第63話 平和な日常
それから小一時間ほど会議を続け、解散となった。
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翌日
隠し要素が終わって間もないがやることがない。
現在12/19日(金)13:10 普段であれば学校で授業を受けている時間だが、今は学校を運営できる状態ではない。
学校だけでなく、会社なども運営できていないため人類皆暇しているだろう。
いや、一般人だったら、いつ死ぬかもしれない恐怖に怯えているのかもしれない。
俺にとっては神殺人殺など遊びも同然なので、別に恐怖を感じることはないが。
なんなら、闇影に所属していた時の方が命の危険があった。
その時と比べると今は平和すぎる。
と、そんな感じで今はこの私立姫百合女学院の屋上で日向ぼっこをしている。
こんな天気の良い日に訓練なんてやる気が起きない。
そんな俺の右隣では腕立て伏せをしている雪が居る。
雪は頭脳明晰だが、身体能力は並程度だ。
俺の片腕として役立たせるためにはもう少し実力を付けてもらわなければ困る。
せめて、ファーストレベルにはなってほしいところだ。
そして、俺の左隣では俺と同様に日向ぼっこをしている冬川の姿がある。
これは両手に花と言うやつではないのだろうか?
と、そんな思考をしたが冬川を見ると犯罪臭を感じた。
冬川の実年齢は俺たちと同様に17歳なのだが、その見た目、身体は小学生と言っても良いだろう。
「ちょっと、二人だけずるいわよ」
俺たちが隣で日向ぼっこをしていることに不満を感じたのか、雪は怒りをあらわにする。
「まあまあ、こんな天気の良い日に怒るなって。これも雪の実力向上のためだ。ちなみにあと100回な」
「そうだよ。暁に比べたら、雪ちゃんの身体能力なんて虫以下なんだから」
「せめて比較対象を人間にして欲しいところね。それよりも、冬川さんこそ体力を付けるべきじゃないかしら。」
雪があたかも俺が人間じゃないと言ったことは聞かなかったことにしてやろう。
「私は、情報担当だから体力なんていらないんだよ。」
「そうだ暁、私も作戦の立案とかで役に立ちたいのだけど?」
「ああ、そのつもりだぞ。前線で作戦を立ててくれ。」
実際に雪には戦闘メインではなく、裏方を担当させるつもりだったが、冬川の加入により裏方の役は埋まってしまった。
それに、前線で作戦を立てる役も重要だ。
前線に立たないと見えない景色だってたくさんある。
雪を前線に立たせたい一番の理由は、やはり雪の成長だ。
俺の目的(闇影のボスを殺す)を果たす時が来たら、俺と冬川は今回の様に一時チームを離脱する。
その時に勇人や歩、晴翔を守れる人間が欲しい。
そのためにも雪にはもっと強くなってもらわなければならない。
「そういえばさー、私たちのチームも意外と話題になってるの知ってた?」
今にも寝そうな声色で重大な事を言った冬川。
「そうなのか?」
俺も少し眠たくなり返事が適当になった。
「そうなのかじゃないでしょ!!」
このことについて一番驚いていたのは雪だったようだ。
俺も、一応端末を開き神殺人殺のフリーチャット欄を確認する。
「別に、何も話題になってないが」
「そりゃあ、暁の端末から見ても何もないよ」
冬川の言っていることが全く分からない。
隣で聞いていた雪も頭に?が浮かんでいる。
「これ見て」
そう言った冬川は自分の端末を俺に渡してきた。
端末を見ると、俺が普段見ているフリーチャットではなく個別のグループが表示されていた。
そこにはこのような会話履歴が記されてある。
『闇影のα1が生きてたってマジかよ』
『そんなわけねえだろ』
『だよな。あんな化け物が1年もおとなしく出来るはずがねえ』
『いや、割と確かな情報らしいぞ。なんか、雷鳴を壊滅させたとか』
『その情報で嘘が確定したわwww。殺し屋を殺す事に特化した殺し屋を殺し屋が壊滅させれるわけねえだろ』
『それもそうだなwww』
そんな呑気な会話を確認する。
「α1って暁の事よね」
「そうなるな」
「で、雷鳴を壊滅させたのは事実?」
「そうなるな」
「ってなんでこんなに早く情報が洩れてるのよ!!!」
雪が大声でそんなことを言った。
「叫ぶなよ。誰かに聞かれたらどうするんだ?」
けど、確かに情報が洩れるにしては早すぎる。
それに、こんな雑魚そうな連中が知っているという事は確実に闇影にも伝わっている。
少しまずいな。
「これ、個人のグループだろ。何で閲覧できるんだよ。」
何となく答えは分かっているが一応確認する。
「普通にハッキングしたからだけど?」
当たり前かの様に冬川はとんでもないことを口にした。
「すごいな。他のグループも見れるのか?」
「うん。けど、こういうハッキング対策を取っるグループには流石に侵入できなかった。例えば、今話題になってる4つの連合とか」
「まて、という事は俺たちのグループもハッキングされてるのか?」
勇人、歩など、全員が居るグループを他者に見られるぶんには問題ないのだが、俺、冬川、雪の3人のグループを見られるのはまずい。
俺と冬川の正体とか、本当の能力の事とか普通に履歴に残っている。
「大丈夫、グループを作った瞬間に対策しておいたから。」
その言葉にホッとする自分がいた。
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