表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊たちと話せるので、転生先で聖女になりました  作者: 高梨美奈子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

480/561

ヴェルデン王宮―夜のサロン2―

思わず前のめりになるカナに、レイナルトは微笑んだ。


「これは精霊庁の強い意向もあるのだが……。

あれほどの力を秘めた者たちを“早く欲しい”そうでな。

中・高等部の座学を、一年ですべて行うことになった。

精霊科は高等部不在、という部分も大きいな。


まあ……事実上の飛び級と考えてくれて良い。

つまり、君たちも――あと一年で卒業になる」


セオが息を呑む横で、ミリアが恐る恐る手を上げた。


「えと、あの、殿下……座学だけ、と仰いましたか?」


「そうだ。実技は申し分ないと、精霊庁長官と、学院長のお墨付きを貰っている」


レイナルトはそう告げ、一度言葉を切って全員を見渡す。

そして、静かに続けた。


「――そして。

これは学院初の試みだが……。学科の“横断交流”を行う」


その言葉が意味する未来が掴めず、皆が目を丸くする。





セオが首を傾げた。


「え? 横断交流? 

それって例えば、精霊科と魔術科とか?」


「ああ、そうだ」


レイナルトは静かに頷き、続けた。


「精霊科は特殊な学科だから、他の学科から入ることは難しいだろうが。

だが――君たちは、他の学科へ行くことができる。

例えば……アルトリウスが騎士科に行く、とかだな」


その言葉に、アルトリウスの瞳がぱっと輝いた。


「それは……ぜひ! お願いしたいです!!」


立ち上がりそうな勢いで答えるアルトリウスは、隣のセオを振り返る。


「セオも! 一緒に行こうよ!」


セオは、その勢いに苦笑しつつも、どこか嬉しそうに頷いた。


「なるほど……それは面白い試みだね。

そういうことができるのか……」


レイナルトはその反応に目を細め、言葉を続ける。


「これは、以前から検討されていたことだ。

騎士科と言えど、剣には魔力を乗せるからな。

魔術科にも騎士の才能を持つ者はいるだろう。精霊科にも……な。

ゆえに、互いの強みを学び合うため、学科を越えた横断交流が図られることになった」


ユリアンが問いかける。


「具体的には、何をするのですか?」


「主に合同授業だ。連携授業なども組まれる予定だ」


サラが確認するように言葉を添える。


「それはつまり……騎士と魔術師、そして精霊術師の、合同連携実践も含まれるということですね」


「ああ、そのとおりだ」


レイナルトははっきりと頷いた。

そしてしばし間を置くと、言葉を重ねた。


「これは……アルトリウス、すでにお前が来ていることと、さらにレオニス殿下とリュシエル殿下を受け入れることが、大きく後押しになった。

持ちうる力を最大限に活かすため……最適な環境を整えるために、横断交流を行うべきだ、と通したんだ」


皆は言葉を失う。

だが、それぞれが胸の内で、新しい未来の訪れと、変化を感じ始めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ