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<25>

 目と目が逢う~瞬間……隙だと気づいたので、オレは咄嗟に目撃者(オーク)の首を撥ねた。

 

 ―――

 ――

 ―

 

 

 鬼の城塞に来るのも二週間ぶりである。

 

 感慨も懐かしさも無いが……トラウマは有る場所だ。出来れば二度と来たくはなかったが通り道だからしょうがない。

 

 気配を殺し、足跡を忍ばせ、オレの潜入は上手く言った。

 

 見つかっても騒がれる前に仕留めれば問題は無い。死体を処理する必要もないので楽は楽だ。

 

 問題は倒した敵がリポップしたら侵入がバレるってことだ。

 

 しかし、それまでに最低でも3時間程度の猶予は有る。

 

 タイムリミット前に城塞を通り抜ければ、ミッションコンプリート。オレの勝ちだっ!

 

 城塞の中は遮蔽物や小部屋も多く、隠れてやり過ごすには最適の環境だった。

 

 それでも何度か見つかり、始末する羽目になったのはオレが蛇では無いのだから仕方がない。

 

 ―――蛇だとしても、オレはゴリ押しスタイルだったので、結果は大差ない気もするが気にしてはいけない。

 

 いずれにせよ、鬼の城塞の半ば。折り返し点を超える事ができた。

 

 行幸だったのは、ココのボスだと思われる鬼人王(オーガロード)を瞬殺出来た事だ。

 

 下層から上層へ。順路を逆走しているのが功を制したのか、期せずして玉座の背後を取ることが出来た。

 

 玉座と言ってもソレはさほど豪華でもなく、背後から首を狙えた事も大きな要因となり、暗殺はあっけなく成功。

 

 オーガはムキムキの強靭な肉体の持ち主だが、鋼の強度を持つわけでは無い。

 これが黒曜石の槍や錆びた剣程度なら、軽傷で済んだかもしれないが、オレが使っているのは紋章入りの良い剣だ。切って切れないはずがない。

 

 そうは言っても、正面から戦えば勝機は低い。

 

 例え包丁を持ってようと、一般人(オレ)が、正面から戦ってプロレスラーに勝てるか? って話だ。

 

 しかも相手は素手じゃない。

 

 文字通り鬼に金棒的なごっつい武器(モーニングスター)を持っている。

 

 火力(パワー)的にも間合い(リーチ)的にも負けてる以上、普通なら勝ち目の無い相手だった。

 

 それを苦労せずに撃破出来たのだからラッキーだと言わざるを得ない。

 

 ―――しかし幸運はソコまでだった。

 

 王の近くには、側使えがいるものだ。ソレはモンスターでは変わらないらしい。

 

 玉座の間……いや、作戦会議室か?

 

 どちらでも良い、つまりこの場に近衛兵(オーガウォーリア)が居たってことだ。

 

 怒声が上がり、敵襲が告げられる。

 

 因縁の有る強敵だったが、王が殺られ浮足立った隙を付いて、今度は強行突破に成功。


 そうしてなんとかその場から逃れることは出来たが、城塞は……オレは触ったこともないが……蜂の巣を突いたが如く騒がしくなった。

 

 ヤバイヤバイヤバイ! 囲まれたら終わる!!

 

 さっきは運が良かっただけだ。

 オーガウォーリアは強敵も強敵だ。身体能力は元より根本的に技量が違う。

 

 真っ向勝負でオレが勝てるビジョンが見えない。

 

 追いつかれたら……次に遭遇したらアウトだ。

 

 遠距離から、接近前に魔法で仕留めるのも火力的に難しく、接近戦は論外。

 オレがゴーレムに勝てたのは、相手がでくの坊で、戦術も無く、動きもトロかったからであり……マッチョで機敏な戦士と比べるほうが間違っている。

 

 リアルな鬼ごっこデスカ……そうですか……ええい、意地でも逃げ切ってやるっ!

 



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