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2-18 姫香のSOS

 着替え忘れた涼葉の着替えを待っていると、俺のスマホがブルブルと。

 ほんと最近よく連絡が来るようになったもんだ。

 でもみかんは今ここにいるし誰からだ?

 俺はスマホを取り出し、チャットアプリを開く。


「織田さんから?なんだろ」


 彼女が俺になんの話だ?

 そういえば織田さんって今頃……


『今って、まだ水着選んでますか?』


 なぜ、俺たちが水着選びをしていることを知っているかというと……



 __________

 3日前


「姫香ー」

「はい、みかんさん?」

「ちょっとお願いしたいことがあるんだけどいいかな?」

「私に出来ることであれば」

「週末に迅くんの勉強を見張っといて欲しいんだ。彼、誰も見てないとやらなそうだから」

「はい、構いませんよ。で、みかんさんは?」

「あたしは水着買いに行くんだ。夏音と裕太くんも一緒」


 __________


 というわけだ。

 だから今頃は宇佐美の勉強を見てやってると思ったのだが何か問題でもあったのだろうか。


『一応終わったけど。何かあったか?』

『でしたら、学校の図書室に来てもらってもいいですか?話はそこで』

『わかった』


「裕兄、なんかあったの?」


 ちょうど着替え終わった涼葉が俺に訊ねた。


「あぁ。なんか織田さんに呼ばれた。とりあえずその水着早く買ってこい」

「う、うん」

「裕太くんお待たせ、買ってきたよ」

「織田さんに呼ばれたんだけど、何か聞いてるか?」

「ううん、私は何も聞いてないよ」

「あたしも」


 とりあえず行ってみないとわからなそうだな。



 図書室に到着ー。えーと織田さんはっと。


「ねぇ、裕兄。私ってここ入って来てよかったの?」


 涼葉が不安そうにしている。

 確かにここの図書室は部外者の侵入を阻止するために。生徒全員に渡されるパスが無いと入れないのだが……


「あぁ、ほんとはダメだけどここの生徒の保護者、もしくはここの生徒が保護者として付き添うなら誰でも使えるんだよ」

「へぇー、そうなんだ」


 ホッと安心した様子の涼葉は「宇佐美さんあそこ」と指を指して教えてくれた。

 えーと……あぁ、そういうことか。

 俺は机に突っ伏して寝ている宇佐美を見てすべてを察した。隣にはハリセンを持ってどうしようかとアワアワしている織田さん。


「やっぱり宇佐美のやつ、持たなかったか」

「あ、天野くん。と、そちらは?」

「妹の天野涼葉です」

「へぇー、天野くんって妹居たんですね。しかも可愛い」

「1人で任せちゃってごめんな。みかんと夏音は1度家に帰るって。たぶんすぐに来ると思うよ」

「いえいえ、そんなことは。で、これはどうしたらいいでしょうか」


 織田さんは宇佐美に視線を向ける。

 全く、しょうがないやつだな……

 俺は織田さんの手からハリセンを借りて、宇佐美の脳天めがけて振りかぶり


「やめてください」

「え?」


 知らない声に俺は手を止め振り返ると、そこには眼鏡をかけた三つ編みの少女が


「ここは図書室です。そういうことはよそでやってください」

「えーと、君は確か……」

「図書委員の岡野です。喧嘩や暴力行為はやめてください」


 岡野。そう、彼女は例の許嫁候補の岡野すみれ。今まで接触するチャンスを伺っていたがようやく関わるチャンスが訪れた。まさか向こうから話しかけてくるとは。


「いや、別に喧嘩してた訳じゃないんだけど」

「でもそれでその人の頭を殴ろうとしてましたよね?」


 それって、あぁ、このハリセンのことか。それは誤解しても無理ないよな。


「あぁ、ごめんごめん。こいつの期末テストの結果が悪かったからここで勉強させてたんだけどこの通り寝ちゃってな。こいつ一度寝るとこうでもしないと起きないんだよ。これでも起きないくらい」

「そ、そうでしたか。でも殴るのはダメです。やめてください」

「んー、そういわれちゃったらしょうがないな。わかったよ俺が悪かった」

「いえ、こちらも変な誤解をしてしまってすみませんでした」


 まあ、宇佐美は起こせなかったが誤解が解けて何よりだ。


「そういえば自己紹介がまだだったね。俺は天野裕太。で、ここで寝てるのが宇佐美迅」

「私は織田姫香といいます」

「天野裕太の妹の涼葉です」


 俺の自己紹介に続いて織田さんと涼葉も名のった。


「天野裕太……って学年2位の?」

「え?あ、まぁ」


 俺のこと知ってるのか。なんだか少し嬉しいな。


「すごいです。尊敬します。私今回のテスト結構自信あったんですけど3位でした。まだまだですね」


 おっと、近い近い。

 岡野さんは俺に急接近し、目をキラキラと。


「えーと、君は隣のクラスの岡野すみれさんでよかったかな?名前はよく聞くよ『歩く知恵袋』だっけか?」


 俺がその名を口にすると、岡野さんは輝かせていた目を暗くして。


「あぁ、知ってたんですね。その呼ばれかた好きじゃないんですよね。よかったら名前で呼んでくれますか?」

「わかった。すみれ、これからよろしくな」

「はい、よろしくお願いしますね。そちらのお二人もよろしくね」

「あ、はい」「よろしくお願いします」


 さて、これですみれにはいつでも探りを入れられそうだ。

 で、本題に戻りたい。


「宇佐美起こすの手伝ってもらえたりする?」

「私ですか?えぇ、構いませんよ。でも、それで殴っても起きないんですよね?何か考えは?」

「えーと、まず眼鏡外してもらえるかな」

「こうですか?」


 やっぱり。この子、眼鏡外すとものすごく美人だ。


「うん、やっぱり眼鏡外した方が可愛いと思う。宇佐美って結構可愛い子が好きだから一瞬でも起きて目の前に可愛い子がいれば起きると思うんだけど」

「か、可愛いってそんな……」


 すみれが照れて否定するが、今はすみれの力が必要だ。

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