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ダンジョン名的に絶対乗り込んじゃいけない奴じゃん

「それで、単刀直入に聞くが…お前達が森で膨大な魔法を行使したことで間違えないのか?」

「私達では答えれませんわ。私達それ程膨大な魔力を使った記憶がありませんわ。」

「…強いて…これ…」

「なんじゃこれは。紫の球状のガラス玉に白い光が渦巻いている様に見えるが。」

「…転送アイテム…魔力…かなり利用…」

「うーむ。どれぐらい使うのかの?」

「…不明…人間…使う…魔力…不足……」

「エナさん?それはどういうことですの?エナさんは人間ではないということですの?」

 エナ?!自分で墓穴掘ってどうするの?!

『だからお前の声は聞こえていないぞ?最も今回の発言は聞こえたらそれはそれで墓穴が増えるだけだがな。』

 た、確かにそうね。迂闊だったわ。


「少し見せてはくれないかの。」

「…サクラ様…渡す…平気…」

“大丈夫”

『万一が起きれば首を切れば話は早いからな。』

 だからどうして貴方は物騒なことしか言えないの?

『魔人剣だからな。殺してなんぼだ。』

 突っ込んだ私が馬鹿だったわ。


「ふーむ。な…これは…。」

「如何致しましたか?」

「うむ。わしが昔調べた魔女が作った転送アイテムに非常に酷似しておる。」

「魔女ですか?我々魔族といざこざが続いている?」

「続いていたじゃ。魔女との交流ルートも未だに定まっておらん。なにせ奴らは定期的に移動しておる。前回出会ったところに行くと既にいないなど日常茶飯事じゃ。」

「魔女ですの?魔女について何か知っているのですの?」

「おい。リボン様の前でそれは少々馴れ馴れしいが。」

「構わぬ構わぬ。ディビル。前にも申したであろう?亜種との交流にそういう細かいものを求めても関係は良くならん。むしろ悪化するだけじゃ。」

『5歳児が良く言うな。』

 見かけだけらしいじゃない。

「魔女に於いて詳しいことはわからぬ。奴らは基本姿を隠して行動しておるかからな。」


「それで、この転送アイテムを使うには膨大な魔力を使うというものなのかの?」

「…正解…」

“転送に伴い魔力が強くなったと予想”

「なるほどの。であれば今回の魔力騒動はわらわ達の早とちりというものじゃな。」

「しかしリボン様。今後どこかの国で攻め込んでくる可能性も無きにしも非ずです。警備は厳重にしておくことをお勧めいたします。」

「それはわしの管轄ではないぞい?それはあやつの仕事じゃ。第一、今ここの土地は飢饉的な状況になっておる。強いて言えば攻められるより攻めに行くの方じゃ。」

「貴女様がそのような発言を致しますのは…」

「勘違いしておらんか?暴力的なことはせん。わしは交流をもっとうに動いているだけじゃ。…時々頭を撫でられたりと不快なこともあるがの。」

『やはり5歳児だな。』


「いやはや。誤認逮捕をしてしまったようじゃ。すまなかったの。」

「理解してくださり感謝ですわ。」

「しかし、何故君達人間がここに?人族にとって住みやすい環境ではないと思うが?」

「…ダンジョン…攻略目的…」

「ダンジョンとな?」

「今日この市街地でどこかに泊まって明日ダンジョンに潜り込むという予定なんだ。」

「ほう。その為だけにわざわざ魔族の国に?若者の探究心は分からぬの。」

『5歳児が発言すると説得力が皆無だな。』

 貴方余計なところで変なツッコミ入れなくていいから。私にしか聞こえないからって良いように使うんじゃないわよ。

「リボン様。私達の国でも同じようなものではありませんか?」

「確かにそれは否定出来ぬが…他国に入るだけでもリスクを伴う上、下手に動かれると他国との摩擦になりかねん。場合によっては遺体で帰ってくるしの。」


「それでどこのダンジョンじゃ?先程のお詫びじゃ。簡易的なサポートであれば引き受けるぞい?」

 じゃあ、場所とかダンジョン内の地図とかあれば良いよね。

『だな。』

“地図のここに行きたい。内部構造も知りたい。案内も希望”


「おい、お前達…止めとけ止めとけ。そのダンジョンは完全な未開拓地だ。我々はそこを『死の鉱山』と呼んでいる。定期的に調査のため向かうものもいるが、現状生還率0%だぞ。」

「はぁ?!なんじゃそりゃ!サクラ様?今すぐ引き返しましょう。シャロル様も同じです。どちらも貴族じゃないか。」

「…丁寧語…混じった…」

「サクラ様?私もゴンペイさんの意見に賛成ですわ。死んでしまっては元も子もありませんわ。」

 それは百も承知なんだけど、引き返したらお父様になんて言われるか分かったものじゃないんだよね。

「…関係なし…行く…突破…それだけ…」

「そこまでして何しに行きたいんじゃ?話を聞いておると、そこの2人は人間の貴族らしいしの。貴族の立ち位置で態々魔族に会いに来るということは相当なものじゃが。」

「リボン様?折角でしたら彼女達とコネクションをとった方が今後の利便性でよろしいかと思いますが。」

「それは一理ありじゃな。ありに越したことはないわい。であれば、出来る限りでサポートするぞい。」

“有難う御座います”

「…感謝…」


「先程の話に戻るが…目的はなんじゃ?」

「サクラ様のご両親のお話によりますと、そこに生息している魔物か何かを倒してアイテムを入手して欲しいということですわ。」

「貴族の両親からの依頼ということか?で、それを娘に任せるとは…」

「それはえげつないの。わしら魔族は子供の育成にも力を入れておる。そのような、娘を殺害するような行為は許されぬ!人間共は今そんなものなのか?」

「サクラ様の両親が特殊なだけだと思うぜ?俺だって、話を聞いてるだけでも無茶なことしていることはわかっているからな。」

“両親の命令は絶対。特に素材採取面は”

『とは言え、結構破っていないか?』

 そりゃ全部は従えないし。死ねと言われて死ねますかということよ?

 本編の更新が中心のためこちらは更新スピードが貧弱ですがご了承ください。ブックマーク、評価の程宜しくお願い致します。

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