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川里俊生シリーズ  作者: 川里隼生


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川里 in S16 PLUS2 歴史を変える

2110年2月24日午後4時13分。と同時に1993年2月25日午後4時13分。長崎駅前バス停。

上「じゃあ、女の都団地行きな」

と「はい、アパートまで送ります」

く「あ、これ持って行く?」

と「何これ?」

く「例の紙」

川「いる!」

く「どうぞ」

上「あ、来たぞ」

川「じゃあねー!」


1941年12月9日午前7時28分。川里が布団から這い出た。軽井沢の旅館から見た天気は、この国の行く末を暗示しているようだった。

川「曇ってるなー」


1991年。

上「ご協力ありがとうございました」

長崎県警の本部長「こちらこそ、このままでは行方不明で処理されるところでした。しかし、奇抜なコスプレで捜査されてるんですね。くじらとかきつねとか」

ちょっと無理な言い訳だったかもしれない。


1941年。大家さんの姿が見えないと思っていると、部屋のドアが開いて大家さんが入って来た。

川「どうかしましたか?」

大「ああ、満州の息子に電報を打ってきたんだよ」

川「満州って、何故ですか?」

大「開拓だよ」

川「ああ、なるほど・・・」

満州なら、とりあえず大丈夫だろう。

大「それと、あなたのことなんだけど・・・」


2110年。あの子を元の世界に戻して帰ってきた。紙を渡したのはともやきつねの上司からタイムパラドックスだとか言われたけど、気にしないでおこう。


1941年。何故か大家さんは声を抑えた。川里にとっては周囲に聞こえてもよかったのだが。

大「ボーイさんの話だと、満月の夜にこの旅館の防空壕に入った人は時々変なものを見たと言ってくるらしいんだよ。もしかしたら壕と未来が繋がっているかもしれないよ。」

川「へえ。で、満月というと」

大「昨日だよ」

川「え」

大「気持ちはわかる」


2110年午後5時6分。さて、警察の仕事が終わったところで。

く「ゴジラくん、今のあの人ってどこにいる?」

ゴ「えーと」

ゴジラくんが開発した「じーぴーえす」は、時代を超えて人の動きを見ることができる。どうやって作ったんだろう。

ゴ「・・・1941年の軽井沢?」

く「は?」

と「2000年代の人じゃないの?」

ゴ「何かあったかな」

く「ほほう」


1941年正午。ボーイさんが部屋の照明に黒い布を掛けていった。灯火管制が陸軍から出されたのである。

大「まだ空襲も無いのに、おかしいねえ」

川「あってからじゃ遅いんじゃないですか?」


2110年。ゴジラくんの家。あの人は別の世界に移動したということがわかった。でもゴジラくんは歴史が変わることはないという。業界ではそれを仁現象というらしい。何の業界かは知らない。

ゴ「タイムマシンの準備できたで」

く「よし、行こうか」


1941年。急に夕食の量が減った。旅館のオーナーが食糧難を予想して実施したらしい。

川(ぜんっぜん足りねえ!)

大「困ったねえ。あれを作ることができれば・・・」

川「あれ?」

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