表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ニート、管理職≪大魔王≫にジョブチェンジする。  作者: 芹沢 憂
1章 ダンジョン準備編
2/4

ニート、死す!!!!!

「いやいや、なんだよこれ。」


二度寝しようと戻ってきたら、目のまえには部屋には丸い謎のどす黒い球体がその存在を強調するかのように浮いていた。ほとんど光を反射していないのか、まるで空間に空いた黒い穴のようだ。



数十分前まではこんな暗黒物質はなかったし、いくら眠くてもこんな不気味なオブジェ、気がつかないはずはない。そもそも鈴もいたはずだしな。


………どうしよう?









「寝るか!!!!(本日二度目)」


いや、これは決して現実逃避ではない。ほら、昔から眠気あったら戦には勝てぬとかそんな名言あったじゃん?そ、それにこれは幻覚で、寝たらなくなってるかもしれないじゃんか(汗)







「ま、まだあるぅぅぅぅっ!!!!」


たっぷり5、6時間ほど寝て起きると、そこには変わらず不気味な存在感を発し続ける謎の物体があった。おもわず、復活した深夜テンションで叫んでしまう。ジッとその空中に浮かぶ奇妙なオブジェを睨んでいると、あることに気づいた。


「あれ?…でも、よく見るとなんか魅力的に見えてきた…?」


さっきまでの嫌悪感が嘘のように消え、その代わりにこの球体がほしくてたまらなくなる。

そして、その何とも言えない魅力的なオーラに引き寄せられるように移動し、深夜テンション状態のままさ・わ・っ・て・し・ま・っ・た・。


『個体名、フジサト ウツツの[%¥¿@ア]への接触を確認しました。これより、地球は第三フェーズへの移行とともに、[ダンジョンシステム]を実行します…成功また、フジサト ウツツに[魔王]への適正を確認。プランβを実行します。』



そんな天上の調べのような声が聞こえ初めたと同時に体がまるで1から作り変えられるような激痛に襲われる。そして—


「え゛?」


地面にぽっかりと穴が空いたと認識すると同時に、追い打ちをかけるように奈落の底へと落ちていった。


「寝起きでいきなりひもなしバンジーって、マジで誰だかしれねぇが、今度会った時ぜ、絶対に許さないからなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁈」





『世界で初めてダンジョンマスターへの進化を確認されました。称号【原初】を獲得しました。』



「グヘッ!!!!!」



またさっきの美しい声が聞こえたと認識すると同時に地面に叩き付けられ、そのまま俺の意識は暗闇に飲まれていった。






「イッテェ…てか何処だよここ」


目が覚めると、そこは六畳ほどの石造りの部屋だった。照明一つない密室なのに何故か明るい。そして、部屋の丁度中央には、あの全ての元凶が、空中に浮いていた。…というかあの状況でよく助かったな俺。…めっちゃ体痛いけどな!!!!


「おはようございます、ダンジョンマスター様。今回、ウツツ様の臨時アドバイザーを務めさせていただきます。創造神様の配下筆頭、熾天使のエアリエルと申します。」




急に、背中から聞いただけで浄化されそうな美しい声が聞こえた。…さっき後ろを見た時は誰・も・い・な・か・っ・た・は・ず・な・の・に・。恐る恐る後ろを振り返ると、思わず目を見開く




そこには、天使がいた。



どこか無機質な印象を与える透き通るように白い肌。人間離れした凄まじく整った顔を唯一、日が沈む一瞬の美しさを切り取ったような紫の瞳が彩っている。

しかも、全・裸・で、神々しい純白の3対の翼までついているんだよ?…ここ桃源郷じゃん。


しゅ、しゅごい…おっぱいでっか…思わず下の方に視線をむけてしまうと、そこに広がる景色を見て、思わず息を呑んだ。残っていた僅かな眠気も綺麗さっぱり消え去った。


エアリアルさん?が急に動きが止まった俺を見て不思議そうにしている。てか名前長いなぁ…エルたんでよくね?

本当、まじさっきまで黒幕に会ったら一発殴ってやろうと思っていたけど、前言撤回だわ。




「生きてて良かった…」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ