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神殺人殺  作者: ナノ
66/85

第66話 平和な日常4

雪は文句を言いながらルール通り屋上へ向かった。


これで不安要素は無くなり俺たちの計画は順調に進めることが出来る。


「じゃあ、次は少し遠いけどグラウンドの木の上に矢野君と白石が居るから2人を捕まえようか。あ、分かってると思うけど、全力で走ったらだめだからね。」


「ああ、分かってる」


俺が全力で走れば逃げ側全員を難なく捕まえることが出来る。


しかし、雪と冬川以外は俺の本当の実力を知らない。


つまり、この計画は俺の実力を知られない程度に手加減し尚且つ計画の最終段階までうまく運ぶことが理想。


そのためには冬川の手助けが必要不可欠。


他にも雪という不安要素の排除。


2つのピースは揃っている。


この計画に失敗はない。




グラウンドへ到着し、一応探すふりをしておく。


前々から思っていたが、この学校の設備はかなり整っている。


このグラウンドだってそうだ。


広さは俺や勇人が通っていた学校の10倍以上ある。


一周歩くだけでかなりの時間がかかりそうだ。


だから、頭の切れる勇人はこの場所を選んだのかもしれない。


白石は勝馬に乗ったところか?


とりあえず、探すふりはこの辺にしておこう。


俺はグラウンドの端に生い茂っている木を確認しその上にいる勇人と白石に声を掛ける。


「勇人、白石、もう逃げ場はない。おとなしく降りてこい。」


「クッソ。何でこんな場所まで来るんだよ」


「確かにな、さすがにこの場所までは来ないと思ってたんだが、読みが外れた。」


潔く木から降りてくる2人の肩をポンと叩く。


「捕まえた」


勇人や白石が言う様に、冬川のアシストが無ければこんな場所まで探しに来なかったかもしれない。



「じゃあ、次は原君と笠原が職員室にいるから捕まえよう」


「了解」


残るは、晴翔、安藤、笠原、椿、八乙女、それと歩と愛奈。




晴翔と笠原のいる職員室は入れないように机やロープでバリケードが作られている。


この鬼ごっこに勝利するために隠れてやり過ごすのではなくそもそも鬼である俺を近づけさせない作戦か。


バリケードはガチガチに固められており一般人だと突破するのに苦労するだろう。


時間を掛ければ突破できるが、その場合制限時間である1時間を超えてしまう。


「冬川、何か作戦はあるか?」


「勿論!!」


冬川がエンターキーを強く押す音がイヤホン越しに聞こえたと同時に端末から通知が鳴った。




特殊ルール

・これよりこのゲームが終了するまで両陣営能力の使用を許可する。

・能力使用条件

 他人に命に関わるような危害を加えない事。


 以上



「良し、バリケードをぶっ壊そう!」


こうなることを予想していたかのような対応の速さに驚きつつも指示通りバリケードを殴り破壊する。


俺の真の能力は空間操作だが、冬川と雪以外は俺の能力を身体強化だと思っている。


つまり、俺はある程度本気を出しても能力を使ったと言い訳が出来る。



バリケードを壊したが、その奥にもバリケードが設置されている。


「ごめんね、暁。この勝負は僕たち(逃げ側)の勝利だ」


晴翔の声がバリケードの奥から聞こえる。


「こんなのまた壊せばいいだけだろ」


「じゃあ、やってみてよ」


俺は再びバリケードを殴り壊してみる。


しかし、先ほどのバリケードと同じ造りなのにその硬度はまるで違う。


晴翔の能力は物質の硬度を変えることが出来る。


予想するに能力を使い、バリケードの素材である机の硬度を上げたのだろう。


「それだけじゃないよ。机と机のつなぎ目を見てごらん。」


晴翔は俺の心を見透かしたかのように言った。


先ほどまで机はロープで固定されていたが、何やら別の何かで接着されている。


これは確か・・・


「それは俺の能力でエポキシ樹脂を生成し、晴翔の能力でそれを固めた。」


そう言ったのは晴翔の近くにいるであろう笠原迅だ。


能力は化学物質を生成する。


笠原とはあまり話したことがなかったが、どことなく晴翔と雰囲気が似ている。


似たもの同士は惹かれあうというが、いつの間にか晴翔と笠原は仲良くなったようだ。


と、今はそんなことを考えてる場合じゃない。


端末で時間を確認すると残り時間は約20分。


「大丈夫?何か打開策でも用意しようか?」


冬川の声がイヤホンから聞こえ、一言「問題ない」とだけ答えた。


俺は拳を強く握りバリケードに拳を振るう。


廊下が反響しやすい構造だったためか轟音が鳴り響いた。


正面を見るとバリケードは粉々に破壊され、その奥には晴翔と笠原が居る。



俺は2人の肩をポンと叩き宣言する。


「捕まえた」


「すごいね、あのバリケードを破壊するなんて」


「まあ、能力を使ったからな」


「それでもすごいよ。僕の能力での最高硬度だよ。」


ここで謙遜してもただの嫌味になりそうだったので素直に受け止めた。


「2人の作戦も良かった。晴翔の能力と笠原の能力の組み合わせはもっと応用が利きそうだな。」



その後、笠原と晴翔は何か話しながら屋上へ向かった。


きっと、反省会でもしているのだろう。



「じゃあ、次は体育館に陽菜、八乙女さん、安藤さんが居るからすぐに向かって。残り15分だから時間が押してる。」


「了解」







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