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Rose, that of loneliness are silver kingdoms  作者: 劉抻(りゅうしん)
孤独の赤薔薇
9/15

カラコーリチクの音

リンリンとなるカラコーリチク(すず)の音。

懐かしい鼻歌。


「ご主人様ぁ?」

不思議そうに首を傾げた彼を横目で見る


「どうした?」 


「いえ、ご主人様がやけに嬉しそうだと思いまして。」


「そうか?」


ボクは自分の感情がよくわからない。

長いことそういうことを考えたことも無い。

国の犬は犬らしく従順に従えばいい、ボクの存在意義はそれだけだ。


“彼を見つけ出して、静かに暮らしていたい"なんて、そんな都合のいい願いはきっと、空に溶けて消えるのかもしれない。


「はい、ご主人様」


言う。


「そんなことはないと思うがな。」


「そうですか?俺にはかなりご機嫌に見えますが…」


「別に特別機嫌が良いわけではないが、懐かしいと思っていただけだ。」


「懐かしい?」


「昔、この音のする馬車が売っていた異国の人形が大好きだった。」


ボクは昔、あの馬車の来るたびにぬいぐるみを買っていた。』

懐かしい。



もう何年も買ってないが、今日みかけたなら、見るぐらいはしよう、思い出混じりにな。


リンリン、リンリン。


懐かしい音に耳を立てていた。


リンリン。リンリン。

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