日本大地震
日本。
その国名は、日本が当時の超大国、中国の東方に所在したことに由来する。
世界共通語である英語での名は「Japan」。
東アジアに位置する先進国だ。ただ、その影響力は縮小の一途を辿っている不遇の国でもある。急激な人口減少によって衰退し始めている国家。それが日本。
そんな日本の歴史に大きく名を残すことになる〝災害〟…………そして、それに起因する大きなターニングポイントを迎えることになろうとは………
西暦2025年 3月15日
初めにそれに気付いたのは誰だっただろう?
宇宙の衛星から領土侵犯をする航空機を警戒していた航空自衛隊員だろうか?
それとも、地震でも起これば良いなぁと思う、勉強が嫌いな生徒だろうか?
それとも、管制塔でいつものように司令を送っていた国交省の者だろうか?
それとも、徹夜を強いられていたブラック企業の社員だろうか?
それとも、眠れぬ夜を過ごしていた普通の一般人だろうか?
それとも、今も緊急事態の警察や消防隊員だろうか?
確かなことはその時、〝災害〟が起きたことだ。
いつもの日常が崩れた時が2021年3月15日0時0分だったということが、多くの資料から判断できる。
0時ちょうど、今日が昨日になった瞬間、時間を計ったかのように地震測定機器が異常を感知した。前震だと思われた。異常はすぐに各地の然るべき場に送られた。
地震は珍しいことではない。ただ……規模が大きかっただけである。
まるで、自動車に跳ねられるような大きな衝撃が発生し、全ての物が宙を舞った。そして人も関係なく、地面に叩きつけられた。
地震は日本全土に渡り、測定器は物理的に測定不能に陥った。