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ダメえもんシリーズ

ダメえもん ~どこでも〇〇~

作者: moco

■主な登場人物紹介

ダメえもん・・・未来から逃亡してきたダメ型ロボット。不思議道具でにょび太を支える。

にょび太 ・・・小学四年生。将来の夢は『遊んで暮らす』の腐れ小学生。


このお話は昭和五十年代をベースに書かれたとお考え下さい。

尚、オリジナルと本編は一切関係がございません事、ご了承ください。


--------------------------

「うわ~~~ん、遅刻だ~~~。」


慌てて学校に行く準備をしているのは、小学四年生の少年・にょび太。



「どうしたんだい? にょび太くん? 今朝はきちんと起きてたじゃないか。」

ちょっぴりエッチな大人向け週刊誌を読みながら少年に話かけるのは、この家に居候している未来から来たロボット・ダメえもんだ。ある日突然、机の引き出しから現れて「頼む、匿って!」と押しかけ、その後なんだかんだで居ついたのだ。


「ご飯食べながら朝の名作アニメ劇場を観てたら、遅くなっちゃったんだよ~~~~。」


よほど慌てているのか、半ズボンを穿かずにパンツ姿で学校に行こうとしているにょび太。


「しょうがないなぁ、にょび太くんは。そんな姿で行ったら、途中でお巡りさんに捕まっちゃうよ。そう言うことなら・・・。」


そう言って、お腹にあるポケットに両手をもぞもぞと突っ込み、何かを探し始めるダメえもん。


「え? 何か、いいモノがあるの? まさか、本家も真っ青のどこでもド〇とか?」


期待の眼差しを向け、ダメえもんにすり寄ってくるにょび太。


「ジャジャジャジャーン! どこでもホン~~~!」


球体にしか見えない手先で器用に道具を持ち、誇らしげに語るダメえもん。


「え? ドアじゃないの?」


少しがっかり顔のにょび太。


「あれは犯罪に使われちゃうから製造中止になったんだよ、にょび太くん。この『どこでもホン』はね、いつでもどこでも誰とでも通話が出来るんだ。さ、これで先生に遅れますって連絡するんだ。」


何とも世知辛い事を言いながら、道具の説明をするダメえもん。その『どこでもホン』は形といい機能といい、今で言うところのスマートホンにしか見えない。


「でもこれ、どうやって通話するの? 学校の電話番号なんて僕、知らないよ~。」


板切れにしか見えないどこでもホンを手に持ち、とまどうにょび太。


「ふっふっふ。そのどこでもホンはね、相手の顔を思い浮かべてオンすると、相手の脳に直接リンク出来るんだよ。」


「す、すごいね! それ!」


素直に感動し、どこでもホンを手に持ち先生の顔を思い浮かべるにょび太。


トゥルルルルルル・・・・


と、コール音が何度か鳴った後に・・・


「はい、〇小学校四年二組の担任です。」


なんと、普通に出たではありませんか!


「(ホントに繋がった!)あ、先生! にょび太です! ごめんなさい、ちょっと朝のアニメを観てたら時間が過ぎちゃったので、少し遅刻します。」


「なに!? また遅刻か、にょび太! ・・・まぁ、しょうがない、気を付けて学校に来るんだぞ。」

そんな会話の後、通話を切るにょび太。


「すごいよこれ! ホントに繋がった! ありがとう、ダメえもん! たまにはまともな道具出すんだね!」


「えっへん、僕だってたまには役に立つのさ。ホウレンソウは社会人の基本だからね。じゃあ、気を付けて行ってきなよ。」


嫌味を言われても全く気にする事なく、(いいことしたわ)みたいな顔をして、再び大人向け週刊誌を読みだすダメえもん。


こうしてにょび太は意気揚々と学校へ向かったのだが・・・


「遅刻は遅刻だからな、廊下で立ってなさい!」


先生にしっかりと怒られ、罰として1時限目は廊下に立たされたのでした。


「うわ~~~ん、根本解決になってないよ~~~。ダメえもんのバカ~~~!」


泣きながら、恨み節を言うにょび太くんであった。


現在、連載小説「隻眼浪人と茶髪娘、江戸を翔ける!」も手掛けています。

こちらもぜひご覧になってください。(ブックマークやコメントをもらえると励みになります。)


https://ncode.syosetu.com/n9182ie/

Nコード=N9182IE


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