温める鳥
ある朝の事だ。七子はいつものように出勤していく。七子は小学校の教員で、他の教員や校長、教頭、生徒やその保護者からも信頼が厚い。七子はいつも通りの時間に置き、いつものように外を出た。夫も教員で、すでに出発している。
七子は空を見た。昨日は雨だったが、今日は晴れている。いい天気になってよかったな。今日も1日頑張ろうという気持ちになれる。
と、七子はあるものを見つけた。それは鳥の巣だ。その巣には、赤い鳥がいる。
「あれっ、鳥・・・」
赤い鳥なんて、見た事がない。どうしてここにいるんだろう。とても美しいし、かわいいな。
「かわいいな・・・」
七子はうっとりしていた。と、七子は思った。ひょっとして、この赤い鳥は、卵を温めているのでは? 巣があって、なかなかそこから離れようとしない。
「卵を温めてるのかな?」
それにしても美しい鳥だ。どうしてここにやって来たんだろうか? 何かいい事が起こりそうだな。
「見た事のない鳥だな。赤くて美しいな」
七子は時計を見た。もう出発する時間を過ぎている。早く車に乗って、勤めている小学校に行かないと。
「おっと、早く仕事に行かないと」
七子は車に乗り、小学校に向かった。その途中でも、七子はその鳥が気になってしょうがない。帰ったら、また観察してみよう。果たして、どんな雛が生まれるんだろうか? 親に似て、赤いんだろうか?
夕方、七子は帰ってきた。日没が近づいている。七子は寒気がした。毎日寒い日が続いているが、今日から冬型の気圧配置が強まり、より一層寒くなるそうだ。風邪を引かないように気をつけないと。
七子は見上げた。そこには巣がある。この時間も、鳥がいて、巣を温めているようだ。七子はワクワクしていた。
「おるな・・・」
と、七子は何かに気づいた。鳥の位置が少し高くなっているのだ。卵が大きくなっているのかな?
「あれっ、卵が大きくなってるのかな?」
七子は笑みを浮かべた。早くこの鳥の雛の姿が見たいな。もしかえったら、みんなに自慢したいな。きっと、生徒はうらやましがるだろうな。
「どんな雛が生まれるんだろう。楽しみだな」
七子は時計を見た。そろそろ家に入ろう。夫が待っている。
「おっと、早く帰らないと」
七子は家に入った。七子は知らなかった。その様子を、鳥がジロジロ見ているのを。
その夜、七子は暑さで目を覚ました。真冬なのに、どうしてこんなに暑いんだろう。まさか、暖房を消し忘れたのかな? いや、間違いなく消した。なのに、この暑さは何だろう。明らかにおかしい。
「うーん・・・」
と、七子は煙の匂いを感じた。まさか、火事だろうか? この時期は火事に要注意だが、まさか、この家の近くで火事だろうか? それとも、この家で火事だろうか?
七子は窓の外を見た。すると、辺りが火の海になっている。まさか、家が火事に見舞われているのか?
「えっ!? 火事?」
「ガオー!」
その声を聞いて、七子は振り向いた。鳥の巣のあった場所には赤いドラゴンがいる。まるで、今朝見た鳥のように赤い。
「ド、ドラゴン!」
七子は驚いた。まさか、ドラゴンが目の前に現れるとは。空想上の生き物なのに、どうして目の前にいるんだろうか? そんなの夢に違いない。夢だと言ってくれ。
「キャー――――――!」
と、七子は鳥の巣を思い出した。あの鳥は赤かった。まさか、あの卵からかえったのは、ドラゴンなの? どうして鳥からドラゴンが生まれるのか? そんなのありえないだろう。
「えっ、あの巣・・・。まさか、ドラゴン?」
七子は目の前のドラゴンに呆然としていた。
「うわああああああああ!」
七子は悲鳴を上げた。ほどなくして、七子はドラゴンに食べられた。
「七子、大丈夫?」
夫の声で、七子は目を覚ました。やはり夢だったようだ。あまりにもリアルすぎる夢だったな。何だろうか?
「夢か・・・」
七子はほっとした。ひょっとして、あの赤い鳥が悪夢を見せたのかな?
翌日、七子と同じ小学校の教員、千夏は小学校に向かおうとしていた。今日もいい天気だ。いい事がありそうだ。今日1日、楽しく頑張っていこう。
と、千夏は電柱を見た。田中には、鳥が巣を作っている。千夏はその様子が気になった。
「あれっ、鳥が巣を作ってる」
その鳥は赤くて美しい。この辺りでは全く見かけない鳥だ。千夏は首をかしげた。
「かわいいな。それに、珍しい色だな」
千夏はその鳥に見とれていた。見とれてしまうほど美しい。写真に撮って、生徒に見せびらかそう。きっと気に入るだろうな。
「きれいだな。かわいいな」
その鳥は、千夏をジロジロ見ている。まるで、千夏を狙っているような目つきだ。
その夜、千夏は赤いドラゴンに襲われ、食べられる夢を見たという。




