ダメなんだ
ダメなんだダメなんだ。私はダメなんだ。
みんなが目をつむって出来ることが出来ないんだ
君にもいいところがある
君にしか出来ないことがあるはずさ
探してみよう、時間がかかっても。
どれだけ時間をかければ見つかりますか
私は元気で健康らしいです
今この状態は健康ですか
わかりませんわかりません
だってあなたは私じゃないからわかりません
でも私だってわからないんです
わかる人なんているんですか
自分のことでいっぱいだと色々なところで聞きました
私が私のことがわからないのに他人のことに
構っていられないことだけはわかります。
ああ、ああ、叫んでいいですか
走ってもいいですか
ああ、ああ、人のマスクに嘲笑を感じてしまう
そんな私は自意識過剰ですか
涙が自然に出るのはなぜですか
私の体はおかしいのですか
勝手に目をそらしてしまう私は
身体を丸めてしまう私は
暗闇に安心してしまう私は
世界にはいらない存在ですよね
履きなれた靴に金木犀の香り
黄色いハンカチに若葉の揺らぎ
私には眩しすぎてお腹が痛い
ツライツライつらいつらいって
叫んでいいですか。私はダメな人間です。
どうしたって光の中にいれないよ
安心するんです。そこが私の居場所なんです。
暗いからって引っ張り出さないで。
どうか私をほっておいて
いつかの微笑みも思い出に溶け込ませて
私のいつかは忘れてください
だって何十億万人のうちのたった1人
そんなの忘れてくれたほうがいいのです
私には記憶力がありません
社交性なんてありません
光なんてありません
明日の希望もありません
でもだからって押し付けないでください
今の私にはこの闇が必要なのです
未来が見えないほうがいいのです
明日がわからないほうがいいのです
頭空っぽがいいのです
ダメなんだ、だめなんだ、どうしたってダメなんだ
私はネジが外れていて 私は心が壊れていて
私は勇気の欠片もなくて 私は口も動かない
暗いって言われるのがいいのです
そこが安心するのです
そこの隙間に埋まりたいのです
壁と壁の間には挟まる理由があるのです
人は言います
どうしてそんなことばかり言うの
私は言いません
言ったところで理解してもらったこともないのだから
説明は何度もしました
そしてそれを聞いた人は必ず言うのです
一過性のことだよ
今だけだよ
出ておいで
こっちは暖かいよ
寂しいでしょ
楽しいよ
求めていないことを理解してくれません
今だけだとしても今は要らないのに
もう出ていますがこれ以上どこにでるのですか
1人でも暖かいです
寂しかったらそんなこと言いません
楽しさは求めていません
一過性ってあなたが決めることなのですか
ねえ
人は人の数だけ
人生があって価値観があると
誰かが説きましたよね
なぜみんなで同じ方向しか
向いてはいけないのでしょうか
後ろを向いてもいいでしょう
横だって下だって
安心するところにいさせてください
色々言いましたが結局私はダメなんだ
わかりませんわかりません
私は未来がわかりません
分かる人なんているんですか
自分のことでいっぱいって聞きました
暗闇に安心してしまう私は
世界にいらない存在ですよね
明日がわからないほうがいいのです
頭からっぽのほうがいいのです
まるで子宮にいる赤ん坊のようだねと
誰かがいっていました。
時期になったら勝手に出るか
誰かが苦しんで出てくるかもしれないね
でも誰かが苦しむのを見ることになるなら
多分私は勝手に出るのかも知れません
私は健康らしいですが
今の状態は健康ですか
それなら良かったです
ダメで良かったです
ツラくて良かったです
気付いたら良かったが増えて良かったになっていた
ああだから、私はだめなんだ。
私は記憶力がありません
社交性なんてありません
光なんてありません
明日の希望がないので
明日の失望もありません
光がないから闇もなかったのです
社交性なんてなかったから
狭い世界が私の全てです
記憶力がないから
良いことも悪いことも
全て同じなのです
ダメなんだ。何がだめかも忘れていくから
ダメなんだ。私は私だけなんだ
ダメなんだ。叫んだことも忘れていくから
今日も目をつむって生きているのかもしれません。