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プロバイダーの変更 その2

掲載日:2026/08/23

 無事にネットが開通し、ようやく一息つくことができた。


 気になっていた機器のつなぎ方——「GE-ONU」と「RT-500MI」について検索してみると、驚いたことに知恵袋には似たような疑問を投げかけている人がたくさんいた。


「知恵袋って、本当に『知恵』が詰まっているんだな……」


 画面越しに親切な回答者たちのやり取りを眺めていると、思わず膝を打ちたくなる投稿を見つけた。


『工事が終わったって、どうやったらわかるのでしょうか?』


「……いた! 私と同じことが疑問だ!」


 思わず画面に向かって呟いてしまった。見知らぬ誰かに、勝手に強い親近感を抱く。まさに「同志」だ。なかには「念のため有休を取った」という人までいて、悲壮感混じりの共感に胸が熱くなる。


『工事が終わったらメールでお知らせします。それまでは機器を交換せずにお待ちください』


「案内文に、このたった一行を入れておいてくれれば……!」


 パソコンのモニターを睨みながらぼやいてしまう。ずっと家でソワソワ待機する必要なんてなかったのだ。ちなみに、工事完了を知らせるメールが届いたのは翌日のことだった。


『——工事は終了しました』


「それを昨日の私に教えてあげてよ!」


『心配しなくても大丈夫だよ』と、昨日の自分を抱きしめてあげたい気持ちでいっぱいになる。


 もちろん、工事が終わった瞬間に機械を取り換えなければいけないわけではない。そんなことは分かっているのだ。けれど、届いた案内の書き方がどうにも不親切で不安を煽る内容だったのだから仕方がない。


 投稿を読み進めると、私と同じように以前のプロバイダーへ電話をかけて確認した人までいた。


「よかった、電話したの私だけじゃなかった」


 私も気になって以前のプロバイダーへ直接電話をかけたのだった。


「あの、すみません……きちんと解約できていますでしょうか?」

『えっ? あ、はい……確認いたしますね』


 電話口の担当者には少し驚かれたものの、とても丁寧に「解約されていますよ」と教えてもらえた。


「だからこそ言いたい。『工事が終わったらメールでお知らせします』の言葉が一つあれば、誰も無駄に騒がず、胸を痛めずにすんだのに……」


 ネットにつながらない時、公式の案内ページで選べるのは「接続できない」という大雑把な項目だけだ。それをクリックすると、お決まりのイラストが表示される。


『このケーブルを、ここへ差し込んでください』


「いや、そこはもう差し込んであるのよ!」


 パソコン側で設定を確認した上で「つながらない」と頭を抱えているのに、その先の解決策がどこにも見当たらない。


 途方に暮れ、試しに手元のルーターの切り替えスイッチを「APアクセスポイント」から「ルーター」へとカチリと切り替えてみた。すると、ようやくネットが繋がった。


「やった! つながった!」


 喜んだのも束の間、今度は通信がブツブツと途切れる。大好きなマリリン・モンローの動画を見ていたら、いいところで画面がくるくると固まってしまった。


「ちょっと、マリリンが止まっちゃったんだけど……」


 再び知恵袋の出番だ。調べてみると、どうやらスイッチは「AP」が正解らしい。


 さらに検索の海を掘り進めていくと、ついに以前のプロバイダーも新しいプロバイダーも私とまったく同じ環境の人を発見した。画面上のその人も、我が家と同じ「三台体制」で頭を抱えていたのだ。


「なるほど……そういうことか!」


 理由が判明した。光電話を契約するとセット割で電話代(スマホ代)が安くなる。そのため、固定電話を実際には使わなくても光電話を契約するのだ。結果として「GE-ONU」「RT-500MI」「市販ルーター」の3台を並べる羽目になるのだ。


 もし光電話を契約していなければ、GE-ONUに市販ルーターを直接つなぐだけで済むらしい。


「あぁ、見慣れたシンプルな形ってそっちのことね。ずっとそうやって使ってたから納得……」


 すべてはスマホ代を節約するためだ。機器の周りが少々ゴチャつこうが、背に腹は代えられない。


「よし、これからよろしくね」


 デスクの端でランプを点滅させている三台の機器たちに声をかけ、私は再びパソコンの画面に向き合った。この三台体制で、頑張って乗り切っていくとしよう。


いつもお読みいただき、ありがとうございます!


誤字や脱字をご指摘いただけることにも、心より感謝しております。

とても助かっています。


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