Denkwürdige Erinnerungen
「お、リーダーちょっとちょっと」
玄関から手を招いて俺を呼ぶのはパーカーを着た正俊だった。
アイツにしては珍しい服装だ
基本は白衣に黒メガネをかけてコーヒーを啜っている正俊しか見てないのでパーカーの正俊はかなり新鮮だ。
「どこかへ出かけるのか?」
「うん。これから大学で知り合ったエンジニアに会いに行くんだ」
「あー…大学生だったな…」
「何その年下に見てましたよ感は!」
「だってなあ…低身長で六鹿にもショタ白衣はそそりますわぁぁぁ!って叫ばしてたろ?」
「あったねえ。初めてあった時なんか写真撮られすぎて人間不信になりそうだったよ」
「あはは…」
俺も初めて会った時は正俊のことを年上には見れなかった。今でもたまに正俊のことを年下に見てしまうことがある。低身長で誰にでも敬語で…
そして包み込まれるかのような安心感…そして1番年下に見られてしまう理由…それは!
声変わりをしなかったショタボだ!
だから俺には正俊を年上に見ることは……正直できない…
「じゃあ出かけてくるね」
「ああ。7時までには帰ってこいよ、今日はタイムマシンについて会議をするからな」
「はい、リーダー」
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「なあ六鹿」
「なに?」
「エンジニアって何をするんだ?」
「グ〇れ」
「ええ…」
俺と六鹿は淡々と会話を交わしていた。
「今回の会議ではそろそろまともな議題があるんでしょうね?」
「もちろんだ。この懐中時計について会議をする」
「私には何の変哲もないただの懐中時計に見えるんだけど?」
「見た目は、な」
「何その意味深な言い方」
「まあ、7時の会議を楽しみにしておけ」
六鹿は頬を膨らませ目を尖らせ俺を睨みつけるも俺はそれに耐えれないので部屋を出て野原へと自転車を走らせた。
「ここは変わったなあ。前までは公園があったのに今じゃ草と暖かい日光しかないな…いやこれだけで十分か」
「どうして独り言をしているの?」
「お前は人形姫…じゃなかった。メンバー3号!」
「どうして名前を呼ばないの?」
「俺はまだ3号の名前を知らないはずだが?」
彼女は酷く悲しそうな目を向けているような気がした
「それありえない、初めてあった時に実験とかの前にちゃんと自己紹介もしたし私の親が大家さんをしているところに住んだら?と言ったのも私」
「そう言われてもなぁ…記憶にないんだよ」
「そう…なんだ…」
「どこへ行くんだ?」
「家に帰るの」
「そうか」
とても不思議な感覚だ。
前にもこんなことを話したような気がしたが全く思い当たる節がない。まるでその記憶だけ消え去ったような