第45話: 「小手森城皆殺し!…俺の隻眼、見せしめで天下を刻むぜ!」
「おいおいおい!不動明王みたいに俺の隻眼、もっと強くなるぞ!」天正13年8月、米沢城(山形県米沢市)の広間。伊達藤次郎政宗が刀を手にキレ気味に叫んでいた。蘆名領檜原を制した政宗は、大内領小手森城(福島県二本松市)への進軍を終え、城中の者を皆殺しにしたばかりだった。収穫祭の準備が始まる城内で朝飯を食べ、刀を腰に差した姿は冷酷な決意に満ちていた。
小十郎が汗だくで手をバタバタさせていた。「殿!朝からそんな大声で叫ばなくても分かりますよ!少し落ち着いてください!」と叫ぶが、政宗はニヤリと笑い、「落ち着く?小十郎、不動明王みたいに俺の隻眼が強くなるんだ!小手森城皆殺しで見せしめ果たしたぜ、次は天下だ!」と言いながら刀の柄に手を置く。小十郎が「うわっ!」と飛び退き、「胃が……皆殺しはやりすぎでは……」と呴く。
「殿、小十郎の言う通りよ。小手森城で大変だったんだから、少しは静かにしなさい。私だって応援してるんだから」と、喜多が穏やかに諫める。「喜多!応援なら皆殺しの成果見てくれよ!不動明王見た俺の隻眼、天下刻むぜ!」と政宗が叫ぶと、喜多はクスクス笑い、「殿が元気ならそれで十分よ。愛姫ちゃん、心配してるわ」と微笑む。愛姫が静かに現れ、「藤次郎政宗、皆殺しは心が痛みます。でもあなたの決意を信じます」と目を伏せる。
義姫がドスドスと現れた。「藤次郎!小次郎!朝から騒ぐんじゃない!」と一喝すると、政宗が刀を手に持つ。「母ちゃん!小次郎!俺、ただ飯食ってるだけだぞ!」
「飯だと!?お前が皆殺しなんて残酷なことして騒いでるって聞いて呆れてきたよ!当主がそんな下賤な真似するなんて、あるまじき行為だ!」と義姫がまくし立てる。「母ちゃん、下賤じゃねえよ!不動明王みたいに俺の隻眼で天下獲るんだ!小手森城で見せしめ成功したぜ!」と政宗が返すが、義姫は扇子を振り上げ、「天下だと!?未熟で血に染まるだけじゃ伊達家の恥だ!でも…勝ったなら認めるさ」と呟く。
輝宗が穏やかに現れ、「義姫、政宗が小手森城で勝利したなら、少しはいいだろ。愛姫殿もいるし、収穫祭で家族で祝おう」と言う。義姫が「輝宗!お前が甘やかすからこうなるんだ!だが…見せしめなら、まあ少しは認めるさ」と目を逸らす。政宗が「母ちゃん、少し認めてくれたなら最高だ!俺の隻眼、愛姫と収穫祭楽しむぜ!」と叫ぶと、義姫が「楽しむだと!?藤次郎、調子に乗るなよ!」と扇子を振り上げる。
「調子に乗るなと言っても、収穫祭は家族で祝うのもいいか」と義姫が続ける。「今日は課題だ。藤次郎、小次郎、庭に収穫物飾って、祭りの準備整えなさい。騒ぐ元気があるなら、それくらいできるだろ!」と扇子で庭を指す。政宗が「母ちゃん、分かったよ!俺の隻眼で愛姫と天下刻むぜ!」と返す。小次郎が「兄ちゃん、俺も飾るよ!愛姫さんと収穫祭、未来につながるって!」と笑う。愛姫が「藤次郎政宗、私も収穫物飾ります。一緒にやりましょう」と静かに笑う。
小十郎が「義姫様、殿と小次郎殿に収穫祭の準備なんて……胃が痛い俺が言うのも何ですけど、少し落ち着いてください!」と呴く。「小十郎、お前は胃のこと気にしてろ!この子らが元気なら少しは働かせないと!」と義姫が返す。喜多が「義姫様、殿と愛姫ちゃんが収穫祭の準備なんて素敵ですね。私も嬉しいですよ」と微笑む。藤五郎が「殿、皆殺しすげえな!俺も祝うぜ!」と叫ぶ。「藤五郎、お前は黙れ!準備なら品位持て!」と義姫が怒鳴る。綱元が「殿、皆殺しなら俺も混ぜてくれよ!不動明王みたいに祝うぜ!」と笑う。「おお、綱元!お前も仲間なら最高だ!」と政宗が返す。
左月が馬に乗ったまま現れ、「殿、小手森城皆殺しか。わしも馬で祝うか。義姫様にまた飯抜きにされますぞ」と言う。「左月じいちゃん!馬で来るなら最高だ!」と政宗が返す。輝宗が「政宗、元気でいいな」と微笑み、義姫が「品位だけは忘れるな」と呟きつつ団子を手に持つ中、物語の第四十五歩が、こうして賑やかに刻まれたのだ。
……とはいえ、見せしめで天下刻むのも大変そうだな、と政宗は思ったんだけどな!




