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東方永滅扉  作者: XX
1/3

一 破滅への序章

初の小説投稿になります。暖かい目で見守ってやってください。

「いい夜空ね。」

震えた声でそう言いながら少女は月を眺めていた。バタッと地に顔を伏せた少女。あざ笑う一つの影。少女の横には血まみれの羽が落ちていた。

「さあ、復讐の始まりだ。」


原作 上海アリス幻樂団

文 蜩火涼


ここは、忘れ去られし物の集う場所「幻想郷」人や妖怪、神様等多くの種族が生息しているこの場所でもここ、人里には人妖がごった返している。そんな人里を遠くから眺めている少女がいた。

「なんでうちには誰も来ないのかしらねぇ。・・・誰か来てくれても良いのに。」

彼女は博麗霊夢。博麗神社の巫女をしている人間である。・・・もっとも、神社には殆ど参拝客が訪れない。そんな彼女には妖怪退治の専門家としての一面もある。最近は此方の方の仕事の方が多いようだ。

「寒いし雑草だらけ。おまけに神社に妖怪がしょっちゅういる。こんな所に誰が好んで来ると思うんだ?」

彼女は霧雨魔理沙。人間の魔法使いだ。霊夢の妖怪退治、通称「異変」に興味本位でついて行くおかしな人。更には盗みまで働く危ない奴と言うことで知られている。・・・本人曰く「死んだら返す」らしいが信じられない。

そんな二人を私はぼーっと見ていた。平穏な日常。私はこれを気に入っているようだった。射し込む光が心地いい。・・・ふぁぁっ。そう思い欠伸する。

「何欠伸してんだよ、妖夢。子供はもうおねんねした方が良いんじゃないか?」

「貴方よりは長く生きてます。というか、眠いわけではないんですからね?」

あ、そうだ。自己紹介が遅れました。私の名前は魂魄妖夢。白玉楼の庭師兼主人、西行寺幽々子様の指南役をしています。

「何ぶつぶつ言ってるのよ。ほんっとにあんたはよく分からないっていうか、なんていうか。…影がうすい?みたいな。」

「影が薄くて悪かったですねぇ。」

「おまけに半人前だもんな。お前。魔理沙様が鍛えてやろうか?」

「気にしているんですから言わないでくださいっ!」

やっぱり2人ともデリカシーがないですね。もっと人の気持ちを考えてほしいです。そう思いながら、ちょっとだけ魔理沙を睨んで見る。そんな魔理沙は私のことなど御構い無しに霊夢に弾幕勝負を仕掛けようとしていた。

「霊夢!弾幕ごっこで勝負だっ!今日こそ私のマスタースパークを顔面に叩き込んでやるぜっ!」

「またやる気?何回やっても結果は同じよ。」

「なんだとっ!早く表にこい!3分だ!3分で片付けてやる!」

「はいはい。神社だけは壊さないでよね。」

本当に元気な人たちだなぁ。そう思いながらくいっとお茶を飲み干す。

「よっしゃっ!先手必勝!弾幕の嵐を受けるが良い!・・・ありゃ?」

「どうしたの?魔理沙。さっさと弾幕打ちなさいよ。」

「あれ?おっかしいな。」

「どうしたのよ?私に恐れをなしたのかしら?」

「違うんだよっ!霊夢〜。弾幕がでないんだょ。」

ちょっと涙目になる魔理沙さん。以外と乙女です。

「え?弾幕が?・・・本当だ。私も出ないわね。異変かしら。」

「でも弾幕が出なくなるなんて一体誰が?」

暫しの沈黙。そして、霊夢が口を動かそうとしたその時

「うわっ!なんだこれは!」

「みんな伏せて!地震よ!」

突然の地震。木の葉が嵐のように落ち、地面からは地響き、いや、鎮魂曲が流れる。私もとっさに伏せて安全を確保する。暫くして揺れは徐々に収まっていった。

「みんな?大丈夫?」

「私はこの通り、ピンピンしてるぜ。」

「私も大丈夫です。」

「よかった。とりあえず、泥を払いましょう?」

「そうですね。」

ついた泥を払う。いつもより湿度が高いからだろうか、じめっとしていてなんだか薄気味悪い感じさえする。嫌な予感がする。魔理沙や霊夢、幽々子様に危険が無ければいいのだが。私はそう思った。しかし、運命は時に残酷である。

「あれはなんだ?霊夢?」

「まさかっ!旧界との結界が破られてる?!」

その日、幻想郷の空に大きな穴が空いた。禍々しいその穴からは沢山の「何か」が人里に向かっていた。

「おい霊夢!あれって・・・。」

「今はそんな事言ってる場合じゃないわ!早く人里に!」

「お、おう!」

彼岸花の花が散る。散った花が鮮血のように私の頰を掠めた。この時に気づいていればよかったのかもしれない。この異変の本当の恐ろしさを。そしてこの後の私たちの運命を・・・。

to be continued

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