表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/16

情報収集でさえハイリスク問題

「で、どこに泊まるんだ?俺ら目立ちそうだしな。」

「…何故…」

「当たり前だろ。ここ魔族の住処だぜ?頭に変なもの生えてないしさ。」

『魔族の定義は曖昧だからな。見ていると人間に近い容姿から、もはや牛レベルなやつまで様々だな。』

 なんでもいいわよ。襲ってこないなら。

「…情報収集…優先…宿…」

「その路線で探すのもありですわね。」

「じゃあ酒場と宿がくっついているところとか?情報収集となると酒場安定じゃね?」

『魔人剣目線でいうのもあれだが、お前ら女子率が高いのは知ってるよな?場合によっては絡まれたり襲われたりするぞ?』

 そういえばそうね。でも、ゴンペイの言う通り酒場で情報収集は定番だと思うけど。

「…サクラ様…指示…仰ぐ…」

 なんだかんだで私に聞かないでよ。

“酒場付き宿でよくない?ただ、安全面が心配”

「確かにそれ言われると怪しいですわ。人によっては悪酔いする方もいらっしゃいますわ。」

「…ゴンペイ…発案…ゴンペイ…全員護衛…完璧…」

「え?ちょっと待ってくれ。俺にそんな力ねえぞ?」

「それなら安心ですわ。第一、ゴンペイさんは常にハンマーを持っていますのでそれだけで絡まれる可能性は減ると思いますわ。」

 そう言う理論でいくんだ。

「…宿…個室…共同…?」

「そういえばその問題もありましたわね。どちらにいたしましょうか?」

『金目で考えるなら共同でよくないか?』

 全員が女性ならそれでいいかもしれないけど、ゴンペイは男よ?

『我も強いて言うのであれば雄という分類だが、常にお前と共に過ごしているけどな。』

 それとこれとは話が違うでしょ!第一私が風呂に入るときでさえ、どうして一緒についてくるのよ!部屋で待ってなさいよ!

『それは頂けない注文だ。我の魔人剣の特徴として、魔人に生涯永久従属というものがある。我の意思問わず勝手に動くのだ。諦めたまえ。なんなら背中を流すのを手伝ってやっても良いぞ?』

 どうやって流すのよ?


“男子と女子で別れる?”

「それが無難ですわね。となると2部屋ですわ。」

「…異議有…ゴンペイ…1人…金…無駄…」

「いやいや、だからってそこはケチるものじゃないだろ。」

「…エナ…気にしない…性別…興味無…」

 それは貴女がアンドロイドだからでしょ?

「本来金銭面でいうのでしたら、宿泊者数で変動すると思いますわ。部屋の数は関係ないと思いますわ。」

「…データ…不詳…聞く…早い…」

「…わかりましたわ。では、そこは後で聞くことにしますわ。とにかく早めに探すのですわ。泊まる場所がなくなってしまったら大惨事ですわ!」

『シャロル様絶対違和感覚えたよな?』

 エナがデータなんて言ったらそうなるでしょ。どう見ても機械用語に聞こえるし。

『見てもではなく聞いてもではないのか?』

 余計なツッコミは要らないわよ!


「結局色々見て回りましたが、酒場と宿が側にあるところとなるとここ以外ありませんでしたわ。」

「結局グルグル回りまくって疲れたぜ。」

「…同意…」

『アンドロイドも疲れるんだな。』

 起動原が魔力だからそこを少し削るとそのように応答されるよう組まれてるんじゃない?

『お前、見かけによらず分析力あるじゃないか。チリぐらいで見直した。』

 これでも伯爵令嬢よ。バカにしていない?

「とにかく当たって砕けろですわ!」

 本当に砕けないでよね?


「いらっしゃいませ…えっと、異国の方ですか?」

「まあそんな感じだな。すまないが宿を頼めるか?」

「…あ、はい。かしこまりました。ただ、もしかしたらお食事とかが合わないかもしれませんがよろしいでしょうか。」

「一切気にしませんわ。むしろ魔族料理に興味がありますわ!」

「かしこまりました。この城下町を是非堪能してください。」

「…質問…一部屋…二部屋…金額…変わる…?」

「それは勿論変わります。一人一部屋一日8000Gとなります。」

 通貨は私達の国と同じようね。

『そうらしいな。別なら別でややこしく成り兼ねないからありがたく思っておくんだな。』

「…二人…一部屋…可能…?」

「二人部屋もございますが、金額は二人分として変わりません。」

「結局割引も何もなさそうだな。どうする?」

「でしたら、無難に一人一部屋で良いと思いますわ。プライベートのこともありますわ。」

“了解。それで宿取ってください”


「じゃあ、どうする?大きな荷物はもう部屋に置いて来ちまったし。」

「この後は酒場で情報収集ですわ。宿と繋がっていますので便利ですわ。」

『元々そういう場所の宿選んだんだしな。』

「…酒場…行く…遅い…禁止…」


「ここだな。結構賑わってるな。」

「ですわね。どこを見ても魔族ばかりですわ。」

「そりゃそうだろ。俺らが住むところだって外国人が見たらそうなるだろうしな。」

『情報収集の方法はどうするのだ?』

 どうしようか?個々で行うのは危険を伴うだろうし。

『じゃあ、全員で回るしか方法はないな。』

「どこから、当たるのか悩みどころですわ。」

「サクラ様。何か案はありませんか?」

 なぜ私に振るのかな?私は便利屋じゃないんだけど。

『逆に喋っていないから何かを抱えていると思われているのかもな。』

 私声出ないんだけど。誰かのせいで。

“とにかく、近場から当たろう”

「…個別…当たる…効率…重視…」

 ここで当たると危険って言った気がしたんだけど。

『お前の声は聞こえていないと何度も言っているのだがな。』

 くー、言い返せない。

『声出ないのにどうやって言い返すのだ?』

 少なくとも貴方には聞こえてるでしょ!

 ちょっと飛ばします。とはいえ、在庫はあまりないのでそんなには進みませんけどね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ