表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神殺人殺  作者: ナノ
22/85

第22話 塔2

転送が完了し目の前には約600メートルほどの高さの塔が立っている。

この塔の最上階にいるボスを倒せばゲームクリアか。


「皆転送が完了したようね。早速出発するわよ」


雪に続いて一色愛奈、八乙女柚そして俺の順番で塔に入った。



1階層を一通り周り何もないことが確認できた。


「これってどうやって上に行けば良いのかな?」


そう言ったのは一色愛奈という名前の女。

彼女の能力は確か他人の傷を癒すことの出来る能力だったか。


「この一階層には2つの部屋があった。皆が気づいていたか分からないけどその2つの部屋に隠しスイッチがあったわ。多分それを押せば上の階に行けると思う。」


雪の指示に従い俺たちは全員で2つの部屋に再び入る。


「何も起こらないね」


「2つの部屋のスイッチを同時に押すというのはどうでしょう?」


「そうね、柚の言う通り同時に押してみましょうか。じゃあ、如月君と柚であと一つの部屋に行ってちょうだい」


そう言われて俺と八乙女柚はもう一つの部屋に行くことになった。



気まずい。

もう一つの部屋はここからさほど離れていないが会話がなく気まずさのせいか体感時間が3倍ほど長くなっている。

八乙女柚はというとずっと微笑んでいて正直なにを考えているか見当もつかない。

まあ、ここは俺から適当に話を振るか。


「八乙女は好きな食べ物とかあるのか?」


言った後に失敗したことを実感した。


「ふふ。そうですね、オムライスが好きですよ」


「そうか・・・」


会話が終わってしまった。

今の会話で稼げた時間は30秒といったところか。

目的地まであと2分程度。


「じゃあ、私からも質問です。」


「何でも聞いてくれ」


「なぜ、あなた達のリーダーは矢野さんが担当していたのですか?」


「あいつが一番頭脳明晰でカリスマ性があったからじゃないか」


「そうですか?私にはあなたの方がリーダーに向いていると感じているのですが。」


「理由を聞いても良いか」


「勘です。こう見えて私の勘はかなり当たる方ですよ」


俺の実力を見破られたと思ったが杞憂だったな。

だが、彼女の勘というのは馬鹿にできない。

これは勘というよりも無自覚な洞察力だろう。


「残念だが、今回はハズレだ。俺には特に秀でた能力はない。」


「そうですか。残念です」


そんな話をしているうちに目的の部屋に到着した。

その部屋の隠しスイッチを見つけ雪に電話をかける。


「こっちは準備出来たぞ」


その後雪の「せーの」という合図でスイッチを押した。



その瞬間中央の柱から人型のロボットが10体程度出現した。

そのロボットは二手に分かれその半分は俺達の方へ真っ先に走ってくる。

恐らくもう半分は雪たちの方向へ行ったのだろう。


「一応確認だが、八乙女の能力はどのくらい先の未来が見えるんだ?」


「そうですね、頑張れば30秒先くらいでしょうか」


その能力が本当ならばサポートに徹させた方が良いと判断する。


「じゃあ、八乙女は能力を発動させて少し下がってくれ。俺が何とかする」


「でも、一人で5体は無理があります」


俺はその発言を無視しロボットに突っ込んだ。

勿論本当の実力は出すつもりはない。

俺の目的は時間稼ぎだ。

適当にこのロボット達を足止めしとけば雪たちが加勢に来るだろう。

幸いにもこのロボットはかくれんぼの時にいた守護神ほどの力はなくプロボクサー程度の実力だ。




そんなこんなで適当にロボットの相手をしていると突然すべてのロボットの首が落ちた。


「待たせたわね」


その声の主は栗花落雪だ。


「すごいですね、雪ちゃん。今どうやって倒したのですか?」


俺の後ろに隠れていた八乙女柚は雪に質問する。


「今のは水を圧縮してそれを勢いよく放出しただけよ。」


2人の会話で彼女の能力はかなり応用が利くことを再認識することが出来た。


「ごめん、遅くなった。2人ともケガはない?すごいね一人で5体相手にしちゃうなんて」


一色愛奈は呼吸を乱しながら遅れて到着した。

あまり体力がないのだろうか。


「俺は大丈夫だ。どこもケガしてない」


「私も大丈夫です。如月君が守ってくれましたから」



雪は凄いだろと言わんばかりの表情でこちらを見てくる。


「栗花落、助かった。正直あのままだとじり貧だった。」


「まあ、当然よね」


こいつ少し調子に乗ったな。



そんな話をしているとロボットが出てきた柱の中央に魔法陣のようなものが展開されていた。


「あそこに行けばおそらく別の階層に行けるはずよ。食料や水も無限にあるわけじゃないからさっさと行きましょう」



そうして俺たちは魔法陣に乗り別の階層に移動することに成功した。


「ここは迷路ですかね」


「そうね、私の得意分野だわ。とりあえずついてきなさい」



雪の後に続くと迷路が得意というのが伝わるほど迷わずに進んでいる。

こういった迷路やパズルなどの思考を問われるゲームが得意なのだろう。

生粋の頭脳型だな。


だが、おそらくこの階層の迷路はそう単純にはいかないだろう。

雪もそろそろ気づく頃合いか。

この迷路は初めのうちは素直にいけば攻略できそうだが、ある程度進むとリアルタイムで経路が変わっている。

だが、完全にランダムで変わっているわけではない。

この迷路を攻略するためにはそのパターンを全て暗記する必要がある。

雪がこの仕掛けに気づき対応出来るか見どころだな。


面白ければ評価、ブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ