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【18万PV突破!】精霊たちと話せるので、転生先で聖女になりました  作者: 高梨美奈子


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獣人の少女2

なかなか戻らないカナとエフィに、レイナルトの胸の奥がざわつく。


(何か――あったのか?)


花々が香る丘の上で、彼は遠くの空を凝視していた。

そのとき――白い雲の切れ間から、巨大な影がゆっくりと姿を現した。

レイナルトの唇から、安堵の息が漏れる。


銀翼の光龍が、静かに舞い降りた。


「遅くなりました! レイナルト様!」


カナはディオリアの背から声をかけると、すとんと地に降り立った。


「どうした? 心配したぞ」


『レイナルト。大変だったんだよ』


ディオリアはすっと両手を差し出すと、その手を広げた。

その掌に目を落とした瞬間――レイナルトは息を呑む。


「……これは……」


そこには、雪のように青白い顔の少女が、か細い呼吸を繰り返しながら横たわっていた。

血の気を失った唇。


「……エフィ」


レイナルトの問いかけるような視線に、エフィは唇を引き結び、静かに頷く。


「……はい。最初は魔獣かと思いましたが……。

ゼンウェールの者が、森へ迷い込んだようです」


「……何があった?」


「わかりません。ただ――」


「何だ」


「彼女は、我が領地では禁止されている、違法な罠で捕らえられておりました。

おそらくは――帝国の仕業かと」


「……何だと?!」


カナは、少女を見つけ、癒しに至るまでの経緯を伝えた。

レイナルトの眉間は深く寄せられ、その表情は険しさを増していく。


「何ということだ……」


彼は深く息を吐き、少女を見つめる。


「カナが癒してくれたとはいえ、容体は不安だ。

急ぎ伯父上に報告しよう」


「はい」


エフィは、ディオリアの手からそっと少女を抱き上げると、馬へと乗り移る。


『……頼んだよ、エフィ』


「お任せください。ディオリア様」


ディオリアは頷くと、その姿を光の粒へと溶かし、姿を消した。


「行くぞ!」


レイナルトが馬を駆る。

一行は辺境伯の城へと、風を切り裂くように走り出した。

本日、18:00にも更新します!

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