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神殺人殺  作者: ナノ
32/85

第32話 救出作戦5

恐らくだが、目の前の男が言っている「あの人」の事を俺は知っている。

そいつは俺の元仕事仲間。

そろそろ俺の目的を果たさなければならない時が来たようだ。



目の前にいる男はハンドサインで周囲にいる仲間に合図を出した。

すると周囲に隠れていた人間が銃をこちらに向け躊躇いもなく銃弾を放ってきた。

Beastの連中とは異なりエイムが良く、全ての銃弾が俺の頭をピンポイントに近づいてきた。

俺は能力を使い目の前にいる男と自分の座標を交換した。

銃弾はその男に命中するかと思いきや、全て躱していた。

まあ、あいつの部下であればこの程度の事は出来て当然か。


「お前の能力、対象と位置を交換する能力か?」


「どうだろうな?」


「まあ、答えてくれるとは思っちゃいねえよ。それより、お前の身のこなしは気に入った。名前だけでも憶えてやるよ。」


「いや、名乗ってほしいなら素直にそう言え。まあ、聞かれても答えないが」


再び男は不敵な笑いを始める。



雪も心配するしそろそろ終わらせるか。

そう思い俺はbeastにしたように周囲の空気密度を上げ急激に気圧を変化させた。

勿論病院内は対象外だ。



だが、誰一人として効いていない。

さすがに、この程度じゃ無理か。

一般人相手ならともかく訓練された相手だとこの程度は普通に耐えられる。



「新技を試してみるか。」


俺はそうポツリと呟く。



この技はヨネアとの対決を経て入手した技。

空気弾の様に俺が開発した技ではない。

ヨネアが消えてすぐに実はチャットでヨネアからプレゼントが届いてた。

そのURLを開くと新技と書かれており使用方法と効果、技名までも書かれてあった。

なぜ俺にこのような事をしたのかは不明だが、返す方法がないためとりあえず貰っておくことにした。




目を閉じ集中する。

効果範囲、効果時間を設定。

能力の核、ヨネアが言うには心臓の中心部にあるらしいその場所を意識で刺激するようなイメージをする。

すると全身から能力があふれ出すような感覚に襲われた。

俺自身何が何だか分からない。

例えるなら、俺がヨネアに全力の空気弾を放った時の様に能力の素のような何かが一気に排出されているときのようだ。

だが、あの時のような不快感はない。

効率的に能力の素を使っているのを実感できる。



能力の素の排出が終わった感覚を感じ目をゆっくり開ける。

目の前には桜の木が数本並んである。

だが、ほとんどの桜が春の桜の様に満開ではない。

今にも散りそうだ。



俺が最後にあいつと見た風景、俺の記憶で作られているのか?

俺の過去に残る唯一の良い思い出。

それが具現化しているかのようだ。



桜の他には、俺を殺そうとしている者たちの姿もある。

だが、一向に攻撃してこない。

それどころか、石化したように動いてもいない。

まあ、それもそのはずこの空間は俺が主導権を握っている。

正確に言えばこの空間だけは俺がルールだ。

ヨネアから与えられた技、残桜世界ざんおうせかい

範囲内にいる対象をこの空間に強制的に引き込む。

空気弾や気圧を変える俺が考えた技が馬鹿らしくなるほどの強さ。

この技があればヨネアにも勝てたかもしれない。

いや、それはないか。

この技でも彼女に通じる気がしない。



それはそうとして、あと数秒程度でこの空間が崩壊してしまう。

俺はナイフを強く握り目の前にいる敵を全て殺した。



この中のリーダー的存在だけを担ぎ残りはこの空間に残しておく。

俺が能力を解除すると空間が崩壊していきやがて、さっきまでいた病院の前に戻ってきた。

俺が担いでいる男以外は戻ってきていない。

何処に行ったかは定かではないがおそらく別次元にいったはずだ。



それよりも俺は男の服を漁りヨネアが配布した端末を抜き取る。

その端末を操作しチャット欄からそれらしき会話を見つけ、そいつに電話を掛ける。



5度ほどコールが鳴りそいつは電話に出た。


「久しぶりだねα1。いや、今は暁君と呼んだ方がいいか」


その声に俺は聞き覚えがある。

少し高めで、全てを見透かしているかのように話すその声の主は俺の前職で同じチームとして働いていたα6と呼ばれていた男だ。


「久しぶりだな。まさか、お前から接触してくるとは思わなかったぞ」


「だろうね。君はチーム全員から死んだものと扱われているからね。まだ、君が生きていることは僕しか知らないはずだよ」


「俺を脅してるのか?」


「いやいや、君を脅すようなことはしないよ。元とはいえ同じチームで切磋琢磨してきたじゃないか。」


「じゃあ、何で接触してきた」


「ただの挨拶だよ。僕もさっきまで君が生きていたことを知らなかったのさ。いつも通りbeastの拠点に行くと壊滅していてね、僕の部下が人間の記憶を抜き取れる能力を持っているから、適当に軽症の人間の記憶を抜き取って記憶を見てみたら、一瞬だけだけど君が映っていたんだよ。もうね、運命だと思ったよ」


そういう事か。

ちゃんと後処理するべきだったな。

まあ、結果論か。


「やっぱり、お前がbeastを仕切っていたのか。」


「正解。このゲームをクリアするのに大事なものは分かるかい?もちろん星の数も大事だけど、ptも重要なんだよ。もちろん君なら気づいていたはずだけど。でも僕一人じゃなかなか集まらなくてね、あるゲームで出くわした元軍人の人を使って効率よく集めていたのさ。」




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