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野豚男爵の冒険 その2(三人称)

 「はあ」


 『大魔法使いジオ・マルギルスは良い奴である』。

 シルバス男爵の推論を聞いた、護衛騎士ガイダーの反応は鈍かった。別に、従者が納得しようがしまいが、男爵の行動には関係ないはずではあったが。


 「奴についての噂の中から、利害についての部分だけ抜き出して考えてみた」


 男爵は大きな鼻の穴を膨らませ、勢い込んで説明を始めた。早口だ。他人に自分の考えを話すのが大好きな男なのだ。


 「奴はレリス市やらカルバネラ騎士団やらドワーフやらと同盟を結んだりいろいろやってるが……どう考えても損してる」

 「そうですか? 何となく、やりたい放題してるように見えますが……」

 「結果的には全部、奴の思い通りになってるからな。言い方を変えると、『奴の立場からすれば、もっともっと利益を上げることができたのに、そうしなかった』ってところか」


 例えばレリス市との対暗鬼同盟にしても、現実的にはジオが一方的に戦力を提供するというものだ(暗鬼についての情報を提供するなど、レリス市側にも義務はあるが微々たるものだろう)。これは最も極端な例だったが、他の勢力との同盟についても似たようなものだ。ジオがその力を背景に強気に出れば、経済的にも軍事的にもより有利な同盟を結べたことは間違いない。


 「うーん。何だかかえって怪しい気もしますが」

 「利害を第一に考える人間には、裏があるように見えるのさ」


 男爵は肩をすくめた。彼とて、支配者の一族である。力を背景に他者を従わせることの意味と、快感くらいは知っていた。

 だからこそ――。ジオ・マルギルスがどれだけの誘惑に耐えているのか? それを想像することができるのだった。


 「現実的な見方ですよ」

 「まあそうだな。だが、裏って何だ?」

 「それは……」


 ガイダーは額に手をあてて考え込んだ。しかし男爵は彼の答えを待たない。


 「俺はそれは、マルギルスって奴の『善意』だと思ってる。まあ、『悪意』が見えないから善意としか考えられんってところだが。しかし一番の決め手はだな」

 「何ですか?」


 男爵の話の進め方には慣れっこなのだろう。ガイダーは特に不満そうでもなく質問した。このあたりは流石長年の主従だ。


 「外交官のエリザベルちゃんと、ついでにブラウズの爺さんだな」

 「ああ、シィルオン様のスケベな視線を浴びた気の毒なお嬢さんですか」


 先日、男爵はジーテイアス城の外交官エリザベルと会談していた。レリス市評議長ザトー・ブラウズも同席している。その会談の場でエリザベルは男爵に、ジオの『暗鬼からリュウス同盟を守るための同盟設立』について協力依頼をしたのだ。


 「可愛いかったから仕方ねーだろ……うへへ……。ただ、あの子は多分、心の中ドロッドロだな」

 「ほう」

 「まあそこを差し引いても、あの子が『まとも』なのは間違いない。ブラウズのおっさんもな。あの二人があそこまで信頼してるってことは、マルギルスも『まとも』ってことだ」

 「そういうもんですかね」


 ガイダーは今ひとつ納得しかねるという顔だった。男爵もあえてそれ以上説明しようとはしない。結局のところ『推論』でしかないからだ。


 「というわけで、俺は明日マルギルスに直接会って協力を頼む」

 「協力といいますと? 肥満を治してもらうんですか?」

 「いまそういう話してないよね」

 「ではロバルドを退治してもらうのですか?」

 「そこまでは無理だろ。とりあえず、皆の前で正式に『俺』と協力するって宣言してもらえりゃいい。暗鬼の軍団レギオンを隕石でなぎ払い、大湖賊ハリドの襲撃を退ける野郎が味方となれば、ロバルドもそうそう手ぇ出せん」

 「なるほど。了解しました」

 「というわけで、今から屋敷を出るぞ」

 「今から?」




 シルバス男爵が脱出の決意を固める数刻前。

 シルバスの市街でも特に目立つ要塞じみた城館。シルバス騎士団の本部である。

 その司令室に怒号が響いた。


 「まだロルグからの連絡はないのか!?」


 怒号の主は騎士団長ロバルド。長身痩躯に細い黒ヒゲの中年男だ。黒い鎖帷子、騎士の外套、長剣という装備はどれも使い込まれている。最近は陰謀に忙しい騎士団長であったが、それらを使った戦闘技術も、なかなかの熟練者だ。

 ロルグというのは騎士団出入りの商人だが、実態はシルバス盗賊ギルドの連絡員である。シルバス盗賊ギルドも幹部や戦力を派遣した、大湖賊ハリドのジオ・マルギルス襲撃作戦についての続報を運んでくる予定だったが……。


 「はっ。未だに……」

 「遅い! 遅すぎる!」


 部下の返事に、騎士団長の顔は青ざめていく。本来ならとっくに、ハリドの大艦隊がマルギルスの船を捕獲し莫大な財宝を得たと報告が来ても良いはずだった。

 さすがに、湖賊が財宝を得たからといってその一部がロバルドにまわってくるほど関係は深くない。

 だが、暗鬼同盟について男爵と意見が一致しているマルギルスがシルバスに『やってくるのか、こないのか』? ロバルドにとっては野望の成就に関わる重大な情報なのだ。


 「やはり、ハリドは失敗したのでしょう。どうも、『魔法使い』の噂……真実だったようで」

 「信じられん……が、そう思っておいた方が良さそうだな」


 小太りの副官の言葉に、ロバルドは渋い顔で頷いた。


 「ここは前向きに考えましょう。マルギルスはラウリス奪還作戦を考えているとか? それに乗れば、我らが華々しい武功を挙げることもできるかと」

 「そのとおりだな。そのためにも、野豚には大人しくしていてもらうか。いや……」


 尖った顎を撫でたロバルドは副官に行動方針を示した。

 まず、男爵より先にマルギルスと接触し信頼を得る。国の客を迎える役目は宰相のものだが、歓迎の段取りを多少変えるくらいの干渉は可能だった。

 次に、男爵がマルギルスと会談する場において、男爵の面目を潰すような陰謀をしかける。できれば、男爵とマルギルスが険悪になればもっと良い。


 「最初のはともかく……後のはどのようにいたしましょう?」

 「……一番良いのはシルバスの盾を使うことだな。上手く行けば一気に野豚を追い落とし、私がシルバス男爵に相応しい男だと示すことができる」

 「では、盗賊ギルドに依頼して男爵様の屋敷を探索させましょう」

 「うむ。ここが勝負所だ。盗賊どもが発見できなければ、警備の名目で騎士団の一部隊を屋敷に派遣して家探しさせろ。あわせて、男爵の見張りもさせれば丁度良い」


 ロバルドは鷹揚に頷き、細長い髭を引っ張ってもう一つ付け加える。


 「まあこれまで発見できていないからな。見つかれば幸運という程度だ。確実な策として、奴の家令を使おう」

 「家令を? ああ、確か最近、娘が婚約しておりましたな」

 「その娘を捕らえる。どうせこちらを裏切って野豚に通じているのだ。今回で使い潰せば良い」


 先代男爵の頃から権力闘争に明け暮れていたロバルドと副官の間では、それで話が通じたようだった。

 要するに、娘を人質に家令を手駒にしようというのである。


 「では、お前はそちらの手配をな。私はマルギルス『殿』を歓待する準備を整えよう」


 騎士団長ロバルドは、髭を引っ張りながら唇を吊り上げた。




 騎士団長が派遣した騎士たちが男爵の屋敷の正門に到着したころ。

 シルバス男爵とガイダーは、正門と丁度反対側にいた。しかも、屋敷を囲む壁の外側である。


 「良くまあ私にも気付かれずにこんなもの作りましたねぇ!」


 男爵の乳兄弟にして護衛騎士ガイダーは呆れたように言った。今は、騎士の正装ではなく、肉体労働者風の薄汚れた麻服姿だ。その服も、自慢の金髪も整った顔も砂まみれである。

 背中には水の入った大きな樽を背負っていた。シルバスでは標準的な水売りの姿だった。


 「ぐふふ。男爵様が道楽で建てたかまの中に抜け穴があるとは創造神リメイダーも気付くまい」


 自慢気ににやつく男爵も、ガイダー同様に薄汚れた作業服姿だった。こちらは全く違和感無く似合っている。

 男爵がいうように、壁の反対側は陶芸用の大きな窯が設置されていた。一時期、陶芸に凝っていた男爵が建てたものであったが、現在は打ち捨てられている。……のを、利用して男爵は万一の時の抜け穴を掘っていたのだ。


 「その上こうして水売りに変装すれば、ボンクラ騎士や衛兵に見つかることはあるまい。つーわけで、いくぞ」

 「ははっ」


 二人組の水売りに化けた主従は急ぎ足で歩き始めた。

 向かうのは、明日まで身を隠せる貧民街である。明日になれば、港にマルギルスの船が着く。そこで、日雇い労働者に紛れてマルギルスに接触する計画だ。



 「このあたり、昔は良く遊びにきましたね」


 重い樽を背負いながらすたすた歩いていたガイダーが、懐かしそうに言った。古びてはいるが清潔だった町並みが、すっかり煤けてみすぼらしくなっている。

 シルバスでも下層に属する肉体労働者や卑職の者、あるいはずばり犯罪者が暮らす貧民街である。

 石畳などむろんなく、道はでこぼこでぬかるみ、ゴミや排泄物が散らばっている。建物も崩れかけた木造の掘っ建て小屋がせいぜいだった。


 ただし、そうはいっても周囲に数万の人口を持つ都市のことだ。病気や不具にでもならない限り、餓死するようなことはない。行き交う人々も、身なりは悪くてもそれなりに活気があって……。


 「……の、はずだったんですけど。大分変わりましたね」


 そう、それはガイダーと男爵が少年だったころの記憶だ。この数年、ロバルドによる政治への介入が続いた結果、貧民街の環境は相当に悪化していた。


 「俺はたまに一人できてたから知ってたけどな。まったく酷い有様だ」


 やせ細った子供や老人が目立つ狭い通りを歩きながら、男爵は不機嫌そうに呟く。

 人口密度そののもが、以前よりもずっと増している。度重なる臨時税によって財産を失った市民や、労働力として徴用されてきた農民たちなども流入しているためだった。

 今や、シルバスの人口の三分の一近くがこの区画に押し込められている。


 「……こういう連中を見るとさすがに俺でも悪い気がするけどな」

 「悪いのはロバルドでしょう」

 「まーそうだけどよ。俺が兄貴くらい強いか、姉貴くらい頭良けりゃ……ちっ」


 さらに不機嫌になった男爵は盛大に舌打ちした。

 ひとまず落ち着くための安宿はもうすぐそこだったのだが……。


 「おいそこのデブ!」

 「待ちやがれ!」


 男爵とガイダーの前に、数人の男が立ち塞がった。皆、ボロボロの衣服の食い詰めた労働者風だったが、その目は殺気だっている。

 さらに、退路を塞ぐように背後にも男たちが姿を見せていた。


 「何だ……」

 「へへっへ、何ですかね、旦那方? 水ですか? お安くしますよ?」


 ガイダーは男爵をかばって前に出ようとしたが、それよりよほど早く、男爵はへこへこと頭を下げ始めた。


 「こんなところでわざわざ水を買う馬鹿がいるか!」

 「まあ水も置いていけ」

 「それより、そんだけ肥えてるってことは稼ぎが良かったんだろ? 持ってるモン出せや」

 「いやぁ、そう言われましても……」


 演技でなく、吹き出す汗をしきりに拭いながら男爵は頭を働かせる。市街や貧民街を一人でうろついたことはあったが、ここまで直接的な危険に直面したのは初めてだった。

 ガイダーは平均以上の騎士だが、水の樽を背負っているし、この人数差では戦って勝つのは難しい。

 ここで、何とか最善手を探そうとして無駄な時間を使わないのが、ある意味では彼の長所だったかも知れない。


 「仕方ないですねぇー。これがあっしの全財産でして……これでご勘弁を」

 「おっ!? おおおっ!?」


 男爵は、懐から取り出した数枚の銀貨をぬかるんだ地面にばらまいた。金貨には及ばないが、貧民街の労働者からすれば目も眩む大金である。


 「かねだっかねだ!」

 「俺のだ!」

 「俺の金だ!」


 「走れっ」

 「はっ」


 男たちは飢えた獣のように、地面に散らばる銀貨に飛びかかった。汚れるのも構わず地面を探り、他の男を突き飛ばし、拾い集めていく。男爵たちのことは一瞬で彼らの脳裏から消えていた。

 もちろん、その隙きをついて二人は駆け出している。


 「がはは! 講談で良くある手だ!」

 「さすがシィルオン様……でもなかったですな」


 狭い路地を走る主従の背中を、すぐに殺気だった声が追いかけ始めていた。散らばった銀貨よりも、それを投げ捨てた肥満体の男の方を追った方が得だ……その結論に達した男たちも居たのだ。

 さらに、無関係を装っていた他の貧民街の人々も目の色を変えて彼らを追い回しはじめる。まあ、当然といえば当然の結果だった。


 「くっそぉぉ!」

 「何歩いてるんですか、走ってくださいっ」

 「走っとるわぁぁぁ!」


 残念ながら男爵は見た目通りの体力だった。重い樽を背負っても平気で走るガイダーが手を引いて、何とか追っ手との距離を稼ぐ。


 「これでも喰らいやがれぇ!」

 「金だぁぁぁ!」


 追っ手が間近に迫る度に、男爵は手持ちの銀貨や金貨を投げてその足を鈍らせる。それは効果的な手段ではあったが、『デブ男が金をばらまいている』という情報を貧民街全体に広げることになってしまう。


 「いたぞぉぉデブだぁぁ!」

 「捕まえろおぉぉ!」


 さらに。

 『お母ちゃん! 金をばらまいてるデブがいるって!』『まあ! デブって、野豚男爵のこと?』『知らないけどデブだって!』とか。『いま、外で銀貨を投げ捨ててまわるデブがいるみたいだぞ』『マジかよ捕まえにいこうぜ』『何そのデブって? 野豚男爵のこと?』などと。


 貧民街全体がちょっとしたパニックというか……祭りのような狂騒に陥っていた。


 「どうすんですかぁデブぅ!」

 「……ちょっとまて、くそっ」


 いくら見かけよりも頭が働く男爵でも、この状況で妙案は浮かばない。舌を突き出し、倒れないように走るので精一杯だった。

 包丁を手にしたご婦人や、石を投げてくる子供たちまで追いかけてくるのだ。


 「居たぞ!」

 「くそ、こっちもか」


 多少、一般の市街に近い路地を走っているとその先からまた声が響いた。ただし、その声の主は。


 「あの肥満体は間違いない、男爵様だ! 『お護りしろ』!」

 「了解っ!」


 屋敷が空だと知ったロバルドが、男爵の安全を守るために(実質は捕獲するために)派遣した騎士たちだった。貧民街の男たちに負けない気合を上げて突撃してくる。


 「シィルオン様、こっちです!」


 ガイダーが男爵の腕を引っ張る。背後からは貧民たち、正面からは騎士。丁度、横に逃げられる路地があったのは幸いだった。


 「おうっ……。いやまてよ」


 男爵は立ち止まった。


 「……俺はシルバス男爵だ! お前ら、あの貧民どもが暴動を起こしてるぞ! 狙いは騎士団長だ! すぐ鎮圧しろ!」

 「はぁ!?」


 騎士たちは目の前の男爵の大声に一瞬硬直した。受けている命令は、男爵の身柄を『護衛』することだ。そのデブの後ろからは、殺気だった貧民達がわめきながら突進してきている。確かに暴動に見える。


 「と、とにかくこちらへ!」

 「おりゃあぁぁぁ!」

 「うわっ!? 何だ!?」


 何とか声を出した騎士に男爵は予想外の行動を取った。持ち出していた残りの金貨銀貨を全て、騎士たちに向けて投げつけたのだ。


 「!?」

 「あの輝きは金貨だ!」


 普段なら近づきたくもない騎士たちの足元には無数の金貨銀貨が転がった。貧民たちの狂気が爆発寸前に高まる。


 「騎士どもはお前らが拾った金も取り上げる気だぞ! 叩きのめして金を手にしろ!」


 当のデブ……野豚男爵からの声が火を着けた。


 「うおおおぉぉ! 金だぁぁぁ!」

 「騎士なんか怖くねぇぇ!」

 「この金があれば父ちゃんに酒を買ってやれるんだぁ!」

 「くそっ! 何だこいつらはっ!」

 「邪魔をするなっ!」


 貧民……いや暴徒と化した人々は怒涛となって騎士たちに襲いかかった。

 騎士と暴徒、二つの波が狭い路地で激突する寸前、当の男爵とガイダーは路地に滑り込んでいる。


 「ええい男爵様を追え……ぐわっ」

 「どけえっ!」

 「馬鹿もの! 剣を使うな! 本当に暴動になるぞ!」


 路地は先頭の数名ずつしか接触できない。騎士たちは流石に剣を抜いて斬りすてることもできず、盾で防御したり殴りつける。勢いで勝る暴徒も、騎士に殴りかかったりその足元の金貨を漁ったりと全く統制がとれていなかった。


 「はあ、はあっ。しかしシィルオン様、非道ですな」

 「……ぜっ……ぜっ……し、しかたねーだろっ!」


 崩れた壁の陰にうずくまり、ようやく休息をとった男爵とガイダー。当然、ガイダーは貧民を扇動した男爵のやり口を非難する。


 「い、いいか。物事は都合よく考えろ。これは戦いだ! ロバルドを出し抜いて俺がマルギルスの助力を得られれば、あいつらだって少しはいい暮らしができるようになる!」

 「本当に都合が良い考え!?」




 シルバス男爵と騎士ガイダーが全身泥まみれの痣だらけになりつつ、貧民街を逃げ回った結果。

 翌日までに貧民たちはほぼ全員暴徒と化して、市街の半分と港まで占拠してしまっていた。


 港と市街の出入り口をバリケードで封鎖しているのは、特に低賃金でこき使われていた港湾労働者のグループだった。

 どういうわけか、彼らは『暴君野豚男爵を倒せ!』などと雄叫びを上げている。


 立ち寄った商船や漁船の戸惑いといったらない。


 この日、『予定どおり』入港したジオ・マルギルス貸し切りの商船も同様である。

 甲板に出て、港や市街の喧騒を眺めた魔法使いは呟いた。


 「どうなっとんの?」


※11月2日 ロバルドと副官の台詞を多少修正しました(家令の娘に関する部分)。

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[一言] すげえな男爵様
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