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小大名出身の俺が疱瘡で苦しんで独眼になったけど豊臣や徳川と渡り歩いて仙台の大大名になっちゃった件について  作者: 《本能寺から始める信長との天下統一》の、常陸之介寛浩


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第31話: 「祝いの挨拶と一悶着!…俺の隻眼、近隣諸国に示すぜ!」

「おいおいおい!不動明王みたいに俺の隻眼、もっと強くなるぞ!」天正13年、米沢城(山形県米沢市)の広間。人取橋(福島県本宮市)の戦いから約3年経った冬の朝、伊達藤次郎政宗が刀を手にキレ気味に叫んでいた。18歳で当主となり、愛姫と結婚した政宗は、雪が降る城内で朝飯を食べていた。木刀を卒業し、腰に刀を差した姿は成長を感じさせ、家臣たちが遠巻きに「当主らしくなったな」と呟き合っていた。

 近くで片倉小十郎が汗だくで手をバタバタさせていた。苦労人の顔には疲れがにじんでいる。「殿!冬の朝からそんな大声で叫ばなくても分かりますよ!少し落ち着いてください!」と叫ぶが、政宗はニヤリと笑い、「落ち着く?小十郎、不動明王みたいに俺の隻眼が強くなるんだ!今日は近隣諸国からの祝いの使者が来るぜ!」と言いながら刀の柄に手を置く。小十郎が「うわっ!」と飛び退き、「胃が……朝からですか……」と呴く。

「殿、小十郎の言う通りよ。結婚の儀で忙しかったんだから、少しは静かにしなさい。私だって応援してるんだから」と、片倉喜多が穏やかな声で諫める。小十郎の姉は、政宗の肩を軽く叩いて落ち着かせようとする。「喜多!応援なら祝いの挨拶見てくれよ!不動明王見た俺の隻眼、天下獲る前に示すぜ!」と政宗が叫ぶと、喜多はクスクス笑い、「殿が元気ならそれで十分よ。愛姫ちゃんも楽しみにしてるわ」と言って微笑む。愛姫が静かに現れ、「藤次郎政宗、近隣諸国との縁、私も支えます」と微笑む。

 その時、広間の奥から義姫がドスドスと足音を立てて現れた。長い髪を結い上げた姿は威圧感たっぷりで、手には扇子を握り潰す勢いで持っている。隣には小次郎がちょこちょこついてくる。「藤次郎!小次郎!朝から騒ぐんじゃない!」と義姫が一喝すると、政宗が刀を手に持つ。「母ちゃん!小次郎!俺、ただ飯食ってるだけだぞ!」

「飯だと!?お前が当主になってからも騒いでるって聞いて呆れてきたよ!大名がそんな下賤な真似ばかりするなんて、あるまじき行為だ!」と義姫がまくし立てる。「母ちゃん、下賤じゃねえよ!不動明王みたいに俺の隻眼で天下獲るんだ!祝いの使者に示すぜ!」と政宗が返すが、義姫は扇子を振り上げ、「天下だと!?まだ未熟なのに偉そうに!品位を持て!」と叫ぶ。

 輝宗が穏やかに現れ、「義姫、藤次郎政宗が当主として祝いを受けるなら、少しはいいだろ。愛姫殿もいるし、家族で迎えよう」と言う。その時、家臣が慌てて駆け込んできた。「殿!蘆名氏と相馬氏からの使者が到着しました!」と報告する。政宗が「蘆名と相馬!?俺の隻眼、見せてやるぜ!」と叫ぶと、義姫が「藤次郎!使者に失礼するんじゃない!品位を持て!」と扇子を振り上げる。小次郎がニコニコしながら言う。「母ちゃん、兄ちゃんが藤次郎政宗、カッコいいね!俺も祝うよ!」

「小次郎、お前、最高だな!愛姫、俺と一緒に天下獲るぜ!」と政宗が笑う。

 使者が広間に通された。蘆名氏の使者が傲慢に笑い、「伊達藤次郎政宗殿、若輩が当主とは驚きだな。伊達家も落ちたものだ」と挑発する。政宗が「何!?蘆名のおっさん、俺の隻眼舐めるなよ!」と刀の柄に手を置くと、義姫が「藤次郎!品位を持て!使者に無礼だ!」と怒鳴る。相馬氏の使者が穏やかに言う、「蘆名殿、祝いの場でそれは失礼だ。政宗殿、こちらは祝福に参りました」と仲裁する。愛姫が静かに言う、「藤次郎政宗、落ち着いて。私は信じています」と微笑む。

 義姫が「祝福だと!?この子、まだ未熟なのに祝われる資格があるのか!」と反発するが、輝宗が「義姫、政宗も当主として頑張ってる。少し認めてやれ」と言う。「輝宗!お前が甘やかすからこうなるんだ!だが……少しは認めるさ」と義姫が目を逸らす。藤五郎がニヤニヤしながら飛び込んできた。「殿、蘆名のおっさん生意気だな!俺も祝うぜ!」と叫ぶ。「藤五郎、お前は黙れ!祝いなら品位持て!」と義姫が怒鳴る。綱元が勢いよく飛び込んできた。「殿、祝いなら俺も混ぜてくれよ!不動明王みたいに祝うぜ!」と笑う。「おお、綱元!お前も仲間なら最高だ!蘆名の挑発、俺の隻眼で返すぜ!」と政宗が返す。

 鬼庭左月が馬に乗ったまま現れ、渋い声をかける。「殿、祝いの挨拶か。わしも馬で支えるか。蘆名殿、少し黙れ」と言う。「左月じいちゃん!馬で来るなら最高だ!家族と仲間で祝うぜ!」と政宗が返す。義姫が扇子を振り上げ、「お前ら、祝いで騒ぐんじゃない!藤次郎、当主なら蘆名殿にちゃんと応えなさい!」と叫ぶと、政宗が「母ちゃん、分かったよ!俺の隻眼で未来示すぜ!」と返す。小次郎が「兄ちゃん、俺も応援するよ!蘆名のおっさん、兄ちゃんが強いって教えてやろう!」と笑う。愛姫が「藤次郎政宗、私も支えます。冷静に」と静かに笑う。

 政宗が刀を手に立ち上がり、「蘆名のおっさん、俺は藤次郎政宗だ。若輩でも隻眼で天下獲るぜ。祝いに来たなら黙って見てな!」と叫ぶと、蘆名氏の使者が「生意気な!」と顔を赤らめる。相馬氏の使者が「政宗殿、立派だ。祝いの言葉を」と穏やかに返す。輝宗が「政宗、元気でいいな」と微笑み、義姫が「品位だけは忘れるな」と呟きつつ団子を手に持つ。喜多が「殿と愛姫ちゃん、良かったね」と笑う。小十郎が「胃が……少し楽に……」と呴き、藤五郎が「母ちゃん強いな」と笑い、綱元が「殿、祝い最高だぜ!」と叫ぶ中、物語の第三十一歩が、こうして賑やかに刻まれたのだ。

 ……とはいえ、近隣諸国に示すのも大変そうだな、と政宗は思ったんだけどな!



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