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川里俊生シリーズ  作者: 川里隼生


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10/15

脳内アルバム

2010年12月24日。クリスマスイブ。川里の業務は終わらない。独身だからだ。


2110年12月23日。ゴジラくんの家。今年のクリスマス会はゴジラくんの家が会場だ。

ゴ「ツリーどこだっけ?」

ゴジラくんのお母さん「倉庫じゃない?」


2010年12月24日午後6時14分。川里にとって今日10回目の田上バス停。


2110年12月23日午後6時15分。ゴジラくんの家の倉庫で大きな物が崩れる音がした。恐らく2メートルほどのモミの木だろう。

ゴ母「ゴジラーどうしたのー・・・いない」


2010年12月24日午後6時15分。田上バス停で休憩していた川里の目の前に一度会った奴が降ってきた。

川「お、久しぶり」

ゴ「痛たたた」

川「なんかお前薄い灰色になった?」

ゴ「いいや?」


2010年12月24日午後8時32分。神の島教会下バス停。川里には前に見たときより白っぽくなったように見えたそいつをバスに乗せて来た。残りの業務を今年入社した後輩に押し付けて帰宅した。ココウォークの隣にあるマンションだ。

川「あれ?さっきより薄くなった?」

ゴ「いいや?」

川「で、もう片方は?」

ゴ「くじたろうなら多分家」

川「もしかして、くじたろうが11月6日に学校休んだりしなかった?」

ゴ「あいつ休んだこと無い」

ならベストアメニティスタジアムのくじらはやはりただのサポーターだったのだろう。


2110年12月24日。早朝の長崎県警。

上「海の都小の児童が行方不明になった」

と「なぬ」

30分後、海の都小。

先生「今日ゴジラくんはお休みです」

く「えーめずらしい」


2010年12月25日。クリスマス。川里宅。

ゴ「どうにか帰れないかなー」

川「タイムマシン作ったら?」

ゴ「材料がないから、不可能」

川「ここまでずっと11文字」

ゴ「もうルール無視でいい?」

川「YES」


2110年12月24日。長崎県警。

上「行方不明なのはゴジラ10歳」

と「恐らくワールドジャンプしたものと思われる」

上「敬語を使え」

と「ゴジラ殿は川里殿の元に向かわれたと思われ奉り候」

上「・・・」


2010年12月25日午前9時27分。今にも雨が降り出しそうな曇り空。

川「何か持って無いのか?」

ゴ「それはテレビ」

川「あ、お前はこっちか」

ゴ「それはパソコン」

川「え?でもそれは棚だよな」

ゴ「それが僕」

川「なぬ」

ゴ「眼科いったら?」


2110年12月24日。海の都小。

く「ゴジラくんが行方不明?」

にじこちゃん「らしいよ」

く「クリスマス会どうしよう」

長崎県警。

上「居場所に検討がついてるのか」

と「がってん」

上「行き方はわかっているのか?」

と「じっくりと」

上「今すぐ行け」

と「承知しました」


2010年12月25日午前11時6分。宮本眼科。

先生「異常ありません」

川「そうですか」

無駄足だった。


2110年12月24日。ゴジラくん宅。

と「ガサ入れです」

ゴ母「はあ」

と「タイムマシン発見」

ゴ母「どうかしたの?」

と「電源確認、装置起動、出前迅速、摩訶不思議、発進!」

ゴ母「・・・?」


2010年12月25日午後12時21分。川里が帰って来た。一人増えていた。

川「誰だお前?」

と「長崎県警のともやきつねだ」

川「半透明のきつねとはめずらしい」

ゴ「は?」

と「普通の黄色だけど?」

川「おかしいな」

と「眼科いったら?」

川「さっき行った」


2010年12月25日午後12時50分。一応のクリスマス会をしてみた。三人だとあまり面白くない。

と「夜になる前に帰らないと」

ゴ「タイムマシンはどこ?」

と「ドコウォークの屋上」

川「ココウォークだな」

ゴ「ルール無視して」

川「いいとおもう」

と「もうしゃべ」

ゴ「なんだっ」

川「三文字」

と「リセ」

ゴ「完」

と「イェェェェイ」


2010年12月25日午後3時11分。

ゴ「そろそろ帰るか」

川「気を付けてな」

大きな樽が東の空に消えていった。

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