Diary.12
#23
オジサンがあんなに頑張っているのだから、私も頑張らなくてはいけない。変なことを考えるのは、もうやめよう。お尻ばかり考えるのはやめよう。もっと、二人のコンビであるコミジアンの魅力を、みんなに伝えなければ。発信していかなければならない。
二人の関係は、またさらに良くなっているみたいだ。キスとかキスとかキスとか、してしまっているとか、いないとか。ぎゅっとしてもう離れない、みたいな状態がずっと続いているとか、いないとか。
ここでは書けないことも、しているとか、いないとか。オジサンも少女も、真面目で、常にネタになりそうなことをメモしたりしている。さすが、二人はプロ意識が高い。時間があれば、二人でネタ作りしたり、ネタ合わせしたりしている。
これがコンビの理想なのかもしれない。理想像とは、この二人のことだろう。羨ましいなって思っている。素晴らしい関係性だから、本当に羨ましい。今のところ、尻とは一言も言ってないぞ。尻と言ってないぞ。なんとか我慢できている。
#24
ここで改めて自己紹介をさせてほしい。私は面白いことにとり憑かれている、笑いの神様だ。神様といっても、少しのお助けしか出来ない系の神様だ。お尻ばかり考えてしまうという、少し特殊な神様だ。神なのに神見知り、そういう神だ。
漫才の頂上決戦がもう始まっている。予選はもう突破するだろうと思っていたから、不安はなかった。さきほど準決勝が行われて、決勝進出者が発表された。二人は初出場で決勝に残った。嬉しすぎて、神様なのに、神に祈っていた。神の神頼みというやつだ。
予選から見ていたが、私みたいにお尻ネタで押し切ることなく、精度の高いネタをしていた。二人のコンビネーションも抜群で、よかった。コンビネーションがどれくらい良かったかというと、右尻と左尻のコンビネーションくらいよかった。
やはり、二人は緊張していた。オジサンの方が緊張がすごくて、それを心配するカタチで、少女も緊張しているといった感じだった。あんな、誰もが見るような漫才の祭典に、緊張しないわけがないよな。
ここで、私の緊張をほぐす方法を教えようと思う。手のひらに、お尻のカタチを書いて、ペロッとすればいい。お尻のカタチは、『人』という漢字の、下の払うところをもっと伸ばして、丸みを持たせればいい。さあ、試してみるがいい。なんか、今、かなり神っぽくなかった?