僕が「萌える」もの
突然であるが僕は所謂リョナラーである。
ヒロインが恐怖し、苦しみ、悲しむ様も大好きである。
手足を切り落とされたとか、目の前で肉親や恋人を惨殺されたとか、生まれ故郷が跡形もなく焼き払われたとか、生きたまま全身獣やゾンビに貪り食われてるとか、麻酔なしで身体を解体されて悲痛な叫びを上げる様を見ることに無上の喜びを感じる。
好みの版権キャラもどうしたら不幸にできるか、悲しませられるか考えるのが大好きである。
Sちゃんは拳銃こめかみに突きつけながら精神崩壊するまで過去のトラウマを抉ってみたい、Hちゃんなら史実通り姉妹艦を目の前で皆殺しにして泣き叫ぶ様が見てみたい。
ハーメルンなんかでよくある二次創作小説のように自分を作品世界にブチ込めるならオリ主としてではなく彼女らを恐怖と絶望のドン底に突き落とすサイコキラーとして登場したい。
同時に僕はこの道の人間としては外道になりきれない半端者である。
彼女らが心身共に深く傷ついた様に普通に感情的になり、良心を痛める事がままある。
背徳感もまたスパイス、女の子にさらなる加虐を加えたいという下卑たる感情と「もうやめにしよう」という良心のブレーキが僕の頭の中には同時に存在する。
リョナ物を読んだ時、暗く醜い衝動のままに読み進めたいという感情と痛む良心の間に葛藤し。
自分が書き手として話の構想を考える場合は自分の作ったヒロインを欲望の赴くままに苦しめる部分と、同時に僕の好きな「シンフォギア」や「RWBY」みたいにヒロイックに活躍させる部分との比率に苦心する所である。
僕の悪意と欲望の代行者としてヒロイン達を策略と悪意を以ってして苦しめたヴィランも最後は彼女ら自身の手で報いを受ける運命にある。
特に冒頭でサイコパスムーブしておいてなんだが、結構人気や万人受けも気にする。
ただ困った事にエロやお色気を売りにしている作品とリョナと同居するものはどうもあまり前例を見ない。
好きなものを追求……した結果がこれなのである、もしそのままに作品に落とし込むのら待っているのは鬱グロのみ。
我ながらどうしてもっと健全に育たなかったものかという後悔がある。
かといってチートでハーレムな方向に舵を切る事も出来そうもない。
単純に興味が湧かない、あと僕の作ったヒロイン達がなんか尻軽女みたいに思えて嫌になってしまう。
主人公に自分を投影しようとするとハーレムメンバーの事を鳴かせて遊び飽きたら処分するかお気に入りなら剥製かホルマリン漬けにして保存するオモチャ以上に思えないだろうし、かといって自分を切り放してなるべく健全に行こうとするとすごく「乗れない」
なんというか悩ましい、異常性癖の持ち主には苦悩が付き物なのだろうがなんでこんなに悩まなきゃいけないんだろうか。