あなたがつくった世界
あなたは無限の命を持ちます。
自由自在な生命体です。
好きな形に擬態することが出来ます。
その擬態物に魂を宿し、動かすことができます。
自由に設定をつくることが出来ます。
超能力だって想像するもの、全て実現します。
色んなゲームをこれまで作っては遊んできましたね。
そうです。今回もそうなのです。
でも貴方は忘れています。
あなたが決めたことですから。
ある日貴方はこんなことを思いつきました。
「制限された世界を作り、意思を持ったような魂が沢山散らばった環境で暮らしてみたい」
貴方は、人間というキャラクターを創造しました。
そのほかの動物、植物、色、アイテム。背景、決められた範囲内でのランダム要素。
地球や、宇宙という存在。寿命は100歳ぐらいにしよう。こんな歴史があり、ここまでの研究が進んでいる。科学はここまでしか発達しないようにしよう。
誰も地球を壊そうとするものが居ない世界にしよう。
でも刺激は少しは欲しいな。気候、自然災害。地震や津波、火災や殺人。戦争にいじめシステム。
ふふふ、面白そうじゃないか。様々な職業があり、自由に選べる。痛みや味。感情。これらも付けよう。
そしてやがて最後は、私は死んでしまう。
そして、地球は、私の消滅と共に消えるのだ。
私の記憶を一旦地球に放られてる間は完全消去しておく必要があるな。じゃないとつまらない。
きっと私は人間になったら、ほかの生き物たちに本当に魂が宿ってるのだと勘違いする事だろう。
自分で作ったことに気づかずに。
死後の世界は無なのか、天国や地獄があるのかと、右往左往考えながら生きるのだろう。
結局はまたここに戻って来れることも知らずに。
なにより、ランダム設定が楽しみだ。どう生まれ、どう言った環境で育ち、どう数十年を生きながらえるのか。非常にワクワクする。
さてさて、ゲームの始まりだ。
とことん楽しめよ、自分。
〜
私は死んだのか
ははは、なるほど、そういう事だったのか。
自分は自分で作った世界でゲームをしていたのか。
ははは、人としての生活とても楽しかった。
さて、もう一度遊ぼう。今度はランダムで生まれるのはやめよう。刺激ある生活にするんだ。貧乏な生活を送り虐待を受け、歪に育ち、殺人を犯す。
面白そうだ。
そうだ、もっとハチャメチャな世界にしようか。
手から炎をだしたり、雷を放ったり。
時を止められる能力。これはやめておこう。
さてさてどうなるか。
〜
なんだよ、呆気なく終わったな。
結構面白かったけど設定が雑すぎたかも。
もう少し抑え目にしなきゃな。
いや、ここは気分転換に猫として生きてみようかな
〜
つら。くそ退屈すぎだな。
やっぱ頂点に立ってないと無理だ。
人間という力があまりなく、知恵がある、存在、
これくらいがちょうどいいな。
〜
あー、重ねていくうちに、どんどん完璧になっていくな、地球。アニメ、漫画、電波、ネット。快楽。
いっぱい生みだしてる。
快適だ。
さてさて次はどうしようかな。
よし、日本という島国を生み出してみよう。
こんな歴史がある先進国。快適に生きてみよう。
東京という都会というとこで過ごそうかな。
家庭環境は良好。才能はなく、至って平凡。
2001年生まれ。この年に震災が起きる。津波が起きる。2019年に年号を令和に変わる。
2020年、僕が18歳の時。僕の生まれる予定の街、東京で国際的スポーツ大会、オリンピックというものが開かれる。オリンピックの歴史は、んー、まー適当でいいか。こんくらいの人が集まり、こんな建物ができ上がる。完成予想図から完全に格下げしてみよう。
きっと鼻で笑うだろう。んーでもめんどくさいな。進路はほぼランダムだし。絶対に私がスポーツマンになるとは限らない。まー、観客程度でもいいや。うん、その時はその時。とりあえず開催してみよう。
20××にはこんなことが起き、
...
そして、最後は病死。こんなもんか。
さて、始めよう!!
〜
精一杯、楽しんでね!