表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神殺人殺  作者: ナノ
81/85

第81話 闇影

柊玲奈率いる新ヘルヘイムは着実に勢力を拡大していき今注目を集めている。


拠点のあるホテルは東京だが他県から様々な手段でやってきて加入したメンバーもいる。


福岡から歩いてきた猛者もいるほどだ。



そろそろ俺の目的を果たしてもいいのではないか――そう思った矢先、偶然か必然か、闇影に関する情報が舞い込んできた。


何やら先の襲撃で大打撃を負った犠牲の誓いを半壊滅させた人間が居るらしい。


それが俺の元同僚である現闇影Ω部隊α2。


これは不確定な情報だが犠牲の誓いを半壊滅させたα2は犠牲の誓いの生き残りを闇影の傘下に加えたそうだ。


俺が闇影に所属していた頃、あいつにそんな権限はなかったはずだが今は違うのだろうか?


それと、ボスの所在が分からいことも不可解だ。


冬川にいくら調べさせてもボスの所在は分からない。


彼女の推理ではボスは今海外に居るとのこと。


神殺人殺が始まって国境に見えない壁が出来ている。


だから、誰かを派遣したりすることが出来ないため海外の正確な情報が入りずらい。


俺の目的(ボスを殺す事)を達成するためにはボスの居場所を知る必要がある。


それが難しいならα2に聞き出すことも視野に入れるか。




そんな事を考えながらホテル周辺を散歩していると背後から誰かが走ってくる気配を感じた。


「如月さん、待ってください!!」


後ろを振り返ると慌しく走ってくる八乙女柚の姿がある。


普段の落ち着いたイメージとは一転し、その表情からもただ事ではないことが直感できた。


「落ち着け。俺は逃げない。」


「申し訳ありません。ただ、緊急の連絡なので。」


そして八乙女柚は一拍置いて、俺の予想だにしなかった一言を口にした。


闇影イクリプス


俺はその単語を聞いたとたん瞬時に八乙女を押し倒し首元にナイフを当てる。


あまりの速度に、八乙女柚は何が起きたのか分からないといった表情を浮かべていた。


「嘘をついたら殺す。いいな?」


俺の気迫に圧倒された八乙女は言葉を発さずひたすら頷いた。


その眼には恐怖から涙がこぼれている。


「お前は闇影の人間か?」


俺の問いに八乙女は首を横に振った。


発汗、心音、瞬きの回数、そのどれも嘘をついているような反応ではない。


ただ恐怖に支配されている反応だ。


「次の質問だ。お前は俺の敵か?」


この質問にも首を横に振る。


闇影の人間ではないし敵でもない。


と、いう事は俺の想像通りなら本当にただ事ではないかもしれない。


もしかすると俺達が全滅する可能性がある。


この質問で俺の想像が的中しいるかが分かる。頼む、外れていてくれ。


心の中でそう願うが現実は残酷だ。


「八乙女の能力が関係しているのか?」


この質問に八乙女は激しく頷いた。


八乙女が白だと確信し、俺は彼女を解放した。


「悪かった、急に殺気を向けてしまって。」


「大丈夫です。」


八乙女はそういったが体の震えが止まっていない。


本来なら落ち着くのを待った方が良いのだが事態は一刻を争う。


「もしかして、前回の俺が今回の俺に闇影と伝えたら話がスムーズに進むと言っていたのか?」


「はい。」


八乙女は俺の発言で安心しきったのかその場に膝から崩れ落ちた。



八乙女柚の能力それは少し先の未来を見る能力———ではない。


真の能力はおそらく時を戻せる能力だ。


俺と同じように能力を偽っていた。


まあ、普通は言うメリットが無い。仲間でも騙せるなら騙しておいた方が得だ。


八乙女の場合、過去の出来事を時を戻して話すだけで、あたかも未来を見通す能力があるかのように偽ることができる。


俺と冬川はもしかしたら八乙女の能力が時を戻す能力ではないかと前々から予想していた。


まさか本当に能力を偽っていたとは思いもしなかったが。


「それで、前回起こったことを話してくれ。」


「その口ぶりだと私の真の能力については理解していますね。順序立ってて説明します。」



そこから八乙女は想像を絶する話を始めた。



どうやら明後日、ヘルヘイムが襲撃されるらしい。


それも相手は犠牲の誓いではなく闇影。


その結果ヘルヘイムは柊玲奈が殺され連合の欠片を破壊されて全滅。


俺たちのチームも俺が行方不明になり八乙女以外のメンバー全員が全滅。


それで八乙女は時を戻し対策に出た。


これが1回目の話だ。


それから八乙女は何十回、何百回と時を戻し結末を変えようとしたが結局同じように俺と八乙女以外全滅。


そこで八乙女は何回時を戻しても死ぬことのなかった俺に自分の能力と起こったことを打ち明け少し未来を変えることが出来た。


始めは俺も半信半疑だったらしいが実際に目の当たりにして信じてたらしい。


俺に能力と状況を打ち明けた過去は死者を半数に抑えることが出来たが、俺が死んだ。


ただ、その時の俺は八乙女の能力を信じ自分が死ぬ前提で情報を持って帰った。


その情報を八乙女に伝え、次の俺に託したという事だった。


何とも俺が考えそうな作戦だ。


「で、その情報と言うのは?」


「前回の如月さんが言ったことをそのままお伝えします。一つ目は「ボスは海外に居るから第2ステージが終わるまでは警戒する必要はない」2つ目は「α2の能力は分からなかったが残桜世界のようなものを使える。」です。」


これらの事から予測するに前回の俺の敗因はボスを警戒しすぎていた事とα2が俺と同じような初見殺しの技を持っているという事だ。










面白ければ評価、ブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ