平和な日常と人見知り
彼は可愛い、何をしても一生懸命で、少しずつボクに好かれようとしているのが丸分かりで、失敗して怒られてもメゲない。
彼そっくり。
「起きたか、イブレット。」
「ふぁい、ご主人様」
ここに来てから数週間。彼は大したことではボクに脅えなくなった。
「顔を洗って、うがい。それから朝食だ。」
いつもどおり、ボクが食事を作る。彼は食べてからの片付けを手伝う
「はぁい」
平和に日常が過ぎていく。
最近になると彼には笑顔が増え、楽しそうに裏庭で走り回る。
それが可愛くてしょうがない。
大きい子供のようで
ボクは相変わらず白いカッターシャツとズボン。
同じ仕事用の服が何枚もある。、
多分私服っぽい私服は無いと思う。
彼には買い与えるがボク用には買わない。
彼が来てからは仕事を終えればここに戻ってくる。
帰りに食材や必要な物を買う。
彼は裏庭以外の外には出たがらない。
何度か誘ったのだが、頑固拒否されてしまった。
何故だかは分からないが。
彼が嫌がるなら無理には出さない、
ボクは彼を奴隷として買ってないのだから。
楽しく過ごしてもらう事で少しずつ外に慣れれば良いのだ。
それに彼は人見知りなのでこの屋敷で雇っている家政婦に執事。
まず、それらに慣れさせるのは大変だった。
なんせ家政婦や執事に脅えてボクの所へ逃げて来るぐらいなのだ、
ボクとの週四回の勉強と御術の稽古。
執事との、チェスやオセロ、パズル。
ボクの許可が有れば書斎で一緒に読書。(ボクは仕事だが)
毎日を忙しいモノとして、休暇をしながら進めていく。