方不明になっていた大司祭ツアレスの捜索をしていたところ、ジオたちと遭遇。【精神支配】によってジオの忠実な下僕となる。現在はスラードで戦族に協力し、暗鬼崇拝者狩りをしている。
【シャーラン・ロウム・ツアレス/人間/男性/62歳(故人)/僧侶20レベル】
暗鬼崇拝者の事実上の指導者、『大司祭』。表の顔は法の神ペンダーガンド高位司祭にして、『法の神殿』に所属する『八聖人』の一人。
アルガンを『巣』に変え、『喪失戦争』を引き起こした元凶だが、これはツアレスにとっても事故であった。その時の成り行きで自らの精神を暗鬼の精神世界へ直に繋ぐ儀式を行い、『のっぺらぼう』となった(肉体的にはミイラ化して死亡)。
【シガン/人間/男性/35歳/戦士12レベル】
『凶剣』と呼ばれるリュウスの闇社会では最強レベルの剣士。凶暴、冷徹。
全身に入れ墨、上半身裸、二刀流。本当に強かったのだが相手がレードだったため瞬殺された。後にジオによる治療を受け一命を取り留めるものの、全湖賊、盗賊への見せしめとして【精神破壊】をかけられ、廃人となった。
【ヒルメ/人間/女性/34歳/盗賊7レベル】
都市国家ジラルスの盗賊ギルドに所属する女賊。残忍、狡猾。
露出度高い軽装鎧に鉄鞭という妖艶な姿だが、より妖艶なレイハを見慣れたジオを籠絡することはできなかった。シガンとともにリュウス湖でジオ一行を襲撃するはずが、簡単に返り討ちにされる。
現在は精神を破壊されたシガンの世話をしつつ、ジオの命令でリュウスの盗賊ギルドを監視する日々を送る。
【シィルオン・シン・シルバス/人間/男性/28歳/一般人18レベル】
元シルバスの『野豚男爵』。小太りの小男。怠惰で放蕩者で好色。
有能な施政者であり強力な剣士だった兄へのコンプレックスによって、かなり捻くれた性格になった。洞察力や分析力、知的瞬発力は非常に高いもののムラっけが強くなかなかそれを活かせない。
騎士団長ロバルドとの権力闘争の結果、シルバス男爵位を追われ、ジオに誘われ仲間となる。現在はジーテイアスで『諜報官』を務める。
【ガイダー/人間/男性/28歳/戦士3レベル】
シィルオンに仕える護衛騎士。乳兄弟でもある。特に意味もなく美形で美声。シィルオンへの突っ込み要員だが、事務処理能力も高い。
【アリル/人間/女性/19歳/盗賊2レベル】
シルバス盗賊ギルドの連絡員。表向きは踊り子だった。いつの間にかリュウスの盗賊ギルドとジーテイアスの窓口役を押し付けられ、苦労している。
【フィリィネ/人間/女性/33歳/一般人10レベル】
シィルオンの姉。現在のシルバスの領主(女男爵)。ふくよかで包容力のある貴婦人。施政者としての能力も高い。
シルバスは人口と農業生産力でリュウス同盟内では突出した都市でもある。ジオとジーテイアスへの全面的な支援を約束している。
【ソラス・マクサリー/人間/男性/23歳/戦士7レベル】
中央領民軍の大尉。第二即応大隊隊長。司令官ソダーンの次男だが、兄と弟は殉職している。
長身でがっちりした身体に精悍な容貌と、見るからに実直な軍人であり実際そのとおり。素顔は純朴な好青年であるが、戦いにおいては冷静な判断ができる。
【ソダーン・マクサリー/人間/男性/50歳/戦士9レベル】
中央領民軍司令官。リュウシュク市の事実上の領主。
白髪に白い髭、屈強な体躯。普段は鎖帷子にサーコート、長剣。戦いで息子二人を失い、片脚も不自由になった。それでも、リュウス同盟を守るという鋼の意志は衰えていない。
当初は、ハリドによる情報操作によってジオを詐欺師扱いしていたが、現在は深く信頼し対暗鬼同盟の強化を進める。
【ペリーシュラ/人間/女性/35歳/魔法使い13レベル】
リュウシュク市魔術師ギルド支部長。超級魔術を操るリュウス地方最強の大魔術師。『共晶術』なる、複数の魔術師で一つの強大な魔術を行使するという画期的な技術を開発した。
緑と黒のローブに、ボブカットの黒髪、眼鏡というキツめの美女。幼いころの逆境から性格もキツい。
なお未婚である。
【レイティア・ラウラ・ラウリス/人間/女性/20歳/戦士4レベル】
ラウリス王族の生き残り。他には、妹が一人、叔父が一人生き延びている。
豪華な金髪に目尻の下がった青い瞳、優雅な物腰の美女。普段は純白のドレス姿だが、戦時には軽装鎧と剛弓で武装する。弓の技術は上級。
十年間難民として生活したため、食べ物が目の前にあるといつまでも食べているという悪癖を持ってしまった。それ以外は、ラウリス復興のために全力を尽くした人物であり、民からの人気は大変なものがある。
現在はラウリス女王として復興のため働く。
【ジャド/人間/男性/37歳/盗賊9レベル】
北方の王国宰相マルール子飼いの密偵隊長。
様々な任務を成功させてきたベテランだが、『大魔法使い』という常識外の存在を担当させられ、苦労している。
【ミーレスト侯爵】
北方の王国の大貴族。『諸侯会議』のリーダー。
施政者として無能ではないが、北方の王国の伝統を重んじるばかりに他国を格下に見るという、典型的な北方貴族でもある。
現在の関心は、如何に王からの課税を逃れるかと、神聖樹の利権を入手すること。
【フランド伯爵】
北方の王国の大貴族。『諸侯会議』のナンバー2。
北方貴族にしては世界の情報に明るく、ジオの能力もかなり把握している。ミーレスト公爵のブレーキ役だが、そのため頭髪と胃に大変なダメージを受けている。
【マルール・ミニス・エンティス】
北方の王国宰相。
全身に火傷の後遺症があり包帯に身を包む異形の男。王からの信頼厚く、北方貴族から『猛毒』と呼ばれるほどの辣腕を振るう。
彼の『夢』とは……。
今回は人物紹介でした。
新章はできれば明日には更新したいです。




