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大薮新平 異世界にふしぎな踊り子として召喚され  作者: BAWさん
3章 邪神王国ドーマ 使徒大戦編
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05.大薮新平 司祭尋問

 大薮新平は踊ると魔法が掛かるという、ふしぎなスキルを得て異世界に召喚された。原因を知るべくウラリュス大神殿に向かう中、ユエル司祭が一軍を率いて現れる。彼女はまるで別人のようになっており、

驚くべき要求をしてきた。新平達はその真意をはかるべく、ユエル司祭を拉致、尋問しようとするのだった。

 深夜。俺達は離れて布陣するユエル司祭達の拠点に忍び込んだ。面子は俺、ヴィルダズと護衛騎士二名、近衛騎士からラディリア、その部下のエルカとモルドレイで七人だ。


(本当に誰にも見えてないのかよ)


 たいまつを掲げたまま、ヴィルダズが囁く。自分の腕を見下ろせば、たいまつに照らされたその腕は、半透明に透き通っていた。


(不思議でしょう)

(訳が分からんな)


 含み笑いするラディリアに、ヴィルダズは呆れた顔で言い返す。


(貴様達も楽に歩いていいぞ。チンペー殿が動かない限り、我々は何をしようとも気付かれることはない)

(ハイ……)(承知)


 エルカとモルドレイはそう答えたが、腰を落としたまま周囲への警戒を解くことが出来ないでいた。それも当たり前だろう。ここは相手陣地の真っ只中だ。慣れているラディリアだけが悠々と胸を張って先頭を歩いている。


(話には聞いてたが、凄いもんだな。たいまつさえ見えてないのか)

(もちろんです。さて、この通り)


 夜警に立っている兵の前で、ラディリアがたいまつを振るが、彼等はまったく反応しない。


(どんな理屈だ……しかも大将は、こんなナリときたぜ)

(……)


 俺は呆れた視線を向けられるが、返事が出来ない。俺は現在、足を交差させ両手を白鳥のように広げ、アヒル口で固まったまま護衛騎士二人の小脇に抱えられているからだ。

 そう。これがふしぎな踊り【失笑と失影のサイレントターン】である。

 この踊りは俺が珍奇な踊りを完了したと同時に発動。脳裏に指定した人間を周囲の認識から切り離すのだ。正確には空間の位相? みたいなのがずれるらしい(こっちから攻撃しても通り抜けてしまう)凄いことではあるが、その効果を持続させる間、俺はこのポーズを維持したまま動いてはいけないという不便な制約があった。なのでこうして姿を消した後、俺は騎士二人に抱えられて移動しているのである。


(私は以前、幾度もこの舞いに助けられました。……同時に大変な目にも逢いましたが)


 ラディリアが感慨深げに言う。ああ、懐かしいな。この踊りが最初に発現したのはトリスタ森林王国でラディリア、盗賊デニスの三人での逃避行中だった。敵兵に追われて身を隠す場所がなくなって、土壇場でこの踊りが発現したのだ。調子に乗って姿を消して町の門を抜けようとしたら失敗、敵兵に見つかって酷い目にあった。

 今回は【失笑と失影のサイレントターン】で潜入。ユエル司祭を拉致して自軍に帰還という作戦だ。その為夜襲に慣れてるヴィルダズに、この踊りを一番知っているラディリア、運び役として護衛騎士二名と近衛騎士二名が潜入チームとなった訳だ。


(この大将。ずっと前からこんなんばっかりしてるのか)

(ええ。こんなんばかりです)

(そりゃあ、大変だったろう)

(それはもう。幾度となく、世の常識に疑問を持ったものです)

(経験したくねえなあ)

(フフフッ)

(人をダシにして、和んでんじゃねえ!)


 くすくすと笑い合う二人に文句を叫びたいが、俺は現在喋れない。後で見ておれ。

 ラディリアが奥の豪奢な天幕を次々覗いて中を確認していく。その様子をヴィルダズが「こりゃあ、敵将暗殺し放題だな」と呆れて眺めている。それ、気付いちゃ駄目なとこ。俺の踊りは戦争に悪用出来そうなのがあまりにも多いのだ。

 そうこうしているうちに、ラディリアが天幕の中から手招きして来た。ユエル司祭を見つけたようだ。

 中に入って床に降ろされ、縄を解かれてやっと俺は解放される。そう。ヴィルダズの野郎、本当に俺を動けないように縛りやがったのだ。確かに自分から動かないように我慢するのと、縛られて動けないのでは緊張感が全然違ったが言わないでおこう。これから毎回縛られては堪らない。

 踊りの効果が解けたので、即行動に移る。ヴィルダズがユエル司祭に薬品を染み込ませた布を嗅がせる。睡眠薬みたいなのは、この世界にもあるらしい。元団長さんが実に手際良い。娘が見たら泣くだろうなあその姿。

 ユエル司祭は胸元が大きく空いたゆったりした夜着を身に着けていた。やっぱり夜はあの巨乳を開放しないと辛いのだろうか。たいまつに照らされた艶姿が色っぽくて見入りそうになった途端、ジト目のラディリアが視界を遮ぎる。うおっ、脅かすなこら。

 俺達の様子に気付いたヴィルダズが、ニヤリとしながら囁く。


(大将、ちょっと揉んでみるか)


 ラディリアさん、俺何も返事していないのにアイアンクローしないでください。割れそうです。

 立て掛けていた司祭服と一緒に、ユエル司祭をエルカとモルドレイが抱えこんで頷く。そして俺はまた【失笑と失影のサイレントターン】を踊る。

 両手を大きく広げ、足を交差、アヒル口でスピンターン! そして素早く両手を屈伸! 脳裏に踊りの言葉が響く。


【失笑と失影のサイレントターン】


 俺達の体が半透明に透き通る。発現成功だ。

 何度見てもこの珍奇な動きとその効果が吊り合わないようで、ヴィルダズは目元を覆って天を仰ぐ。苦笑いしながら騎士二人が俺を縛りあげ小脇に抱える。天幕を出たが、兵は誰も気付いていない。そのままラディリアとヴィルダズのたいまつを明かりに、相手陣地に忍び込みリーダーを攫って悠々脱出。


 どう見ても悪者達の所業であった。



               ◇



 戻った場所は、夕方会談した丘の上にある天幕だ。同行している商人達に知られると体裁が悪いからである。出迎えたのはリーダ、アンジェリカ姫、イリスカ以下近衛騎士六名、アルルカさんにリーゲンバッハ団長と副長。そして何故か女傭兵のデルタさんまでが居た。深夜なので年少組は眠たそうだ。

 ユエル司祭を椅子に座らせる。女性陣が一緒に獲ってきた司祭服に着替えさせた後、気付を吸わせるとやがて彼女は意識を取り戻した。


「あら……まぁ……これは、どうしたことでしょうか」

「申し訳ありません。貴方の真意を知る為に、いささか強引にお呼びたてしてしまいました」

「悪かった。大声をあげないでくれるとありがたい」


 アンジェリカ姫に続いて俺が謝罪すると、にこりと余裕のある微笑みが返っていた。


「まあ。このようなことをされなくても、御呼びたていただけましたら、何時でも御前に参りましたものを……」


 ……やっぱり違和感がある。以前のこの人は、こんな喋り方はしていなかった。トリスタ森林王国にいた時、緊迫した中で放屁した俺の頭をどついた人と同一人物だは思えない。そのくらいの気安さはある人だった。


(兄様そんなことしてたんですか)

(場を和ませようとしたんだよ! ……誰にも通じなくて全員にどつかれたけどさ)


 今のこの人は何か違う。この妙な雰囲気はファーミィと同質の物だ。いったいどうしたのだろう。

 対面にアンジェリカ姫さんが座り尋問が始まる。


「この度お呼びたてしましたのは、内々にてユエル司祭の本意を確認させていただきたかったからなのです」

「まあ。なんでしょうか。わたくし偽りは一切申しておりませんでしたのに」


 向き合う二人から距離をとって脇に立つ。周りの人達がスペースを空けてくれた。

 さて、これからが本番だ。汚い手段を渋るアンジェリカ姫を説得して誘拐までしてきたんだ。ここで失敗はできない。普通に聞いても彼女は要領を得ない返答をするだけだ。ここで出すのだ。彼女の本意を引き出す新しい尋問用の踊りを。


「フッ、フッ」


 少し離れて、俺は手足を動かしながら踊りの発現を促し始める。

 ユエル司祭が小首をかしげて不思議そうに俺の奇行を眺めている。周囲の不安そうな視線も浴びながら俺は動き続ける。


 オラリア王国を一緒に逃げ回ったリーダとの検証によって、踊りについては一定の法則性が見つけられた。それは、俺が絶体絶命の状況下に陥ると新しい踊りが発現するというものだ。いや、もっと正確に言うならば『俺が絶体絶命だと思ったら発現する』仕組のようだ。

 『絶体絶命になると現れる逆点策』こう聞くと少年マンガの定番みたいで格好良いのだが、実際に自分が陥ってみると、とんでもなく心臓に悪かった。なにせ毎回本当に絶体絶命。腰が抜けるわ、小便ちびるわ。最初から出てこいよと泣き叫んだのは一度じゃない。


 そしてこれがリーダと話し合って考えた編み出す方法だ。

 リーダが近寄ってきて俺の耳元で囁く。


「――このままでは全員死にます」

(――!?)


 ぞくりと首元が泡立つ。


「兵は一千。更に五千。このまま合流を認めれば、ここにいる貴方以外は全員殺されるでしょう」


 リーダが初めて俺を『貴方』呼ばわりした。緊張感の増した喋り方に怖気が走る。


「合流を断っても拒否されるでしょう。我等は五十に満たない。どれほど抵抗しようとも四方を囲まれ次々と鏖殺されていくでしょう」


 思わずその姿を想像してしまった。日常的に人死を見ているだけに、簡単にその情景が浮かんでしまう。


「貴方一人なら転移の踊りで逃げ切ることは出来るでしょう。しかし、残された者達はそうはいきません」


 俺が一緒に連れて逃げられるのはリーダ一人くらいだ。アンジェリカ姫達迄は逃がせられない。


「生きながらえる者もいるでしょう。しかし、その者達は脅迫の人質とされるでしょう。戻らねば一人ずつ首を刎ねると放言されては貴方は聞き逃せない。対抗しようにも向こうの兵は六千。貴方一人で我々全員を守り、逃がすことは不可能です」


 喉が引き攣る。歯を食いしばる。口調の違う、冷めたリーダの声に恐怖を覚える。


「司祭長ファーミィは貴方の意見は一切聞かず、自分の思う様に行動を強制するでしょう。異を唱えても絶望しか返ってきません」


 そうだ。あいつは俺の言う事を一切聴こうとしない。


「貴方は逃げる事も叶わず、故国に帰ることも出来ず、たった一人で戦場に追い立てられ戦わせられる」


 本当にそうかと疑問を浮かべる間もなく、リーダは次々と最悪の予想を挙げる。


「兵六千に囲まれ、使徒の軍勢と大陸を巻き込んだ一大戦争の主犯者に祭り上げられるのです」


 冗談じゃねえ。冗談じゃねえぞ、そんなの。


「何千、何万と人が死ぬでしょう。貴方の名を呼びながら。叫びながら。泣きながら」


 待て。待て。やめろって、怖いってそれ。


「巻き添えで多くの民も死にます。村が焼かれ、家をなくし、死に絶える者は路に溢れるでしょう。あのオラリアの廃村のように」


 止めろ。あんなのを思い出させるな。勘弁してくれ。もう沢山だ。


「打開の鍵は目の前の彼女です。彼女の言葉には裏がある。真相を吐かせなくてはなりません。機会はファーミィが到着していない今しかない」


 そうだ。それしかない。リーダが言うなら間違いない。


「機会は今一度きりしかない。ここで逃すと関係の修復は不可能になる。ここで出来なければ――全員殺されます」


(ああああっ!)


 ぐんっ!!!


 片足が跳ね上がった。

 来たっ!

 成功だ。本当に成功した。人為的な新しい踊りの発現に成功した。


 ぐんっ!


 降ろすと同時に逆の足が上がる。交互に足を跳ね上げる。腰を落とす。腕は、なんだ、組むのか。


「はっ、ジュッ、ジュンチャッ」


 引っ張られる手足の誘導に沿ってそのまま踊り出す。ほら、リーダ。成功だ。成功したぞ。目で訴えれば彼女も会心の笑みを浮かべている。さっき迄怖い台詞を吐いていた人物とは思えない。


「ジュンチャッ、ジュンチャッ♪ ジュンチャッ、ジュンチャッ、ジュンチャッ♪」


 そうして気がつけば俺は――コサックダンスをしていた。


(ちょおおおっ!)


 成功はした。成功したけど、なんでここでコサックダンス? 場違い過ぎるだろ!

 脳裏に新しい踊りの言葉が響き渡る。


【吐露とろコサックダンス】


(いや、だからなんでコサックダンスなんだよ!)


 リーダは笑みを引き攣らせたまま、一歩、二歩と後ずさっていく。


(ちょっ、引くな。引くな、オイ!)


「おい、あれで……成功なのか?」

「ええ。見覚えのない踊りです。間違いないでしょう」

「いや……あんなので……本当に効くのか?」

「えーと……お、おそらくは……」


 ヴィルダズとラディリアがボソボソ会話をしている。ラディリア、其処は最後まで自信を持って言い切るとこだろ。


 ズンチャ、ズンチャと手を組んだまま足を交互に突き出す。派手な動きに周囲が下がってスペースをあける。


(ちょっ、これキツイ!)


 しゃがみながら足を交互に突き出すのは、体力的に結構しんどかった。目を剥いた俺に気付いてリーダが慌てて声を上げる。


「成功しました! 質問を始めてください」

「は、はい。ユエル司祭、お答え下さい。司祭長ファーミィは貴方に何と言って兵を率いるよう指示したのですか。正確に答えてください」


 俺達の様子をきょとんと眺めていたユエル司祭が、問われるままに答える、


「え、ええ……『使徒の名を騙る者が現れ、兵を率いて世界を暗黒に堕とそうとしています。司祭ユエルよ。先遣隊として兵千を率いて使徒の下へ集え』と」


 答えは予想した範囲内か。続けて時期を聞けば俺達が王宮からいなくなって、復帰後直ぐに指示をされたらしい。

 今度はアルルカさんが質問を挙げる。


「期間的に兵千を集めてここに追いつくのは不可能な筈です。どの様に兵を集めたのですか」

「わた、わたくしは存じませ……『アイール、ヒディック、ラィールの主要都市に、兵を集めているので、アイールにて合流し、率いるように』と……あら」


 首を振って知らぬと答えようとしたユエル司祭が、俺の踊りを目にした途端、頭が止まって喋り続けた。戸惑った声を上げて、口元に手を当てるユエル司祭。自分の発言に驚いている。効いている。自白させているぞ。

 皆も効果を確信したようだ。次々質問が浴びせられる。


「『世界を暗黒に落とす』とは具体的に何が起きるのですか」

「それは……伝え聞いておりません。……あ、ああ。ただ、『ドーマにて災厄が起こり、世界が暗黒に包まれる』……と」


 知らぬと答えて目を逸らした顔が、ぐるりと戻る。そしてまた言葉を続けてしまう。これにはユエル司祭自身も息を呑んだ。自分の意思じゃないのに言葉を発っしてしまう状況を自覚したのだ。

 一方俺達は発言の内容に息を呑んだ。ドーマ、ドーマ王国の名が出たぞ。ドーマはここ数年、周辺各国に戦争を吹っ掛けているという危険な国だ。なんでその名が出てきた?


「つ、次の質問です。仮に貴方達の合流を断ったらどうされ……どうするよう指示されているのですか」

「はっ……ああ、『合流を拒否された場合も、構わずそのまま同行せよ』…と」


 もうユエル司祭は俺の踊りから顔を背けることさえ出来ない。なんども喉を喘がせながら、聞かれるままに答えていく。


「そのままとは何ですか。具体的に仰ってください。使徒や他の者に対しては、どのように対応すよう指示されているのですか」

「『使徒様へは毎日、昼夜問わずヴィスタの教義をお教えしろ』と。『従者や同行者に関しては遠ざけ、こちらの意思に沿わない場合は……は、排除も止む無し』……と」


 やっぱりだ。やっぱり俺以外を殺そうとしてやがった。なんて奴だ。


「ああ、違う。違うのです。こんな、こんなことは……ッ」

 

 言ってはいけない言葉を発してしまい、ユエル司祭が混乱している。口を塞いで喋らないようにしようとするが、近衛の女子達が群がってその手を掴む。皆の緊張感も増してきた。


「タッタラタッタララッタ~♪ ジュンチャッ、ジュンチャッ、ジュンッ……ハァッ!」


 でも俺は脇でずーっとコサックダンスだった。

 うお、辛くなって来た。リーダ、早くしろっ。


「次です。使徒様が偽使徒との戦いを拒んだら、どのような対処をするよう言われているのですか」

「そ…それはっ……『対峙するまでに説得するように…と。叶わぬ場合は、計略を掛けよ』と」


 コサックダンスでその場から動かず上下運動するのは辛い。勝手にその場所から離れていきそうになる。気付いたイリスカが俺の首根っこを掴んで引き戻す。いや、助かるけどその扱いちょっと酷くね。


「計略。計略とはどのようなことですか」

「ああ……いえ、『使徒を守り……まもる為に…対立する様に仕向けよ』と」

「「!?」」


 微妙な言い回しだが、其処が違うと全然話が違ってくる。

 イリスカが一歩前に出て聞き返した。


「待ってください。対立するようにとは、どういうことでしょうか。皇都の使徒が戦いを仕掛けて来るのではないのですか。こちらから戦いを仕掛けるおつもりだったのですか」

「あっ……ああっ……はい。……はい。そうです。『使徒様を偽使徒率いる軍と、戦うように導け』……と」


 皆の顔色が変わった。


(あ、あの婆ああああっ!!!)


 なんてことだ。あの糞婆ぁ、俺を捕まえて皇都の使徒に戦い吹っ掛けるつもりだったのか。あいつ自身が戦争引き起こそうとしてるのか!


「……何故司祭長は、そのような戦乱を起こすような指示をしたのですか」

「存じ…ません。……本当に存じません。問うたのですが、説明してはいただけませんでした」


 畜生。これ以上の情報は聞き出せないか。

 イリスカがどうしますかとばかりに、一度皆を振り返る。アンジェリカ姫がゆっくりと歩み寄る。


「貴方は何故、司祭長ファーミィに従っているのですか」

「それは敬うべきヴィスタ神殿司祭長の御言……お、おおっ……お母……母っ……と妹、が」

「……お母さまと妹さんが。どうされたのですか」

「ああ、いえ。違います。違うのです。ただ……うっ…母と、妹…が行方知れずとなり。叔母が…叔母が自分の命に従うように……とっ」


 アンジェリカ姫が黙って近づき、ユエル司祭の手を取る。


「……お母さまと妹さんの身柄を盾に、ファーミィさまに従うよう脅迫されているのですか」

「あ、あああっ! そう。そう、そうそうっ! そうなのですっ! 行方を知りたければ命に従えと。トリスタからわたくしを召喚し、使徒様について語らせ、その上で従えとっ!」


 ユエル司祭は目に涙を浮かべながら激情を吐露していく。アンジェリカ姫は黙ってその手を握ったまま身と寄せて慰める。おお、絵になる光景だ。姫さん、まるで聖女みたいだぞ。


「なんということだ……」

「おいたわしい……」

「……姫様」

「フッ、フッ、ホッ、ハッ!」


 皆が黙って二人を見守る中、俺だけが息荒くコサックダンスで空気を台無しにている。近衛女子達が良い雰囲気なのに邪魔すんなよとでもいう視線を寄越す。いや、この尋問成立してんの俺のおかげ、俺のおかげだから!


「も、もういいか。終わるぞ、限界だっ!」

「もう少し、もう少しだけお願いします!」


 ひいっ、きつっ。この踊り、地味に一番辛いかもしんない。


「ああ、わったくしはっ、わたくしは何とっ! 何ということをっ!!」


 ユエル司祭が顔を覆って喚きだした。俺がこれだけ雰囲気を台無しにしているのに、この人も存外神経が太い。


「エルカ、モルドレイ、デルタ」


 アルルカさんに呼ばれて、近衛二名と何故か女傭兵デルタさんが前に出て来た。彼女達は力なく暴れるユエル司祭を押さえつけ、何か布の様な物を噛ませた。嫌がるユエル司祭の頭を捕まえ、目を開かせて瞳孔か何かを確認しているようだ。ちょおおっ、何してんの、早くしてえええ。

 しばらくして、デルタさんが頷くのを見てアルルカさんが振り返った。


「反応ありました。間違いありません。ヴァーミンデの葉です」


 その返答に溜息をついて頷いたのはヴィルダズだけだ。姫さんと団長さんはもちろん、リーダさえも意味を理解出来ないようだ。気付いたヴィルダズが説明してくれる。


「あー……簡単に言えば薬を吸わされてるようだ、な」

「!?」

「かなり強い奴だ。ヴァーミンデの葉は意識が明敏になって強い高揚感を持続させる」


 ……なんでそんなもん。


「高い集中力が持続したり、連日徹夜ができるようになったりとかな」


 ちょっ、それって覚醒剤? こっちの世界にも似た様なのあるのか。なんで。なんでそんな物を彼女が使ってる。犯罪者にでもなったのか。

 アルルカさんがユエル司祭の顔を覗きこんで質問する。


「ユエル司祭、貴方はヴァーミンテの葉を使用していますね」

「存じまぜん、存じませんっ、本当です」

「……では言い換えましょう。貴方はなんらかの薬物の処方を受けていますね」


 その言葉に彼女は何度もうなずく。


「誰から、何と言って受けたのですか」

「し…司祭長に、その…神薬を吸うことにより、魂の位階が上がり、神の声が聞こえるようになる、と」


 うわあ『神の声』か。どっかで聞いたような話だ。日本でも似たような話がなかったっけ。


「ああ、ああああっ、わたくしは、わたくしなんということを……っ」

「おおおっ、駄目だっ。終わるぞ、限界だっ!」


 言葉と共に、俺はべしゃりとコケて床に転がった。あああ足、痛え。めっちゃ辛かった。

 ユエル司祭は顔を覆って泣いている。皆が痛ましそうに見つめる中、俺は足を抱えてひくひく身悶えていた。お疲れさまでしたと声を掛けてくれたのはリーダだけだ。皆冷たい。


「これはまた……」

「大変な意図が隠されてましたな」

「危険を冒した価値がありましたね」

「何、考えてんだ……あの婆ぁめ」


 俺はリーダにしがみつきながら起き上がる。ああ、足がカクカク。駄目。リーダが耐え切れず一緒に潰れた。ラディリアが呆れながら引っ張ってくれたので、遠慮なくしがみついたら猫みたいな悲鳴をあげて床に叩きつけられた。酷えっ、何しやがるこの女っ! それを見たイリスカが冷笑してラディリアと睨み合う。近衛の女子達がコミカルに頭を抱えて嘆きだす。お前等何を騒いでんだよ。ホラ、姫さんに怒られた。

 リーダが支えきれなかったことを謝罪しながら聞いてきた。


「兄様、ユエル司祭の体内の薬物を除去する必要が……。残回数が減るのは残念ですが、この際仕方ないかと」

「ああ……そうだな。わかってる」


 覚醒剤漬けになっているユエル司祭を放置しておく訳にはいかない。治療の踊り【癒す女神のムスタッシュダンス】で彼女の身体を作り直し、正常な状態に戻すのだ。


「……でも、ちょっと待って」


 足がカクカクしてて立てない。こんなんじゃ踊れない。


「「……」」


 おい、なんで皆して溜息をつく。俺だって、好きで場の緊張感を壊してんじゃねえんだぞ。



               ◇



 【癒す女神のムスタッシュダンス】が終わると同時に、ユエル司祭は血溜まりを吐いた。失敗したかとぎょっとしたが、どうも元凶の不純物をまとめて吐いたようだ。治療の踊りでも消し切れなかったらしい。猫の毛玉かよ。初めてだぞそんなの。

 血溜まりを吐き終わるとユエル司祭の表情が一変した。身にまとう雰囲気まで違う。


「わた……わたくしは……?」


 ユエル司祭は呆然としたまま動かない。


「戻った……ようですね」

「良かったです。……チーベェ様、感謝いたします」

「ああ、じゃ、あの状態はやっぱ薬の所為だったのか?」

「おそらくは……」

「なんで、そんなもんを使ってたんだ」

「それを言うなら所持していること自体がおかしいです」


 それを説明してくれたのは、女傭兵デルタさんだった。


「あー……そだね。これは一部の人間しか知らない話なんだけどさ」


 なんでも各神殿の司祭の一部では、あの薬が流通しているそうだ。理由は精神を高揚させることにより、地方の神殿でも神アウヴィスタの啓示を受ける確率が高まるからという話らしい。神の啓示受け、それを証明できれば神殿内での立場が上がる。位階が上がる。その為困窮した司祭や、立場を維持したい高司祭にも出回り闇で服用されているそうだ。


「なんでデルタさん、そんなこと知ってんの?」

「其処はまぁ色々さ、ね。あたしの場合は偶然だったけど。長い事傭兵やってりゃってやつさ」


 これ以上は聞いてくれるなと、デルタさんはウィンクひとつ。サマになっている。


「しかし完全に別人になっていましたね。そこまで変化するものなのでしょうか」

「まるでファーミィみたいな口調になってたもんな」


 覚醒剤でラリったからと言って、口調までファーミィみたいになるのは変だ。この世界の覚醒剤の特徴なのだろうか。


「躁状態になり易いから、普段と少し言動が違う風に見えることはあるみたいですが……」

「ここまで以前と口調が異なるのは珍しいと思いますわ」

「……それは、わたくしが司祭長より直接に処方を受けたからではないかと思います……」


 ユエル司祭が胸元を押さえながら告白した。

 それはなんだろう。今迄ファーミィに操られていたってことかなのだろうか。

 今迄どんな気分だったのかと聞けば、ずっと夢うつつの様な状態だったらしい。自分で喋っているのに、まるで自分じゃないような感じだったとか言い出すので俺達はドン引きした。


「ヴァーミンテの葉を使用した上で、何らかの術を掛けられていたということでしょうね」

「ええ」

「どんな術だよ。それってファーミィが乗り移って、ユエル司祭越しに喋ってたってことはないよな。俺達の会話を向こうで聞いてるってことはない、よな?」

「「……」」


 流石にそこまでになると誰も知らないようだ。司祭職とはいえ子供の姫さんが知ってる筈もないし、リーダだって頭は良いけど、大人世界のこんな暗部を知ってる筈がない。

 同行している司祭キュビさんに聞けば分かるのかな? 駄目っぽいよな。あの人もそんな方面の人達と仲良くするような性格じゃないしな。


 ユエル司祭本人に聞く限りでは、誰かに喋らされている気はしないとのこと。ただし本人にも確証はないらしい。確認する方法が分からない限り、最悪こちらの状態が知られている前提で行動する必要はあるだろう。


「ユエル司祭はファーミィに洗脳されていたのか」

「洗脳……ですか?」


 皆にとっては聞き慣れない言葉だったようだ。聞かれたので話したが、俺は説明が下手なので、皆はイマイチ理解できなかったようだ。唸りながらヴィルダズとイリスカが拷問の追い詰め方に例えて話すとなんとなくは理解できたようだ。そんな物騒な例えで理解する方が俺には怖い。


「どうも……大変、ご迷惑をお掛けしました」


 意気消沈したユエル司祭が何度目かになる謝罪を繰り返す。姫さんとそれを見守るイオネさんは嬉しそうだが、それ以外の皆の表情は硬い。


「ユエル司祭」

「王女殿下。ああ……大変申し訳ないことを……」

「いいえ。無事、元に戻られてなによりです」


 さて彼女をどうしよう。

 俺は正面に座り込んでユエル司祭に話しかける。


「その母親と妹を取り戻せれば、ファーミィに従う理由はなくなるんだよね」


 ユエル司祭は戸惑いながらも頷く。俺は大きく溜息の後で一発膝を叩く。


「なん……だよっ、先に言ってくれりゃ良いのに」


 リーダと顔を合わせて頷きあう。


「【半熟英雄の大護摩壇招き】だ。俺が二人を召喚して取り戻そう。ファーミィから離れてこっちに付いてくれ」

「え、あ……?」


 聡いイリスカが、ユエル司祭の肩に手を添えて俺から説明を代わる。


「ご存知ですよね。内戦終結に導く為、ジンベイ殿がレジス元宰相とアルクス王子を召喚し拘束したことを。この方は、わずかな手掛かりさえあれば、その人物が何処に監禁されていたとしても、この場へ呼び寄せることが出来るのです」

「……あ…」

「そうだ。もし怪我をしていても、無事大神殿に着けたら【癒す女神のムスタッシュダンス】で治してやっから」

「ああっ……わ、わたくしの為などに」

「二人が身に着けていた物は何かないの。何にもないなら似顔絵を描くんでも良い。そしたらそれを触媒に俺が取り戻すよ」

「……っ!」


 ユエルは立ち上がり、よろよろと近づいて俺の前で膝をつく。事態がまとまったことを察し、皆が安堵の息を吐いた。

 ああ、長い夜だったな。これで一段落だ。


「感謝します。感謝いたします…………使徒、チンペコ様」

「ちょーっ!」


 畜生、いい雰囲気が台無しだ! そういえばこの人、トリスタ王国では俺をそう呼んでたよ!



               ◇



 その後、ユエル司祭を説得しこちらへの内通を約束させた。ただし、もう一人の女司祭はユエル司祭の監視役である可能性が高いので、捕まえて拘束か魅了か、何らかの対処を考えなくてはならないようだ。憲兵の隊長二人は生粋の軍人で指示に従っているだけなので特に対処は考えなくても良いらしい。


 残された問題は、司祭長ファーミィの目的だ。自分の姪に人質を取ってまで従わせ、俺を使って戦争を引き起こそうとしているようだ。彼女の真意はなんだ。ユエル司祭の洗脳を解いたことも知られた可能性があるので、次にどんな指示が来るのか警戒する必要がある。

 謎が色々残ったままで消化不良だが、相手が何処にいるかもわからないし、下手につつけば藪蛇になる可能性もある。当面は警戒しておくくらいしか対策案がない。とりあえず今は、明日からどうするかを決めるのが先だ。皆に意見を求められたが、俺の考えは直ぐに決まった。


「このまま先に進むよ」

「ファーミィ軍との合流はどうされるのです」

「ユエル司祭に任せよう」

「「!?」」


 ユエル司祭は合流後、理由をつけて足止めを計り、兵五千が合流する迄は決して皇都へは進まないようにと命じられていたそうだ。逆に言えば、このまま俺達が進めば、追いつかれるより先に大神殿に着けるということだ。なら相手にする必要はないだろう。


「いや、それはそうですが……」


 ユエル司祭が仲間になった以上、兵千人はもう敵じゃなくなったのだ。ならそこで話は終わりだ。連中がついてこようが何をしようがもう気にする必要がない。

 どれだけファーミィが物騒なことを企んでいようが、先に日本に帰ってしまえば終わりだ。俺がいなくなれば、ファーミィが皆に手をだす必要もないだろう。ならば今心配するのは、ユエル司祭達と合流することによって足が遅くなることだけだ。兵千人が同行すると、キャンプ地も限られてくるから、どうしても進行速度に影響が出る。それは嫌だ。


「すがすがしい迄に自分本位だな大将」

「当たり前だよ」


 その為に旅してんだよ。

 なるだけ早く大神殿に行って日本に帰る。文句言う奴は片端に切り捨てて先に進む。リーダさえいれば、なんとかなるんだしな。

 苦笑いしながらうなずくリーダに対抗したのか、我々はお傍を離れませんからとアンジェリカ姫さんが息を巻く。

 そういうことだ。ファーミィの思惑が気にならない訳ではないが、そんなのに時間を掛けて調べるくらいなら、全力で大神殿に駆け込んで日本に逃げた方が良い。正直言えば、あのおばちゃん全然話が通じないからもう関わり合いたくない。殺そうという訳にもいかないし。


「その皇都にいるらしい偽の使徒とやらに対しては、どうするつもりですかな」

「知らないよ。ファーミィが俺をそいつと戦わせようとしたってことは、本来戦うような間柄じゃないってことなんだろ。じゃあ、別に会っても会わなくても問題ないじゃん。俺としては会ってみたいから機会が合えば会うし、会えなければそのまま大神殿に行くだけだよ」


 そのくらいの推察は俺にも出来る。

 リーダの顔を見ると頷いたので、この判断に問題もないようだ。なら自信を持とう。


 ジャンダルメーアの今後の行動については、ユエル司祭に一任する。ついてきた方がファーミィや部下達を誤魔化し易そうならついてくればいいし、逆なら適当なところで部下を騙して滞在していて欲しい。

 ユエル司祭は頷いてくれた。良し。


「じゃあ、とっとと大神殿に行って、この世界からオサラバだ」

「「……」」


 俺の明るい声に皆が黙り込む。

 ううむ。またこれか。皆との契約は、俺が大神殿で神に会うまでのなのに。

 散々神に会って日本に帰ると言ってるのに、何故か皆は信じないんだよな。未だに神に会えば俺が使徒の使命を受け入れて自分達はそれを手伝うのだと思ってる奴が凄く多いのだ。リーダさえもはっきりとは頷かない。なんでだろう。

 たぶん皆は神の命は断れるものではないと思い込んでいるのだろう。俺からすれば何故異世界の神さまの言うことを俺が聞かなきゃならないのか、そっちの方が理解できない。常識が違うことによる温度差だ。

 まあ常識が違うならムキになっても仕方がない。着けば分かることだ。



 翌日、丘の天幕で先方を迎えて再び話し合い。ユエル司祭が提示した今後の方針は俺の案に沿った物だった。千人長リッジライン、副官ラウムは理解を示したが、ルーテシア司祭だけは笑顔で反論してきた。やはりこの人はファーミィ派のようだ。洗脳されている可能性もある。しかし、治すとしても【癒す女神のムスタッシュダンス】の残回数は昨夜で「1」になってしまった。ユエル司祭の家族の無事が優先だし、今後の道中も考えると、ここで使ってしまうのは問題だ。どうしようか。

 俺が悩んでいるうちにユエル司祭が兵を呼び、あっさりルーテシア司祭を拘束してしまった。そちらのお手は掛かわらせませんのでと言ってくれたのはありがたいが、良かったのだろうか。

 聞けばリッジラインと副官ラウムには既に説明済みだったそうだ。昨晩陣に戻った後で二人を叩き起こし『彼女は自分に薬物を使って監視していた。使徒殿の協力を得て、身を取り戻すことが出来たので、調査をする為に彼女達を拘束する』と話をつけていたらしい。離れた本陣ではルーテシア司祭の仲間達も捕縛しているという。


(彼女は一団の代表です。代表という名を持って命じればリッジライン等の軍部は従わざるを得ないのです)

(正気に戻ってすぐ一団を掌握しちまったようだ。この姉ちゃん、代表になるだけはあるぜ)

(ユエル司祭はトリスタの巡礼団代表に選ばれたこともありますように、政治方面にも優秀な方なのです)


 俺が昼近くまで寝ているうちに、対処は終わっていたらしい。出番はもうなかった。




 こうして俺達は旅を再開。

 ユエル司祭率いる一軍は、宿営できる場所を捜しながら付かず離れずついて来ることになった。ファーミィの新しい指示が来たら相談に来るそうだ。

 現在の彼女は肉親を救うべく、商人より画材を購入。絵心のある兵士はいないかと部隊内を駆け回っているらしい。



               ◇



「!?」


 真夜中。ざわりと怖気が走って飛び起きた。俺が飛び起きるなんてめったにない事だ。夢などではない。その証拠に飛び起きた今も怖気が収まらない。背中に張り付いて寝ていたリーダが何事かと目を擦りながら起きてくる。


「どーしましゅたぁ……」


 可愛い寝ぼけ声だが、返事をする余裕はない。そのくらい異様な気配だ。なんだ。

 枕元で休んでいた神獣ラリアが、肩に飛び乗ってきて虚空を睨む。お前も気付いたのか。兵千人が来た時にはまったく反応しなかった神獣ラリアが、警戒感も露わにして虚空を睨んでいる。俺はそちらへ目を凝らすが当然何も見えない。傍目には格好良いポーズだが、実際には格好悪かった。仕方なくラリアに聞く。


「なんだ?」

『望まぬ来訪であるぞ』


 ラリアが忌々しそうに呻く。やはり何かがここへ迫って来ているのだ。


(神獣が警戒する相手ってなんだよ!?)


 俺は天幕の入り口を跳ね飛ばして、外へ飛び出した。

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