表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊たちと話せるので、転生先で聖女になりました  作者: 高梨美奈子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

486/556

辺境伯領へ4

重厚な正門が開かれ、護衛たちが一斉に敬礼する。

その中心から、一人の壮年の男性がゆっくりと歩み出た。


漆黒の外套を肩に掛け、堂々とした立ち姿。

鋭さと温かさを併せ持つ琥珀色の瞳。

その視線には、領地を守る者としての威厳と、誠意が宿っていた。


「ようこそお越しくださいました、レイナルト第一王子殿下。

そして……聖女、カナ様」


深く礼をするその声は落ち着いていて、よく通る。


「辺境伯、ギルノード・クラヴィスにございます。

お二人のご訪問、心より歓迎いたします」


柔らかくも堂々とした気配に、思わずカナは背筋を伸ばす。

レイナルトが微笑んで応じる。


「急な訪問になったが、出迎えに感謝する」


「とんでもございません。

殿下とカナ様がお越しくださるなど、我が領の誉れ。

また、この花の季節にお越しいただけたこと、領主として心より嬉しく思います。

――どうか、お疲れを癒していただきたい」


ギルノードはそう言うとカナに向き直り、穏やかに目を細めた。


「カナ様。

この地は、厳しさを抱えながらも、美しさを誇る土地です。

どうか――花々と風の祝福が、あなた様に安らぎをもたらしますように」


その真摯で優しい言葉に、カナは深く頭を下げた。


「ありがとうございます。

本当に……夢のような場所ですね」


その言葉に応えるように、花咲く木々の枝がそよぎ、花びらがふわりと舞った。

夕陽に染まる辺境伯領――。

こうして、カナとレイナルトの新たな数日が、静かに幕を開けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ