ep.0 彼の者、流浪を背負う猫。
初投稿です☆緊張しながら執筆していくんでよろしくお願いします!!
人にはない角
漆黒の翼
黒く長い尾
悪魔の証であるとされ、古から畏怖をこもて子供たちは語り継ぐ。
誰に聞かされた訳でもなく未だなお受け継がれてきた童歌。
伝承だと信じられてきた歌が真実だと知るものは少ない
人は異端を嫌う
異端とされる者は全てを抹消せずにはいられない…
危害を加えたか加えられたか…
そんなものに意味はない
忌むべき者は本当はなんなのか
考えることすらしない生き物なのだから
____流浪の猫 クロエ
パタンっと、閉じられた深い緑の手帳は使い古されていてずいぶん古いもののように思われる。
それに先ほどまで文章を書き連ねていた者は全身黒のローブにフードを被っていて表情はうかがえない。
しかし、ふと深いため息をついた時、風のいたずらかフードがめくれ上がり美しい顔立ちが太陽に照らされた。
肩につかない程度の長さでまばらに切り揃えられた銀の髪。金の猫目。人間のような耳ではなく黒の猫耳。真っ黒の尾。
その特徴は異端とされ迫害され続けた、今や伝説に近い種族。
【ミオ】
そして、のちの世界全てを巻き込んだ歴史上最悪にして最大の戦争
【セカイ戦争】の発端である【タイヨウ】に初めて会った人物。それが…この男。自らを流浪の猫と名のるクロエだった。
それから数年後。
クロエはこのセカイから姿を消す。
生きているのか死んでいるのかは誰も知らない。
けれども流浪の猫クロエの残したひとつの手帳がこれからの世をになう者たちに絶望と希望を与えることだけは必然的だった。
人物紹介 偽りの名 流浪の猫 クロエ。最重要人物の一人にて、所々で姿を表す自由人。