表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【19万PV突破!】精霊たちと話せるので、転生先で聖女になりました  作者: 高梨美奈子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

491/543

辺境伯領でのお茶会2

やがて、話題は精霊祝祭のことへと移っていった。

カナは静かに息を吸い、エフィに視線を向ける。


「エフィさんには……本当にお世話になったんです」


言葉を選ぶように、ゆっくりと続けた。


「あの時の私は、不安に押しつぶされそうで……。

けれど、エフィさんが支えてくださったおかげで、前を向くことができました。

まさか、こうしてまた出会えるなんて……思ってもみませんでした。

エフィさんには、本当に、感謝してもしきれません」


カナの心からの言葉に、エスティーヌは微笑みながら、エフィへと視線を送る。


「そうでしたか……。

それにしても、エフィ。

あなたの行動は……本当に迅速だったわね」


少しだけ懐かしむように目を細める。


「既にすべての根回しを済ませた後で、カナ様のお側に行きたいと……。

お父様も、それはそれは驚いておいでだったのよ?」


そして、言葉を一度区切り――柔らかく続けた。


「ふふふ。本当に、今のあなたは……」


母の眼差しは、娘の今をまっすぐに映している。


「とても良い表情をしているわ。

充実しているのね、エフィ。

見てすぐにわかったわ」


その言葉に、エフィは静かに微笑んだ。

迷いのない、澄んだ笑みだった。


「お母様……お父様も……」


胸に手を添え、丁寧に言葉を紡ぐ。


「あの時は、私のわがままを聞いてくださって、本当にありがとうございました。

ーーはい。私は……」


エフィは、そっとカナを見ると、真心を込めて言葉を紡ぐ。


「私は、私の“光”の傍にいることができて……今、本当に、幸せなのです」


その瞬間。

カナの頬が、みるみるうちに朱に染まった。


「あ、あの……え、エフィ、さん……

私の方こそ、あ、ありがとうございます……」


その様子に、エスティーヌは微笑み、イリシャとリゼアは顔を見合わせて小さく笑った。

エフィもまた、優しく目を細める。


花咲く辺境伯領の午後は、こうして静かに、優しい時間を刻んでいた。

本日、18:00にも更新します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ