表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/23

4話 大洲市の神社

鈴が倒れて2日目 12時


すごい倦怠感に襲われた尊は…

気が付くと、病室で眠っていた。

―――ん?俺寝てたよー

慌てて目を覚まして…時計を見る。

―――もう昼か…

―――とりあえず、何か食べよう。


尊は、病院の食堂に向かった。

ごはんを食べながら…

スマホの写真を見る。

―――次は、愛媛県大洲市の神社か…

―――病室に帰ったら、すぐ行ってみよう。


―――お腹いっぱいになって眠くなってきた…

―――いやいや、寝てる場合じゃないぞ尊

―――よし!行くぞ。


ゴールデンウイークに

鈴と、5泊6日で四国に旅行に行ったんだった…

色々な所に行ったけど…

確か、神社はここだけだ。

事前に鈴が見つけていて…行ったんだ…


写真の上に石を置いて…

目を閉じて…開けるとそこには

鳥居が見えた。


鳥居をくぐると…先には本殿は見えない。

坂を上がると…

そこには、参籠殿が見えた。

由緒書には、昭和3年に地元有志により建設されたと記載されている。

参籠殿は、昭和9年に臥竜山荘を建築した中野○○の甥・中野○○によって設計され、神社の参道途中の傾斜面に「懸け造り」と呼ばれる特徴的な工法で建築されたそうだ。


確かに、斜面に経つ立派な建物だったから沢山、写真を撮った。


この神社は、名前の通り少彦名命すくなひこのみことを御祭神とし、全国でも珍しい「神様終焉の地」として建設された。家族の病気平癒、子どもの進学、それぞれの願いや思いを包み込み、癒す神社だと…


―――こうして、ちゃんと由来とかを見ると…

―――考えさせられるものがあるな…

―――鈴は、どう思っていたのかな…


幸い人がいない…

今のうちに石を置こう。 


尊は、本殿に行き…

石を置いてみた。

しかし…石は光らないし…

何の反応もなかった…


―――やっぱりだめだ…


帰ろうとしたが…

尊には気になることがあった…


こうして来た時に撮った写真は、どうなるんだろう。

スマホに保存されるのかな…


そう思った尊は、斜面に立つ神社の写真を何枚も撮った。

おまけに、普段はあまりしないのだが…

自撮りもしてみた。


―――よし、帰ろう。

―――鈴のそばに帰るぞ。


そして、尊は病室の写真の上に石を置き

病室に帰った。

鈴の状態は変わらない…

いくら話しかけても反応もなく…

尊は悲しくなった。


―――そういえば…

―――写真はどうなっているのか?


スマホを開いて、アルバムを見てみた…

でも、そこには撮ったはずの写真は

一枚も無かった…

―――向こうに行っている時のことは

―――現実には、反映しないんだ…

―――自撮り…鈴に見せたかったのにな…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ