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神殺人殺  作者: ナノ
83/85

第83話 恩寵

話し合いを開始し約1時間が経過した。


「ちょっと休憩。柚ももう限界でしょ。」


「はい。正直皆さんの話についていくだけで限界です。」


雪のこの提案は八乙女を気遣っての事だ。


いつもの雪なら5時間ほどぶっ通しで会議しても集中力を保っていられる。


「それにしても本当に如月さんって天才だったんですね。」


「天才ではないと思うぞ。俺はあくまで秀才だ。」


そう、天才と言うのは冬川や雪のような才能に恵まれた者の事を言う。


対して俺は闇影の教育を受けた結果、今の身体能力や思考力がある。


勿論俺に才能が全くないとは思わない。


俺以外にも闇影の教育プログラムを受けてきた人間はたくさんいたが脱落者も少なくなかった。


脱落しなかった分、俺も何かしらの才能があるのかもしれない。


ただ、雪や冬川の様に目に見える才能は無い。



適当に雑談をして再び会議を再開する。




作戦は一応決まったが十分とは言えない。


流石にα2相手だと必勝と呼べるような作戦は立てれなかった。


ただ、失敗しても八乙女の能力を使えばやり直すことが出来る。


この心構えが仇とならなければ良いが。





そして闇影が襲撃してくる予定日になった。


計画通りヘルヘイムの人間は拠点から離れてもらい安全な場所で待機している。


勿論、歩や勇人と言った俺の仲間もここから離れてもらった。


冬川と雪そして八乙女はモニタールームで待機している。


八乙女をそこに配置したのは何かあったときにすぐに駆け付けられるからだ。


「来た。敵は一人、正面入り口から約100m先。」


耳に着けたイヤホンから冬川の報告が聞こえた。


敵一人という事はα2の可能性が高い。


いや、間違いない。


俺は懐かしい感覚に襲われた。


こんな遠くからでも伝わってくるα2の殺気。



全身から鳥肌が立つような圧を感じる。


奴にとっての挨拶のようなものだ。



「久しぶりだな、α1。今は如月暁と呼んだ方が良いか。」


「ああ、今はα1じゃなくて如月暁だ。そっちこそ久しぶりだな、α2」



感動の再開という分けにもいかず互いに殺気を放っている。



「獄鎖ノごくさのくさび


α2が早速何か呟いたとたん周囲が地獄のような背景になり、気づけば俺の四肢に激痛が走り今まさにねじれ切られそうな感覚に陥ってる。


前回の俺はこの技で敗北したのだろう。


残桜世界のような初見殺し。



だが、前回の俺とは違い今回の俺はこのような初見殺しが来ることを分かっていた。


「残桜世界」


俺も負けじと残桜世界を発動する。


残桜世界の効果はその空間に限り俺がルールとなる。


俺自身もよく効果を理解していないがとりあえず決まれば必勝のような技だ。


ただ、今回は互いに大技をぶつけ合う形となり互いの空間が消滅した。


「お前も神の使いだったのか?」


「神の使い?知らないな。」


「とぼけるなよ。」


α2は知っていて当然と言った反応だが俺は本当に神の使いではないしそんな言葉も聞いたことない。


「その残桜世界は神から授かったんじゃないのか?」


「ああ、以前神と関わる機会があってこの技を貰った。」


「じゃあ、特別に教えてやる。それの秘密を。」


α2曰くこの残桜世界や獄鎖ノ楔は恩寵おんちょうと言って神から渡される言うなれば神託のような技らしい。


俺の場合は偶然ヨネアと戦う機会があり偶然授けられたが本来は神から認められた一部の人間が与えられるものらしい。


その基準はよく分かっていない。


α2は認められた分けではないがボスが認められそのボスが神に頼みα2にも恩寵おんちょうを授けてもらったらしい。


ボスの事だから何やっても不思議ではないと思っていたがまさか神と交流を持つとは・・・少し呆れる自分が居る。


「まあ、お互いに必勝である恩寵おんちょうは無意味だ。久しぶりに能力と素の実力で勝負するか。」


「そうだな。お前とは一度本気で殺し合いをしてみたかった。」


前回の俺はα2の恩寵おんちょうで敗北しているため能力を明らかにすることが出来なかった。


まずは相手の能力を探るか————そう思ったが見た瞬間に分かった。


α2が俺の目の前で分裂し、全員合わせて20人になった。


「気持ちわる。」


思わず口に出てしまった。


「ボスも同じような反応をしていたよ。あの方と同じ感性を持つお前は本当に嫌いだ。」


α2はボスを慕っていて俺を嫌っている。


自分の慕っている人と嫌っている人間が同じ感性を持つのは誰だって嫌だ。


俺も嫌いなボスと同じ感性だと言われたら腹が立つ。


「さあ、俺の能力は開示した。次はお前の能力を見せろ。」


本来なら能力を使わずに倒したいところだがα2相手に能力を使わないなんてありえない。


能力を使わなければ確実に俺は負ける。


と、いう事で俺は右手で銃の形を作り能力を使い圧縮した空気をα2目掛けて放つ。


放った物が銃弾ではなく空気であるため不可視の攻撃。


空気弾はα2に命中した。


一見大した傷は無いが俺の空気弾はそれだけではない。


命中して1秒ほど経過すると圧縮した空気が元のサイズに戻りα2は木端微塵になった。


「なかなか強力な能力だな。ただ、能力が空気弾と決めつけるのはまだ早い。そうだな、空気弾ではないとしたら、大気を操作する能力あるいは空間を操作する能力と言ったところか。」


α2の的確な推理に鼓動が早くなる。


ただ、それを悟られるわけにはいかない。


「どうだろうな。とりあえずお前の分身の限界でも確かめるとするか。」


そう宣言し俺は空気弾を連射して残り19人のα2へ放った。


空気弾は一人を除いて命中した。


「ほう、連射も出来るのか。じゃあ、俺もこうしよう。」


α2は再び分裂を開始し今回は約100人にまで分裂した。



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