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小大名出身の俺が疱瘡で苦しんで独眼になったけど豊臣や徳川と渡り歩いて仙台の大大名になっちゃった件について  作者: 《本能寺から始める信長との天下統一》の、常陸之介寛浩


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第28話: 「愛姫との出会い!…俺の隻眼、春に未来を広げるぜ!」

「おいおいおい!不動明王みたいに俺の隻眼、もっと強くなるぞ!」天正13年、米沢城(山形県米沢市)の広間。人取橋(福島県本宮市)の戦いから約3年半経った春の朝、伊達藤次郎が木刀を手にキレ気味に叫んでいた。当主として1年目を過ごし、年越しで家族の絆を深めた藤次郎は、春の陽気が漂う城内で朝飯を食べていた。広間の柱には木刀の傷が残り、家臣たちが遠巻きに「またか」と呟き合っていた。

 近くで片倉小十郎が汗だくで手をバタバタさせていた。苦労人の顔には疲れがにじんでいる。「殿!春の朝からそんな大声で叫ばなくても分かりますよ!少し落ち着いてください!」と叫ぶが、藤次郎はニヤリと笑い、「落ち着く?小十郎、不動明王みたいに俺の隻眼が強くなるんだ!当主として春だし、なんか楽しいことやるぜ!」と言いながら木刀を手に持つ。小十郎が「うわっ!」と飛び退き、「胃が……朝からですか……」と呻く。

「殿、小十郎の言う通りよ。年越しで忙しかったんだから、少しは静かにしなさい。私だって応援してるんだから」と、片倉喜多が穏やかな声で諫める。小十郎の姉は、藤次郎の肩を軽く叩いて落ち着かせようとする。「喜多!応援なら春の行事でも教えてくれよ!不動明王見た俺の隻眼、天下獲る前に楽しむぜ!」と藤次郎が叫ぶと、喜多はクスクス笑い、「殿が元気ならそれで十分よ。春なら花見でもどうかしら?」と言って微笑む。藤次郎が「花見!?それいいな!」と目を輝かせる。

 その時、広間の奥から義姫がドスドスと足音を立てて現れた。長い髪を結い上げた姿は威圧感たっぷりで、手には扇子を握り潰す勢いで持っている。隣には小次郎がちょこちょこついてくる。「藤次郎!小次郎!朝から騒ぐんじゃない!」と義姫が一喝すると、藤次郎が木刀を下ろす。「母ちゃん!小次郎!俺、ただ飯食ってるだけだぞ!」

「飯だと!?お前が当主になってからも騒いでるって聞いて呆れてきたよ!大名がそんな下賤な真似ばかりするなんて、あるまじき行為だ!」と義姫がまくし立てる。「母ちゃん、下賤じゃねえよ!不動明王みたいに俺の隻眼で天下獲るんだ!」と藤次郎が返すが、義姫は扇子を振り上げ、「天下だと!?騒ぐのが天下か!品位を持て!」と叫ぶ。

 輝宗が穏やかに現れ、「義姫、藤次郎が当主として元気なら、少しはいいだろ。春だし、花見でも楽しもう」と言う。その時、家臣が慌てて広間に駆け込んできた。「殿!田村氏からの使者が来ました!お嬢様を連れてきてます!」と報告する。藤次郎が「田村氏!?お嬢様って誰だ!?」と驚くと、義姫が目を吊り上げ、「何!?田村氏だと!?お前、まだ当主として未熟なのに縁談か!?」と叫ぶ。輝宗が「義姫、田村氏との縁は大事だ。藤次郎も18だろ、少し落ち着け」と穏やかに返す。

 広間に一人の少女が現れた。長い黒髪を結い上げ、凛とした目をした愛姫だ。田村氏の娘で、藤次郎との縁談のためにやってきた。「伊達藤次郎殿、私は田村愛、愛姫と申します。父の命で参りました」と静かに言う。藤次郎が「愛姫!?お前、綺麗だな!俺の隻眼、不動明王みたいに強くなるぜ!」と叫ぶと、義姫が「藤次郎!初対面で何!?品位を持て!」と扇子を振り上げる。小次郎がニコニコしながら言う。「兄ちゃん、愛姫さんカッコいいね!俺、兄ちゃんの未来楽しみだよ!」

「小次郎、お前、最高だな!愛姫、俺と一緒に天下獲るぜ!」と藤次郎が笑う。

 義姫が「天下だと!?お前、まだ未熟なのに女まで娶る気か!当主ならもっと知恵を磨け!」と反発するが、輝宗が「義姫、愛姫殿なら藤次郎を支えてくれるさ。お前も少し認めてやれ」と言う。「輝宗!お前が甘やかすからこうなるんだ!だが……田村氏なら、まあ少しは認めるさ」と義姫が目を逸らす。愛姫が静かに言う。「義姫様、私、藤次郎殿を支えるつもりです。どうかよろしく」と頭を下げる。義姫が「支えるだと!?この騒がしい子をどうやって支えるんだ!」と呟くが、少し頬が緩む。

 藤五郎がニヤニヤしながら飛び込んできた。「殿、愛姫さんだって!?俺も花見で手伝うぜ!足軽より面白そうだ!」と叫ぶ。「藤五郎、お前は黙れ!花見ならお前も品位持て!」と義姫が怒鳴る。綱元が勢いよく飛び込んできた。「殿、愛姫さんなら俺も混ぜてくれよ!不動明王みたいに花見するぜ!」と笑う。「おお、綱元!お前も仲間なら最高だ!愛姫と花見楽しむぜ!」と藤次郎が返す。鬼庭左月が馬に乗ったまま現れ、渋い声をかける。「殿、愛姫殿か。わしも馬で花見するか。義姫様にまた飯抜きにされますぞ」と言う。「左月じいちゃん!馬で来るなら最高だ!家族と仲間で花見やるんだ!」と藤次郎が返す。

 義姫が扇子を振り上げ、「お前ら、花見で騒ぐんじゃない!藤次郎、当主なら愛姫殿とちゃんと話せ!」と叫ぶと、藤次郎が「母ちゃん、分かったよ!俺の隻眼で愛姫と未来描くぜ!」と返す。小次郎が「兄ちゃん、愛姫さんと花見楽しそうだね!俺も手伝うよ!」と笑う。輝宗が穏やかに言う。「義姫、藤次郎が愛姫殿と花見なら、少しはいいだろ。お前も楽しみたいんだろ?」と笑う。「輝宗!お前が甘やかすからこうなるんだ!だが……未来なら、まあ少しは認めるさ」と義姫が呟く。

 藤次郎と愛姫が庭に出て、花見の準備を始めた。藤五郎が「俺も花見するぜ!」と加わり、綱元が「殿、俺だって負けねえ!」と笑う。小十郎が「胃が……花見なら少し楽かも……」と呻き、喜多が「殿と愛姫ちゃん、頑張ってね」と微笑む。左月が馬から降り、「わしも花見するか」と呟く。藤次郎が「母ちゃんの反発でも、俺の隻眼で未来を描くぜ!愛姫と強くなるんだ!」と叫ぶと、愛姫が「藤次郎殿、私も未来を楽しみにしています」と静かに笑う。小次郎が「兄ちゃん、愛姫さん、最高だね!花見て天下獲ろう!」と笑う。

 花見の夜、庭に桜が咲き、家族と家臣が集った。藤次郎が隻眼で桜を見上げ、「なぁ、桜。お前、不動明王みたいに強いぜ。俺も愛姫と家族で天下獲る夢、でかくするからな」と呟く。愛姫がそっと近づき、「藤次郎殿、桜綺麗ですね。一緒に未来を描きましょう」と微笑む。輝宗が「藤次郎、愛姫殿と元気でいいな」と微笑み、義姫が「品位だけは忘れるな」と呟きつつ団子を手に持つ。喜多が「殿と愛姫ちゃん、良かったね」と笑う。小十郎が「胃が……少し楽に……」と呻き、藤五郎が「母ちゃん強いな」と笑い、綱元が「殿、花見最高だぜ!」と叫ぶ中、物語の第二十八歩が、こうして賑やかに刻まれたのだ。

 ……とはいえ、愛姫と未来を描くのも大変そうだな、と藤次郎は思ったんだけどな!



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