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人類の脅威であるアビスを殲滅するために、僕はアビス王と契約する~信用させて、キミを殺す~  作者: 夜月紅輝
第2章 怠惰の罪、それは愚か者の証

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第68話 怠惰戦終幕、そして暗躍する影

 シェナルークが核を砕いた瞬間、旧都市トルネラでの「怠惰」のアビス戦は終結した。

 砕けた破片が右手から零れ落ち、地面に衝突して周囲に散らばる。

 そしてリュドルの肉体が灰となって風に流され始めていく。


「ん?」


 そんな状況の中、違和感を捉えたシェナルークが目線を足元に下げた。

 そこにあるのは、先ほど砕いたリュドルの核。

 そう、それが散らばって残っているのが問題なのだ。


「核を壊したのに核が消えない?」


 アビスの死の絶対条件として、核を壊すこと必要である。

 壊された核は肉体と共に崩壊するのが普通だ。

 しかし、リュドルの核は崩壊することなく、そのまま存在し続けている。


「今までのアビスには無かった現象だ。他のアビスに対して、コイツだけが特別だった?

 いや、それは否定できないが考えずらい。コイツが特別ならば、我に負けるのが不自然だ。

 となれば、我と同じようなアビス王が特別と見るか」


 先のリュドルの記憶からすれば、リュドルは「無罪の魔女」から直接力を授かった。

 それがアビス王だとするならば、自分を含めた残りの大罪も同じような生まれと仮定出来る。

 となると――、


「この愚鈍(ノロマ)は、我が『無罪の魔女』とやらに敗れ、記憶を封じられたと言っていたな。

 つまり、記憶が封じられる前の我は、何らかの方法で『無罪の魔女』を呼び起こした」


 この場で言葉にしても腹立たしい。

 加えて、それ以上に腹立たしいのが敗北した記憶がないこと。

 つまり、このまま戦えば、一度目の同じ轍を踏むということだ。


 自分が一番強いという証明を果たすためには、その魔女を倒さなければいけない。

 しかし、その魔女を倒すためにも、以前の自分がどうやって出現させたか調べる必要がある。


 核に魔力を流すことで記憶を見れることを知れたのは僥倖だが、あいにくリュドルの記憶にはその手掛かりを知れる情報は無かった。


 となると、今の自分に取れる選択肢は、「別のアビス王の記憶を見ること」か「意思疎通が可能なアビス王から情報を引き出すこと」の二つになる。


「意思疎通が可能......となると、『嫉妬』と『暴食』以外になるか。

 この二人は片や狂人で、片や餓鬼だからな。

 とはいえ、残りに三人の行方は分からん以上、特魔隊から情報を引き出す必要があるか。

 まぁいい、別に時間はいくらでもある。焦る必要もあるまい」


 その言葉の後、「それに」と言葉を挟みつつ、シェナルークはふと顔を向けた。

 それは新都市がある方角とは別の、北西側に位置する外壁の上。

 瞬間、そこにいた二つの黒い影が外壁から降りるようにして消えていく。


「どうやら我が率先して動かなくても、別に動いてくれそうな下っ端がいるようだしな」


 シェナルークが顔を戻すと、目線を下、否、自分自身に向けた。

 それから、自分の内側で未だ眠っている少年に意識を向け、


「ふっ、どう責め立ててやろうか。せいぜい無様に足掻いてみせよ、小僧」


 そう言った瞬間、シェナルークは目を閉じる。

 直後、シェナルークもといノアの顔から模様が消え、意識を失ったままのノアが表面に現れると、そのまま後ろ向きにバタンと倒れた。


*****


 シェナルークの視線を浴び、外壁から落ちた二人組。

 闇夜に紛れるような外套を纏い、逃げるように走るその二人は、額から滝のように汗をかいていた。

 それもそのはず、ほんの先程まで喉元にナイフを突き付けられていたのだから当然だ。


 もちろん、ナイフなんて表現はただの比喩であり、実際は見られていただけだ。

 覗き見されていた怒りでもなく、気分を害したことに対する殺意でもなく。


 しかし、それだけで十分だった。いや、もはや十分すぎるぐらいだった。

 だって、そう幻視するということは、自分が死ぬことを自覚させられてるのだから。

 もし感情ありきで見られていたのなら、間違いなくショック死していただろう。


「ぷはーっ......ガチで死ぬかと思ったよ。何アレ、激やばなんだけど。

 っていうか、あの魔力って『傲慢』だったよね!? 死んだんじゃなかったの!?」


「わからない。わからないが、今のでハッキリした事実は一つだ。

 『傲慢』のアビス王は生きている。それも、圧倒的な力を有して」


 最初の言葉を中世的でありながら男寄りの声がしゃべると、次の中世的でありながら女寄りの声が答えた。


 その二人ともが酷く息を切らし、拭えない寒気に体を震わせている。

 もはや全力で走り過ぎて呼吸が苦しいのに、動かす足が止められない。

 それほどまでにここから早く離れたい、逃げたい、その一心で走り続けた。


「ねぇねぇ、ちなみに、ミュウ姉は今の実力であのアビス王にどれだけ対抗できる?」


「それ、本気で聞いているのか? だとしたら、少し落ち着くべきだ。

 ライオット、まず前提としてアビス王は私達が勝てるような存在じゃない。

 まぁ、相性次第では、数で囲めばワンチャンあるかもしれないが」


「『怠惰』みたいな?」


「そうだね。もっともその場合、相手に<悪逆天輪>を使わせない前提だけど。

 戦闘力だけで言えば、特魔隊よりも可能性があるかもだけど、強制催眠なんて使われたら終わりだ。

 それをどうして特魔隊の連中が耐えれていたが不思議だったが、まさか本人だったとは」 


「私達だって主様から貰った魔力があるにもかかわらず、眠りから覚めたのさっきだからね。

 んで、起きたら、突然目の前で巨大な岩がありーの、それが爆発し―の、原因がなんだと探っていれば化け物がいーの」


「アビス王同士の殺し合い。それも些か対等とは言い難い、一方的な蹂躙でもって。

 ハハッ、ボクは滅多なことでは楽しんで済ませられると思っていたのにな。

 今ですら僅かに手の震えが止まらない」


 中性男寄りと、中性女寄りの二つの声が交互に会話を交わす。

 その内容はどれもシェナルークを畏怖する言葉であり、戦意喪失の言葉であった。

 だからこそ、中性女寄りの声を出すミュウ姉と呼ばれる人物は、


「で、先の質問だが、答えは()()()()()だ。戦わないのが望ましい」


「だよね~。でも、私達の同盟って.....」


「うん、それについても少し話した方が良さそうだ。

 ってことで、この貰った魔石で飛ぶよ。捕まって」


「うん、わかった」


 そしてミュウ姉は懐から結晶を取り出し、それに魔力を流していく。

 瞬間、二人の姿は跡形もなくなって消えた。


―――とある森にある廃砦


 鬱蒼とした森の中に、その砦はある。

 もうすでに何百年と経過したように風化し、至る所は植物のツタだらけだ。

 それこそ、少し前は森の動物達の住処になっていたぐらいには人も寄り付かない。


「だからこそ、ここはひっそりと集まるにはうってつけなんだよね。

 もっとも、私からすれば可愛い服が汚れそうで嫌なんだけど」


 そう言って、フードを外したオレンジがかった茶髪の猫耳少年は、泥で汚れた足元を気にし始める。

 それに対し、同じく猫耳少女は劇団の男役女優のような振る舞いで返答した。


「そういうもんじゃないよ、ライオット。

 それに、特魔隊が『怠惰』のアビス王と戦うことがわかっていて、偵察用の服を選んだのは君自身じゃないか。なら、自業自得ってものさ」


「うー、わかってるよ。あと、ライオットって言うのやめて。

 いかにも男らしい感じで私はあまり好きじゃない」


「それはすまない、ライ。これでいいかな?」


「ミュウ姉だって、普段男装してるからミュステルって女らしい言葉嫌でしょ?」


「ボクはそうでもないよ。自分の在り方は名前などではなくどう魅せるか、だからね。

 もっとも、名前を変えることでアバターを作り出し、自分でありながら別の自分という認識も否定しないが」


「それはさすがに日和見な発言じゃない?」


 ミュウ姉改めミュステルの言葉に、中性男寄り声のライオットが細目を向ける。

 しかし、返答内容には期待していないのか、後頭部で手に組むと、一人先に歩き出した。

 その後ろを見ながら、ミュステルは「かもね」と返答し、後に続く。


 それから、二人は砦の中に入ると、そこからさらに上に登っていく。

 砦の中も案の定、どこもそこもボロボロであり、少し突いたら崩れそうな印象だ。


 しかし、そんな中を二人は慣れた様子で、危ない箇所は避けて歩いた。

 事実、ここを使うのは初めてではない。

 もっとも、集まる頻度もそう多いわけじゃないが。


 砦の最上階に辿り着くと、その廊下を歩き、とある扉の前で止まる。

 そこは大部屋になっており、つまるところ作戦い会議室だ。

 その扉をライオットは勢いよく開けて、可愛いポージングでも挨拶する。


「皆、おっひさ~☆ 元気にしてる~☆」


「.....どうやら、ボク達が最後みたいだね」


 ライオットに続いて、声を発したミュステルが視線を巡らせた。

 視線の先、そこには巨大な円卓があり、そこには等間隔に五人の人物が座っている。

 さらに、その代表五人には、一人または二人の護衛がおり、人数は計十三名。


「おーい、こっちこっち」


 そんな中、一人だけ護衛をつけずに座るピンク髪の女が手招きする。

 その動作にライオットとミュステルが気付くと、すぐさま位置につくように彼女の背後に移動した。

 すると、その女はすぐにリラックスしたポージングで二人に話しかけ、


「遅いよ~。あんま遅刻するタイプじゃないじゃん、二人。

 特に姉の方はそういうのに律儀だった気がするけど、ミュウちゃん?」


「少々、偵察の際にとんでもないものを見てしまってね。

 その後も肝を冷やすことが起きて......すまない、言い訳だ。時間確認を失念していた」


「いいけど、別に。それよりも何があったの? 旧都市で」


 気安くピンク髪の女が話しかけると、顔に傷があり、品の良いスーツに身を包んだ如何にもヤクザ風な男がその質問に合わせるようしゃべる。


「そりゃ、特魔隊と『怠惰』の戦いに決まってんだろ。

 つーか、『怠惰』側の手勢がいないって時点でそういうこったろ。

 いつものあのバカ能天気な姉ぶるアビゲイルがいないってことはよ」


「ちょっとー! せっかく二人から話してもらおうと思ったのに、最悪ぅ」


「ですがまぁ、その言い分の間違っていないでしょう。話していただけますか?」


 ヤクザ風男に噛みつくピンク髪女に対し、経産婦のようなフワフワした女性が話を促した。

 その言葉に対し、ミュステルはコクリと頷くと、自分達が見たものを話していく。


「実は――」


 すると、内容を聞いた誰しもが、事態の深刻さに口を閉ざした。

 その静かさはまるでその部屋に誰もいないようで。

 声の代わりに息遣いがやたら鮮明に聞こえるほどだ。

 それから少しして、最初に口火を切ったのはホスト風の褐色男であった。


「.....では、ミュステルさん。あなたの判断では『傲慢』のアビス王は生きていると。

 しかも、特魔隊の隊員の一人を依り代のようにする形で」


「正直、どういう目的であんな行動をしてるかボクにもサッパリだ。

 ましてや、特魔隊を守るような行動を取っているなんて。

 もっとも、これはボク達が見届けた結果での判断でしかないけど」


「とはいえよぉ、それでも俺達の計画に大きく修正する事態になったんじゃないのか? なぁ、ジイさんよ」


 ヤクザ風男に話を振られた白髪の老人。

 その老人は目元にある老眼メガネの位置を調整すると、


「ホッホッホ、それが意外とそうでもない。

 ワシらの『無罪の魔女』の復活という目的からすれば、他のアビス王の魔力をいくつかと、その集めた魔力に耐えうる器があれば作ることは出来るかもしれん」


「だが、それは確実じゃないんじゃない? おじいちゃん」


「まぁな。確実性を求めるなら、どうにかして『傲慢』本人から魔力を得なければいかん。

 いや、だが、その人物は既に人間を依り代にしてるんじゃったな。

 となると、その人物を器に出来れば、理論上間違いなく復活させることができるだろう」


「問題はどうやって捕まえるかですけどね。

 先のミュステルさんの話を聞けば、連戦とはいえ『怠惰』のアビス王の本気状態に対して、全力舐めプで圧勝してますからね」


 経産婦風女の発言、それは事実上のお手上げ宣言と同じだった。

 いや、正確に言えば、武力でどうにかしようという路線が浅慮極まりないということか。

 そんな時、発言権を求めるように手を挙げたミュステルが口を開く。


「すまない、今発言を良いだろうか。

 先程、ボク自身で『傲慢』のアビス王の脅威を話したわけだが、あまりのインパクトで失念していた」


「失念していたって何が?」


「『傲慢』のアビス王が現れたタイミングさ。

 かの御仁が出現される前、『怠惰』のアビス王と戦っていたのはその依り代。

 しかし、その依り代が『怠惰』のアビス王をあと一歩のところで仕留め損ない、死にかけた時に――」


「あ、そっか。あれだけ強ければそんなタイミングに顕現する必要はないよね、考えてみれば」


「その通り。だから、あのタイミングには必ず意図があるはず。

 例えば......そうだね、依り代が『傲慢』のアビス王の傀儡という線はどうだろか」


 理解を得たピンク髪女の発言に頷き、ミュステルが補足するように言葉を続けた。

 すると、その言葉を受けて、隣にいるライオットが顎に手を当てて反応する。


「それじゃ、ミュウ姉は『傲慢』が何か目的を持って特魔隊に潜入してるってこと?」


「そうなるね。もっとも、どういう目的かわからないが。

 とはいえ、ある程度の推測は出来る。

 特に、大罪の名を冠する王質は、揃ってその罪の意識に囚われやすいからね。

 ボクの主なんかわかりやすいんだから。しかし、それが彼女の可愛いところでもあるが」


「そういう意味では私達のお嬢様もそうですね」


 ミュステルの惚気話に賛同するように、経産婦風女も上品に口に手を当てて笑った。

 そんな中でホスト風男は冷静に話を戻すと、


「では、話をまとめると、まず大前提として『傲慢』のアビス王とは敵対すべきではないとなるが......それ自体は納得だが、かの王には僕達のような存在はいないのか?」


「確認した範囲ではおらんのぉ。そも、あの王は我々と違って仲間を作らん。

 もっとも、瘴気に当てられて勝手に出現しているパターンはあるじゃろうが」


「確か、過去に『傲慢』の瘴気を浴びたらしき人間はいたが、話は難しいと思うぞ。

 瘴気の影響だろうがプライドがクソ高くなってやがる。

 結局、殺し合う形でしか止められなかった。それでどれだけ組員に被害が出たか」


「仮に仲間がいたとしても、かの王が認知していないということか。

 となると、やはり例の依り代に直接接触した方がいいかもしれないな」


 老人とヤクザ風男の意見に、ホスト風の男は大きくため息を吐く。

 その表情は、まるで楽しませる気の無い攻略難易度絶望のクソゲーの説明を聞かされてるみたいで。

 眉間を指で抑えるその男に変わり、ピンク髪の女が話をまとめた。


「んじゃ、話をまとめるよ、もう一回。

 まず大前提として『傲慢』のアビス王とは交戦しない。こっちが百負ける。

 だから、仮にその王と対面した時には、交渉のみでどうにかする。

 精神操作とかでどうにかできれば良かったけど、あの王の侵食領域『不遜』は絶対状態異常防御だから」


 そう言葉を並べた後、ピンク髪の女は「とはいえ」と言葉を続け、


「その王と交渉するためには、特魔隊員である依り代を呼び出す必要がある。

 つまり、これからは意識的に特魔隊に攻撃を仕掛けていかなきゃならない」


「ホッホッホ、『無罪の魔女』を復活させて、それで一度に終わらせる計画じゃったのにな」


「そう言わないの、おじいちゃん。

 ともかく、そうなった以上、言い出しっぺである最初に動くよ、私達が。

 うちのアビス王.....というか、もとよりアビス王同士があまり折り合いよくないしね。

 なんというか、自我が強すぎると言うか」


「あなた達が動くとなると、私達も動いた方がいいのかしら」


「そうだね、協力頼める?」


 経産婦風の女が強力を申し出ると、ピンク髪女はそれをありがたそうに受諾した。

 そんなまとまりかける話の中に、他の三人は誰も口を挟まない。

 それが現状の最適であることを理解しているからだ。


「んじゃ、最後にこれだけ確認。おじいちゃん、研究の方は順調なんだよね?

 でないと、今からやっても無駄足どころか、状況が悪化しかねないから」


「ホッホッホ、安心せい。

 『傲慢』のアビス王を除き、全員の魔力と細胞提出は貰っておる。

 それに、場合によれば、魔力ぐらいなら手に入れられるかもしれんからな」


「なんか策があるってわけね、了解。なら、始めようか――私達の悲願を叶えにさ」


****


 小さい頃、ノアはよく寝る子供であった。

 それは母親に「寝る子は育つ」と言われたのが理由であり、また小柄でライカにいつも守られている自分が嫌だったからという理由がある。


 そんな生活のせいか、寝れば大抵の気分は良くなったし、体の治りも早い気がした。

 つまり、何が言いたいかと言うと、今全身が再構築されてる感覚がある。


 もちろん、ただの比喩だけど、その治療されてる感覚がとても心地良いというか。

 そう、さながら、冬の日のあの布団の温もり的な感じで非常に落ち着く。


 とてもさっきまでシェナルークに殺されかけていたとは思えない感覚だ。

 だからこそ、今その感覚が遠のき、覚醒に近づいていることが悲しい。

 だんだんと瞼に意識を感じ、霞んだ視界に白い世界が映る。


 最初は天井かと思った。特魔隊の病室の天井、あそこには最初お世話になった。

 しかし、微妙に違う。正面はなんだかクリアであり、人らしき姿がある。

 その長方形の外側は全て白色であるが。


 今度は口元に違和感を感じる。何かをつけられている。

 加えて、体は全く動かせず、指ももぞもぞとさせることしか出来ない。

 握ったり、開いたり、そんな単純な動作さえ制限されている。


「.....え?」


 ノアの意識が覚醒すると同時に、正面に複数人の白衣を着た男女が目に映った。

 格好からして研究者であるのかもしれないが、なんだか様子がおかしい。

 全員恐怖しているというか、まるで化け物をみるような目をしてる気がする。


「どうかな、拘束着の感触は? お気に召さないなら申し訳ない――『傲慢』のアビス王シェナルーク=スペルビア」


 そんな時、一人の男性研究者が震えを押し殺した声でそう告げた。

読んでくださりありがとうございます(*‘∀‘)


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