ダンジョン入口にトラップは鬼畜だろ
「良い朝ですわ!皆さんおはようございますですわ。」
“おはよう”
「…エナ…健全…サクラ様…シャロル様…健全…ゴンペイ…眠い…」
「仕方ねえだろ。不安だったからな。」
『まあ、普通はそうだな。却ってそういう意味では女子陣は人間じゃないな。』
シャロルぐらいよ。本物の人間は。私も若干そういうの狂いつつあるし。
『自覚あるんだな。』
貴方のせいでね!
「それでもう出発でいいのか?あれだろ?ルート的には連中が言っていたものを信じて問題ないんだよな?」
“おそらく。嘘を言う理由がない”
「…サクラ様…同意…嘘…多少…見抜ける…」
「それでしたら電車を見つけて乗り込みますわ!確か、30分程度で到着する初ですわ。」
「だな。まあ、多少心配なこともあるが…万一はなんとかなるんだよな?」
“適応範囲内で。私も死にたいわけではない”
「私は信用しますわ。アマミさんに自慢できるのが楽しみですわ!」
『こいつ良い生き方していないな。そんなに周りを気にする必要性ないだろ』
まあ、ライバル心を持つことはいいんじゃないの?シャロルはそう言うところ得意そうだし。
「…長い…出発…」
「目的地に到着しましたわ!」
「シャロル様?ハイキングに来たわけじゃねえぜ?」
「わかっていますわ!バカにしないでくださいまし!」
“喧嘩しない”
『子供か?!』
残念、皆14, 15, 16ぐらいの子供よ。
『その子供が、魔人が住み着いているであろうダンジョンに乗り込むだけで色々おかしいがな。』
そう言う風に持って行った貴方を私は許さないからね。
『おかしいな。なんだかんだで我に頼りきりなところがいがめないが?』
バケモノどうやって素の力で倒せと言うのよ!
「で?どうやって入ればいいんだ?まさか誰かここのダンジョンの入り口を聞いた奴はいないよな?」
「『死の鉱山』の場所は聞きましたわ。ですので、ここまで来るのは簡単でしたわ。ですが、具体的な侵入方法は聞けませんわ。」
「…エナ…聞いた…」
『おいおい。空気読めないアンドロイドだな。』
アンドロイドだからしょうがないでしょ。
『それで許容するからお前は甘いんだ。』
そんなこと言ったってメリットないでしょ?
「…見ること許可…幼い…入るな…警告…特定…不能…」
「結局のところ聞けてねえじゃねえか。」
「あまり文句があるようでしたら、ゴンペイさん直々お伺いに行ってくださいまし。」
「わかったわかった。俺が悪かった。」
『で、どうするのだ?入れなければ意味はないぞ?』
ぐるっとこの鉱山周辺回ってみればいいんじゃないかしら?誰かが昔開拓したなら名残か何か残っているでしょ。
『まあ、気長にいくんだな。別に今回の遠征で全てを解決できるとはお前の両親も思っていないだろう?』
“周りを探索。出入口を探す”
「了解致しましたわ。」
「わかった。」
「…解釈…」
「なあ、ここ立入禁止っぽい看板立ってないか?」
「そうですわね。確かにあからさまに立入禁止のように記載されていますわ。とりわけ、柵で覆われているのも気になりますわ。」
「奥に道が見えるな」
ここが入り口の可能性あるわね。
『露骨すぎてくだらぬ。』
いや、元々隠すつもりもなかったでしょ。逆に目立たせて誰にも入らせないように強調しているんじゃない?
「とにかく、行って見るのが吉と言うものですわ!行きますわ。」
『立入禁止と書いてあるのに堂々と行く令嬢もいるのだな。』
そう書いているのかは読めないんだけどね。まあ雰囲気的によ。
「明らかに鉱山の入り口ですわ。ここからがなんども出て行きた『死の鉱山』の入り口のはずですわ。」
「なあ、今更だが引き返すと言う選択肢はないのか?看板が立ってるぐらいだぞ?100歩譲ってあのリボンとか言う魔族が守ってくれるにしても、命まで守ってはくれないぞ?」
『結局のところあいつは何もしなかったよな。』
地図からある程度の場所だけは教えてもらったわね。と言うより四天王っていうぐらいなんだからもっと敬うべきよ。
『誰も思わないだろ。お前は野良猫の長の猫に会って敬うのか?』
そ、それとこれとは話が違うわ!
「…行く…確定…例外…無し…」
「う…このロボット本当に感情あるのか?」
“エナの性格。諦めた方がいい”
「私は早く行きたいですわ。仮に強いものが出た場合は早く撤退するべきですわ。」
『撤退出来ればいいがな。』
物騒なこと言わないで。
『前、トラップにはまっただろ。』
うるさい。
「…行く…時間の無駄…」
「ゴンペイさん。腹を括った方が良いですわ。」
「わかったよ。万一があったらお前ら全員呪うからな。」
「…非科学現象…乗じない…」
「サクラ様。どうにかしてくれ。俺こいつ馬合わんわ。」
“エナ。言い過ぎ。彼らはそこまで強くないんだから”
「そう言われるとそれはそれで傷つくな。」
じゃあどうすれば良いのよ!
『全く。位の高いものは低いものの心情を理解し面倒を見なければいけないぞ?』
魔人剣に人間の心情を悟られるのはごめんだわ。
「行きますわ。」
「…付いてくる…多少…なんとかする…」
なんとか慣れば良いんだけど。
ガラガラ。
「なんだなんだ。」
「入って来た場所にシャッターが降りましたわ!」
ほら!余計なフラグを立てるから閉じ込められちゃったじゃない!
『出入り口が塞がれたぐらいで何を言っている。』
いやいや大問題よ?引き返せないのよ?仮に目的達成してもどうやって脱出するのよ?
『前から言ってるだろ?今考えてもどうしようもないことを考えてどうすると。』
そうだけどさ。心の安置というものを考えて欲しいわね。何しろ半分は人間なんだらかね。
『少なくともお前は入らないな。』
私を怪物認定しないでくれないかしら?
『怪物云々言っていないだろ。ただの魔人だ。』
ただの魔人で十分アウトよ!




