表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
実験台(被)観察日記①  作者: 蕎麦とポテトと目覚まし時計
1/7

プロローグ

あらすじが少しネタバレ気味ですが、とりあえず読んで見てください!

短いですが頑張って書きました。

「ホントに食べるよな、その体で」

 永原晃(ながはらのぼる)が、判が押された言葉を発した。隣の大本進司(おおもとしんじ)は何も言わずにいたが、やはり永原と同様のことを思っているのは見てうかがえた。

 そうかな、と適当な返事をしておく。僕が昼食を食べ始めたのは彼らと同じタイミング、つい三分ほど前だ。既に食べ終わった自分で作った爆弾お握り三個、米六合分にもなる。画一的な味ではあるが、海苔をはっつけておけば、まあいくらでも食べられる。

 僕は、昔から大巨漢だ。「よく食べるね」なんて何度言われたことか、もう聞きあきたって感じだ。先に「いくらでも食べられる」と書いたがこれは誇張ではなく、本当にいくらでもだ。まあそれについては異常だが、他はいたって平凡・・な男子高校生である。そして、平凡な男子後輩は、大食いと言われることを嫌うものだ。

 はぁ、とため息をつきながら弁当箱、つまりは只のラップ、を弁当袋、つまりは只のナイロン袋、に入れようとすると、晃が箸でドアの方向を指しながら、

「なあ、あいつ誰か知ってる?メチャ可愛いけど」

と言う。

 そこで、振り向いて見ると、なるほど確かに相当に可愛い女の子がドアの入口に、邪魔にならない程度の幅をとって立っているのだった。でも、こう言うと悪いが、少し軽そう。

「知らないなー、絶対に見たことない。あんな娘、嫌でも忘れられないだろうし」と、大本。

 しかし、彼女が着ているのは確かにうちの制服だ。ところで、僕の自意識過剰というわけではなければ、おそらく彼女は僕のことを見ている。

「なあ、あれお前のこと見てないかなあ?でも知らないんだろ」

 どうやら自意識過剰ではなかったらしい。

「いやいやいや、俺達が知らないからって、あの娘が俺達のことを知らないとは限らないんじゃないか、まだ入学式から三週間程度だぜ?」

 大本は──僕が三週間一緒にいた限りでは──高校の中に、異常に出逢いを求めているようなやつだ。ラノベでも読んでろ。

 へぇ、と相槌を打ちながら、僕は彼女を見返していた。すると、間にさわったのだろうか、彼女は何処かへと去っていってしまった。

「なんだ、あいつ」

「さあー?流石に俺でも、あんな可愛い女の子のお眼鏡にかなうほどの美少年、とまではいかないと思うんだけどなあ」

 そんな大本の精一杯のボケに対して、ツッコむことさえも忘れて、僕は彼女が立っていたドアの入口をただ見ているだけだった。もうそこには誰もいなかったが、彼女には普通ではない魅力があった。それはもう、本人がいなくなっても消え去ることがないほどの。

「なあ、聞いてる?」

「え?ああ、ごめん」

「なんだよー、お前どーせ、あの娘のこと彼女にしたいなー、とか思ってたんじゃねーの?」

「はぁ?」思ってないが

「まあ確かにー、あの娘とならすげーヤりたいよなー」

 ヤりたい、ね。級友としては、もう少し慎んでほしいものだ。

 そして、だんだんと話は男子高校生の下らないものに戻っていった。好きなバンドのアルバムが発売されるとか。

 下校をするときには、既に一人の女の子のことなんてほとんど忘れていた、というのにまさかあんなことになるとは思ってもいなかった。

 因みに部活は入っていなかった。

どうでしたか?まだ、面白いかどうか判別しにくいと思います。

時間があまりないので、ペースは遅くなるかも知れませんが、ちょくちょく更新していくつもりです。ブックマークして頂けると幸いです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ