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最終話 鈴の愛

伊邪那岐神は、これまでの鈴の姿を見せた。


鈴は、7年前から毎週のように会社の近くの神社を訪れては…


「どうか、尊との子どもが授かりますように」


と願っていた。


それを、ずっと見ていた伊邪那岐神が…

この神社に来る前日…


「鈴、お前の願いを一つだけ聞いてやる。明日、ここに来い」


と、夢の中で鈴に告げた…


―――それで、鈴はこの神社に俺と来たのか…




鈴が、ここに来て願ったのは…


「どうか、()()()()()()()()()()()()()()…」


だった…




そこに、伊邪那岐神が現れた…


「お前は、子授けを願っていたのではないのか?」


「私は、尊が病気になってから初めて尊がいなくなるのが怖いと思ったんです。子どもも欲しかったけど、尊の命の方が大事です。子どもは諦めますから、どうか尊を守って下さい。お願いします」


「分かった…ただし、5年間だけだ…この石をお前に預ける。この石を大事に持っていなさい。この石が守ってくれるはずだ」


「ありがとうございます」


「それと…5年経ったら、この石を返しに来ること。来なければお前の魂を貰うことになる…必ず返しに来い」


―――そういうことだったのか…

―――なぜ、鈴は石を返さなかったんだ…


1か月前…


鈴は、会社の近くの神社に来ていた。


―――あれから5年経ってしまった…。石の効力が無くなってしまって尊はどうなるの?

―――石を返しに行かないと…

―――もし、私が石を返さなければ、私の魂は取られてしまう…

―――でも、その代わりに尊の命は守られるのでは…

―――それで尊が元気でいられるなら…私はそれでいい…


そう考えた鈴は、毎日神社に行ってお願いした。


―――どうか、尊の病気が再発しませんように…

―――私はどうなっても構いません…お願いします。


そして…鈴が倒れた日が来た…


―――鈴、お前はバカだな…

―――確かに俺は、いつ再発するか分からないと言われていたけど…

―――いくら元気でも、鈴がいない人生なんて…楽しくないんだよ…

―――鈴がいてこその人生なんだ…

―――鈴、ごめん…俺は何も知らずに…許してくれ


伊邪那岐神は、尊に告げた…


「鈴の愛が分かったか…尊が代わりに石を返しに来たことに免じて鈴の目を覚ましてやる」


「ありがとうございます。俺はどうなっても構いません…鈴を助けて下さい」


そう、言った途端に…

尊は、病室に帰っていた…




すると、握っていた鈴の手がぴくっと動いて…目を開けた鈴が…


「ん?尊?」


「鈴、目を覚ましたんだな…お前は、本当にバカだな…ありがとう」


「尊、どうしたの?」


それから尊は、鈴が倒れてから伊邪那岐神が現れて色々な神社に行った話をした。



「心配かけてごめんなさい。でも…私は、尊が元気でいてくれれば、それでいいの…」


鈴はそう言ってくれた。


「俺は、鈴がいないとダメなんだということを再認識したよ…もう、無茶なことはしないと約束してくれ」


「尊、ありがとう…もう無茶はしない。約束する」



俺は、鈴の深い愛を知った…

良かった…本当に良かった…

俺は、本当に幸せ者だ…


鈴の両親、繭さん、愛さん、良さん…

みんな、鈴が目を覚ましたことを喜んだ…



鈴は何事もなかったように元気に退院し…

尊と鈴に、また穏やかな日常が戻ってきた。




1年後…


尊と鈴の子供、のぞみが生まれた…



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