7/25ー幸先不安のぷろろーぐ
突然ですが皆さん!
僕、あさおんしました!
いきなりのことで戸惑う方も多いことでしょう。
ですがご乱心!
……ではなくご安心!
きちんと説明致しますので僕こと笹川 望天の自分語りに少々お付き合いください。
ちなみに「あさおん」は「朝起きたら女の子になっていた」の略です。
あれはいまから36万…いや1万4000年前のことじゃありませんすいません嘘ですごめんなさい。
あれは6年前の7月8日のことでした。
朝起きた僕は女の子だったのです。
それだけなら何を当たり前のことをと笑われるでしょう、生まれた時から女だったんじゃないのかと思われるでしょう。
ですが僕は……僕は確かに6年前の7月7日時点では紛れもなく、どうしようもない程に男だったのです。
そうなんです。お・と・こ!だったんです。
えぇまぁ七夕の短冊に女に生まれ変わりたいと書いたのは言い訳のしようもなく僕です。
だけど誰が本当に女にされると思うかよファッキンゴッド!せめて事前説明くらいはしろよ!おかげで朝から家中大騒ぎだわばかやろう!
まぁそんなわけで女になった僕は朝から病院へドナドナされ、翌日からは国の偉い人やら医者の偉い人やらのもとへたらい回しにされたのです。
結果的には奇病ということで処理されました。
身の安全などなどの理由によりそれまでの自分は死亡扱い、僕は10歳の少女である笹川 望天としての戸籍で登録され、以降実家をはなれ政府の用意したマンションの一室にて一人暮らしをしています。
ちなみに小学校や中学校にはいってません。
いや違うよ?ニートじゃないよ!本当だよ!
定期的に病院に通ってサンプルを提出することを義務に国から補助金を貰ってます。
名目上は研究参加に対するお給金だから、働いてないわけじゃないから、もうバリバリ頑張ってるから。
はい、嘘です。ごめんなさい。
病院は毎月15日に一回だけで、それ以外の日は遊んでました。
でも高校は行く予定だったから最低限の勉強はしてましたよ?まぁ年下の子たちに勉強で負けるのは嫌だったのでテストで平均点くらいはとれるようになりました。
あぁちなみにあさおんする前は23歳です。
あと隣室の人が僕の護衛として国から派遣された人だったので、その人から護身術として武術を学んでました。
そんな感じではや6年、16歳(戸籍上)となった僕は学校へ行きつつたまに勉強、たまに体を動かし、たまに病院へ行き、ほとんどをゲームして過ごすという生活を送っています。
そしてそのゲームについてです。
2年前、突如として完全感覚同期型のVRゲームが世に広まりました。
ゲームを世に送り出したのは「ネクサス」という企業で、それまで世間的には無名と言っていい会社でした。
ゲームの公表と共にその名を轟かせたネクサスですが、しかしVR技術を独占せず、全世界に公表したことで世界中の技術者からも注目される企業となったのです。
それによりゲームに関する科学技術は飛躍的に向上、ついに今年の7月25日に、つまり今日、数多のゲーマーが夢に見たVRMMOが、ネクサスより発売されるにいたったのです。
その名も「アルターテイル」。
公開されている情報ではリアルすぎるゲームだとか。
レベルやステータスはなく、何をするか、何をしたかで能力が上がるのだとか。
初回生産個数は2万個、もちろん買えるかどうかは抽選です。
ゲームの値段自体は他のVRゲームと変わらないので、抽選にさえ通れば誰でも買えるものとなっています。
まぁ当選確率はお察しですが……。
僕ですか?僕はもちろん落ちましたよ?えぇ。
世の中そんなに都合良くできてはいないのです。
というわけで7月25日現在僕はしょんぼりと肩を落としながら、夏休み前最後の学校からの帰宅をし、暗い感情を抑え込むのでした。
あぁ、当選したやつ爆ぜろ。
多分読みにくいと思いますけど、初投稿なので許して下さいください。
アドバイスとかは欲しいけど、取り入れるかどうかは分かりません。