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【18万PV突破!】精霊たちと話せるので、転生先で聖女になりました  作者: 高梨美奈子


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SS エフィ・クラヴィス辺境伯令嬢6

やがて、エリアスは合格を掴み取った。

精霊庁上級官試験――幾年挑み続けても届かぬ者が殆どという、あまりにも高い壁を。


その知らせを聞いた瞬間、エフィは、思わず声を上げていた。


「……本当に? 本当に合格したの?」


「うん。まだ信じられないけどね」


照れたように笑うエリアスを前に、エフィは堪えきれず彼の手を取った。


「すごい……! エリアス、本当にすごいわ!

本当に、おめでとう!!」」


間近で見てきたのだ。

夜遅くまで資料に目を通し、精霊の記録を何度も書き直し、理解できるまで決して諦めなかった姿を。

だからこそ、その喜びは、自分のことのように胸いっぱいに広がった。


「……ありがとう」


そう言うエリアスの声が、ほんの少しだけ震えていた。


――次は、自分の番だ。


エフィは、その夜から、さらに机に向かう時間を増やした。

上級神官試験。

精霊庁上級官ほどではないにせよ、超難関であることに変わりはない。


(みっともない姿は、見せられない)


エリアスが掴んだ場所に、自分も立ちたい。

並び立つと決めた未来に、置いていかれたくない。


ただ、その一心で。





そして、迎えた発表の日。

二人は、精霊科の温室に向かっていた。


柔らかな陽光が降り注ぎ、精霊たちが静かに光り輝いて舞う。


「……ああ、ほんといい天気だよなー」


エリアスが、つとめて明るく言う。


「ええ、ほんとね」


エフィは微笑んだ。

その気遣いが、胸にしみる。


(ああ、やっぱりこの人は、優しい)


沈黙が落ちる。

互いに言葉を探し、躊躇い、踏み出せずにいる。


エフィは、意を決した。


「エリアス……私……」


その瞬間、エリアスの喉が、ごくりと音を立てて上下した。

エフィは、一拍置いて――そして、弾けるように言った。


「合格したの!!」


一瞬の静寂。

次の瞬間、エリアスの表情が一気に崩れる。


「……っ、ほんとに!?」


「ええ! 本当よ!」


次の瞬間には、二人とも声を上げていた。


「やったな!! おめでとう! エフィ!!」


「ありがとう、エリアス!!」


笑って、笑って、喜び合って。

精霊たちがくるくると舞い、祝福するように光を散らす。


その中心で、二人は顔を見合わせる。

同じ高さに立てた。

同じ未来を、同じ速度で歩ける。

努力も、不安も、迷いも――すべてを越えて、今ここに立っている。


エフィは、ふと穏やかに微笑む。


「ね。二人とも……ちゃんと、未来を掴めたわね」


「ああ……本当だな」


言葉はそれだけで十分だった。


互いに並び立ち、それぞれの道を選び、そして同じように夢を叶えた。

この先、進む場所は違っても――支える未来は、きっと同じだ。

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