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37.問題解決

「ピーブイピーってなんですか? バーレッドさん」

「簡単に言うと仲間同士での模擬戦や練習試合かな」

「ええ?! では自分たちはご主人さまのご友人と戦っていたのですか……? さっきのが練習だなんて……」

「早い話がそういうことですね」


ルタの質問に優しい目の色を取り戻したバーレッドが答えていると、


「それをルージと同罪の貴様が言うかバーレッド! 他人事のような面をしくさりおって!」

「相変わらず短気だなぁ。シワが増えるぞキリシマ。手伝い屋の子もビビッちゃってんだろ~」


イライラをぶつけるキリシマを宥めスクルージがルタの顔を覗き込むとルタも緊張して背筋をぴんと伸ばす。ルタから見たスクルージは自分の頭五つ分以上背が高く、背丈だけでなく体格さもかなりある。端から見れば熊と兎、大人と子供。スクルージも顔は爽やかでハンサム路線だが、同行していた二人と比べて少しいかつい。

怖がりなルタは彼に見つめられると動けなくなってしまうらしい。「ひぃっ」と小さな悲鳴を挙げてバーレッドにしがみついた。


「……もういい。貴様らアホにはこれ以上言っても響かん。それよりも金庫破りだ。この鉄扉、斬れるか? ルージ」


邪魔が入ったどころではない予想外の仲間との合流に、当初の目的を忘れそうになっていた。振り向き、宝箱の向こう側に背景として設定されていた金庫の大扉をキリシマが指さす。大きく頷き斧を構えるスクルージ。


「お安い御用だぜ!」

「あっ、それでは僕も!」


一度提げ直した刀を引き抜いてバーレッドも彼の後に続き、二つの刃の重なりが鉄の塊を容易く切り伏せる。

斜めに二線、真横に一閃。開かれた鉄扉の向こうには両手に抱えきれないほどの金銀財宝の山が彼らを待っていた。

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